
住宅ローンの審査はその借り入れる額の大きさもあり、厳しいというイメージが強いですよね。
その住宅ローンの審査に落ちてしまったらどのような対策をすればいいでしょうか。審査に落ちた時の対策を見ていきましょう。またこれから住宅ローンの借入れを行う方は、言い換えればこの対策を事前に行っていれば審査に落ちる確率が減るということになります。
住宅ローン審査にすでに落ちてしまった人、これから借入れを検討している人は必見です。
審査に落ちた原因を探そう
審査に落ちた理由を金融機関は教えてくれません。なぜ落ちたのかを探るには、銀行が審査の際に重視する項目を把握すると、理由がわかるかもしれません。国土交通省が金融機関に行っている「民間住宅ローンの実態に関する調査」の結果を元に、住宅ローン審査での重要なチェックポイントを下記の記事にまとめてあるので、もう一度確認してみましょう。
住宅ローン審査基準 通らない理由、落ちた理由とは?/国土交通省 調査結果<最新令和2年度版>
審査に落ちた場合の原因と対策
思い当たる理由があった場合にはそれぞれどのような対策を行えば良いかを理解しましょう。
理由:借入時、完済時の年齢の条件
住宅ローン審査で重要な項目として、
- 完済時年齢
- 借入時年齢
があり、住宅ローン審査の大前提といってよいでしょう。
対策:返済期間を短くする
完済時年齢の上限は80歳未満としている金融機関が多く(75歳などより短く設定している金融機関もあります)、それを超えてしまう場合には返済期間を短くする必要があります。返済期間を短くするには、月々の返済額を増やすか、借入金額を減らす必要があります。ただし、上限ぎりぎりの完済時年齢で組むと「定年後の返済原資をどうするのか」を審査で厳しく見られる点にも注意しましょう。
原因:団信審査に通らない
銀行で住宅ローンを借りる際には、団信に加入することが必須条件になっています。
住宅ローンは高額な融資商品となり、契約者本人に万が一のことがあった際には住宅ローン返済に支障が発生、残された家族の生活に影響がでることとなります。住宅ローンではこうした事態を防ぐために団体信用生命保険という生命保険への加入が原則必須となっています。
契約者が死亡、高度障害となった場合に、生命保険により住宅ローンが完済され、住宅ローン契約者、金融機関、それぞれを守る仕組みになっています。
対策:フラット35に申し込んでみよう
フラット35は住宅金融支援機構が民間金融機関と提携して提供している住宅ローンです。
通常、銀行の目的は利益を追求する事です。ところが、独立行政法人である住宅金融支援機構の目的は、「住宅の建設等に必要な資金の円滑かつ効率的な融通を図り、もって国民生活の安定と社会福祉の増進」にあります。わかりやすく言うと、「できるだけ多くの国民に安心して借りてもらい、きちんとした家に住んでもらう」ということです。そのため、フラット35では団信は任意加入になっています(健康上の理由で団信に加入できない場合でも利用可能=2026年7月時点・取扱金融機関公式で確認)。健康状態に不安がある方でも借入れが可能になりますね。
また、引受基準を緩和した「ワイド団信」を用意している銀行もあるので、団信が理由と思われる場合は選択肢に入れてみましょう(保険料相当の金利上乗せがある点は総コストとして考慮が必要です)。
理由:勤続年数が短い
転職したばかり、勤続年数が1年未満の場合には、それが理由で審査に通らない可能性があります。
対策:勤続年数が1年を経過してから再度申し込もう
勤続年数1年以上を目安とする金融機関が多いため、勤続年数が1年未満の方は、1年経過してから再度申し込んでみましょう。
また転職や独立を考えている方は、その前に住宅ローンの審査を通しておくほうが賢明です。なお、フラット35は勤続年数の制限がなく、給与所得者は1回以上の給与支払い、自営業者は確定申告を1回以上行っていれば申込みできます(2026年7月時点・取扱金融機関公式で確認)。転職直後の方の受け皿になりやすい商品です。
理由:融資率が高い
融資率とは、物件価格に対する融資できる割合のことです。最近では、100%融資どころか、諸費用分も含めて融資を行ってくれる金融機関もあります。
対策:頭金を用意し融資率を下げよう
融資率100%の自己資金ゼロでも融資してくれる銀行もありますが、頭金を用意し融資率を下げることで、審査に通りやすくなります。また、車のローンなど、住宅ローン以外に借りているお金も借入可能額に影響を与えます。一旦返済してしまうなど考慮する必要があります。
理由:返済負担率が高い
返済負担率とは、年収に対しての住宅ローン返済額の割合のことです。国土交通省の「民間住宅ローンの実態に関する調査」では、返済負担率の上限を45%と回答した金融機関が最も多くなっています。
対策:借入額を減らしてみる
頭金を多くするなどして、借入れ額を減らして返済負担率を下げましょう。返済負担率の計算には自動車ローンやカードローンなど住宅ローン以外の借入れの返済額も含まれるため、完済できる借入れは申込前に整理しておくのが効果的です。
理由:過去に金融事故を起こしている
今まで上げてきた原因の他に思い当たることが無い方は、過去に金融事故を起こしている可能性があります。
- 7年以内に自己破産・個人再生をしたことがある
- 何社もの消費者金融からの借り入れがある
- 消費者金融、クレジット会社、携帯電話の料金などの支払を何度も遅延していた
- 税金を滞納している
対策:個人信用情報から事故情報が消えるのを待つしか無い
債務整理、自己破産、61日以上の返済遅延など、重い金融事故を起こしている場合には、個人信用情報の登録期間であるおおむね5年〜7年がすぎるのを待つしかありません。
個人信用情報は、開示手数料(500〜1,500円程度・機関や開示方法により異なる)がかかりますが、自分で確認することができます。各機関の登録期間の目安は次のとおりです(2026年7月時点)。
- KSC(全国銀行個人信用情報センター)
銀行、信用金庫、農協など金融機関での取引情報。延滞等は契約終了後5年、自己破産・個人再生などの官報情報は手続開始決定から7年残る(以前は10年でしたが2022年11月に7年へ短縮されました)。 - CIC (株式会社シー・アイ・シー)
クレジットカード・信販・携帯電話の分割払いなどの情報。延滞・法定免責等は契約期間中および契約終了後5年残る。 - JICC (株式会社日本信用情報機構)
消費者金融、信販、銀行系カード会社などの情報。延滞・債務整理等は原則5年残る(契約時期により異なる場合があります)。
※登録期間の詳細は情報の種類・起算点によって異なります。正確には各機関の公式サイトでご確認ください。
住宅ローン審査を無事に通るためには
頭金をなるべく多く用意しよう
今では、自己資金ゼロでも住宅ローンを借り入れることが可能になっていますが、頭金が少ないということは、貸し手である銀行から見ると、貸し倒れリスクが高くなると判断されます。また、借り手にとっても、頭金を用意できればそれだけ借入額も減らせますし、上記の年齢の条件、融資率、返済負担率の基準をクリアすることができると思います。
貯蓄がなく、頭金が用意できない場合には、自己資金ゼロで住宅ローンを利用するのではなく、最低でも物件価格の1割程度の貯蓄ができるまではなるべく我慢したほうが賢明です。
なるべく若いうちに住宅ローンを借りよう
住宅ローン審査の重要な項目に、「借入時年齢」と「完済時年齢」があります。当然どちらも年齢が高く無い方が審査には有利です。例えば、完済時年齢を70歳で設定しても、銀行は定年後の65歳からの支払はどうするのかと考えてしまうでしょう。完済時年齢は若ければ若いほうが審査を通りやすいですし、完済してしまえば、老後のライフプランも立てやすくなります。
複数の銀行に同時に申し込んでおこう
住宅ローン審査は、銀行によって基準が違います。そのため同じ条件で申し込んでも「A銀行は審査を落ちてしまったが、B銀行では審査が通った」といったことが起こります。3つくらいの借入れ候補を考えておき、全部通れば一番条件の良い物を選べばいいですし、1つしか通らなければ、その1つを選ぶといったやり方が良いでしょう。住宅ローンは1社にしか申し込めないといった決まりはありません。
また1社に申し込んでその結果を見てから次の申込みを、、、と考えていると住宅の引き渡しに間に合わないといった事態になりかねません。そういった意味でも住宅ローンの申込みは「複数」の銀行に「同時」に申込みましょう。
審査落ちの再挑戦でよくある疑問
審査に落ちたこと自体は記録に残りますか?
「否決された」という結果そのものは信用情報に登録されませんが、申込みをした事実(申込情報)はおおむね6か月間登録されます。短期間に多数の申込みが並ぶと「申込みブラック」として警戒されることがあるため、落ちた直後にやみくもに申込先を増やすのは避け、原因を推定して条件を整えてから再申込みするのが得策です。
どのくらい期間を空けて再申込みすべきですか?
原因によります。勤続年数なら1年経過後、返済負担率なら他の借入れの完済・頭金の積み増しができた時点が目安です。申込情報の登録期間(約6か月)が過ぎてから申し込むと、直近の複数申込みの影響を避けられます。
自営業・個人事業主で審査に落ちた場合の選択肢は?
銀行の多くは所得の安定性を複数年分の確定申告で確認するため、開業して間もない方は不利になりがちです。フラット35は確定申告1回以上で申込み可能(2026年7月時点)で、事業形態による制限も緩やかなため、有力な受け皿になります。所得(経費計上後の申告所得)で審査される点には注意しましょう。
住宅ローンの審査に不安がある方は住宅ローン審査に通りやすい銀行ランキングを参考にしてみてください。
なお、住宅ローン金利は日銀の利上げ(2026年6月に政策金利1.0%程度へ)を受けて上昇局面にあります(2026年7月時点)。金利が上がると同じ借入額でも毎月返済額と返済負担率が上がり、審査面でも不利に働きやすくなります。マイホームを検討しているなら、早めに審査の対策を整えておきましょう。
・住宅ローン審査に通りやすい銀行ランキング
・フラット35の審査は甘い?通りやすい?
・楽天銀行の住宅ローン審査はゆるい、甘い、厳しい?
・ARUHIの住宅ローン審査は通りやすい?審査基準とは/落ちた、落ちる場合の対策は?
・住信SBIネット銀行 住宅ローンの審査基準とは?厳しい?期間、落ちた理由、年収は?
・ソニー銀行 住宅ローン 審査は厳しい?審査期間、年収、金利について
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