住宅ローンの借り入れを考えている人もすでに住宅ローンを借りていて借換えを意識している人も「今後、住宅ローンの金利がどうなるか」は気になると思います。

今回は2024年3月の住宅ローンの金利を予想していきたいと思います。

2023年以降、各種の値上げが話題になっており、家計の負担は増しています。この機会に家計を守ることにつながる有利な住宅ローン選びをぜひ行ってみてください。

住宅ローン金利の指標は長期金利

住宅ローンの金利を決定しているのは、その住宅ローンを提供している銀行などの金融機関ですが、金融機関は市場の金利を参照しながら自社の住宅ローンの金利を決定しています。

こうして考えると長期金利がどうなるかは分からないし、住宅ローン金利がどうなるかも分からないように思えますが、実態としては2016年のマイナス金利政策以降、日銀が長期金利を実質的にコントロールしている状況が続いています。

 

まず10年固定金利タイプの住宅ローン金利に影響を与えやすい長期金利は、2016年以降、ほぼ0%で推移していましたが、2022年以降、世界的に大規模な金融緩和の終了し、利上げが進められており、日本の長期金利も底打ち、反転しています。

日本では「長短金利操作付き量的・質的金融緩和(YCC)」政策を導入中ですが、2022年12月、2023年7月、同年10月に開催された金融政策決定会合で変動許容幅をそれぞれ拡大することを決定し、10月の会合では1.00%を超える金利上昇が許容されました。2024年にかけてはYCCの完全撤廃、マイナス金利の撤廃なども予測されており、金利の上昇圧力がかかっている状態が続いています。

 

過去1年の長期金利の推移・動向

次に具体的に過去1年の長期金利の推移を確認してみましょう。

2022年以降、長期金利が上昇しており、住宅ローン金利も引き上げ傾向にあり10年固定金利は2016年のマイナス金利政策導入前の水準に戻っています。

2024年2月の長期金利は0.7%程度と前月と同レベルで推移しており、2024年3月の固定タイプの住宅ローン金利は据え置きとする金融機関が多くなりそうです。

なお、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和(YCC)」政策で日銀の決定が関係するのは長期プライムレートであり、変動金利が連動する短期プライムレートには直接的な影響がないので、変動金利については超低金利での金利引き下げ合戦が継続されるものと思われます。

長期金利の過去1年の動向と推移

引用;日本相互証券

金融緩和は正常化に向けて修正中、長期金利は底打ち

2016年に導入されたマイナス金利政策は同年の9月に「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」に修正されています。2023年10月に金融政策決定会合では、金融緩和を継続する姿勢を明確する一方で、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」での長期金利が1.00%を超えることを許容しています。市場では今後もさらなる金融政策の修正を視野に入れており予断を許さない状況です。

しかしながら、金利政策の修正により、多少の上下はありますが、日本の慢性的な需要不足、人口減少という構造を考えると政策金利や住宅ローン金利がぐんぐんと右肩上がりで上昇していくような状況ではありません。

2024年3月の住宅ローン金利は長期金利の動向を反映して、固定金利タイプは引き下げとなる見込みです。

2024年3月の住宅ローン金利予想

変動金利⇒据え置き

10年固定金利⇒据え置き

20・35年固定金利⇒据え置きかわずかに引き上げ

新生銀行が住宅ローン金利引き下げキャンペーンを実施中

SBI新生銀行の住宅ローンキャンペーン

SBI新生銀行が2024年4月から新規借り入れ・借り換えともに変動金利(手数料定率型)を年0.29%とするキャンペーンを開始しています。変動金利タイプ(手数料定率型)の金利は驚異的な低さで、住宅購入を検討中の人は申込先候補に加えておくようにしましょう。

 

変動金利でおすすめの住宅ローンは?

変動金利でおすすめしたい住宅ローンは、低金利で団信に加えて無料の疾病保障が付帯するauじぶん銀行とソニー銀行です。両行の住宅ローンのおすすめポイントを解説しておきますので参考にしてください。

auじぶん銀行の住宅ローンは低金利と充実の疾病保障を両立

auじぶん銀行の住宅ローンは2015年12月に取り扱いを開始された比較的あたらしい住宅ローンです。サービス参入当初から低金利と充実した疾病保障をウリに急速に貸し出しを伸ばしています。

また、価格.comやオリコンなどの第三者による評価でもこの数年で一気に上位の常連となっています。

auじぶん銀行の住宅ローン金利はその金利タイプでも低金利で、がん50%保障、4疾病保障、全疾病長期入院保障※が無料で付帯するという高い商品性を維持しています。

※満50歳までの方が加入可能。

ソニー銀行は低金利に加えて「がん団信50」が金利上乗せなしの無料で付帯

ソニー銀行の住宅ローンの特徴は、金利と「がん団信50(がん50%保障特約付き団信)」による手厚い保障です。

通常の団信の保障に加えて、「がん団信50」はがんと診断されるとその時点の住宅ローン残高の半分が支払われる保障です。

ソニー銀行は「がん団信100」は年0.1%の金利上乗せで付帯が可能

「がん団信50」が保障してくれるのは、残りの住宅ローンの半分だけです。無料の疾病保障とはいえ半分残るのは不安という方には「がん団信100(がん100%保障特約付き団信)」がおすすめです。

このソニー銀行の「がん団信100」は、がんと診断されると住宅ローン残高全額が保障されることに加えて、給付金として100万円も保障されます。
団信は一般的に残高を保障するものの為、利用者の手元にお金がもらえるケースは少なく、当面の治療費まで賄えるなど現金が支給される点でも利用者にとってはメリットが大きい保障です。

さらに、がんと診断確定をされた日から1年の間に所定の先進医療による療養を受けた場合、1回の療養につき500万円、通算1,000万円を限度として、先進医療に係る技術料を保障するがん先進医療給付金も付帯したことで、安心して治療を受けられる環境を整えることが可能となりました。

なかでもソニー銀行ではこのがん100%保障特約付き団信が他の銀行よりも低い年0.1%の上乗せで付帯できることがおすすめポイントの1つです。

ソニー銀行のがん100%保障の内容

申し込みなどの手続きはインターネットで行えますが、ネット銀行では珍しく専任のローンアドバイザーが相談から契約から手続きのフォローまでサポートしてくれるサービスも用意しているので、住宅ローンの借り入れが初めてで不安な方にも安心できる住宅ローンです。

住宅ローン仮審査を最短60分で回答してくれるので、気になる方は気軽に申込みをしてみてはいかがでしょうか。

固定金利でおすすめの住宅ローンは?

SBI新生銀行のステップダウン住宅ローン

SBI新生銀行のステップダウン住宅ローンは融資事務手数料が165,000円(税込)と安価に設定されており、フラット35並みに低い水準になっています。

また、その名の通り、住宅ローン返済開始後、10年後から5年ごとに段階的に住宅ローン金利が引き下げられる商品設計になっています。

世界的なインフレ懸念による長期金利上昇で日本でも固定金利型の住宅ローンを検討する方が増えてくるかと思いますが、そうした方には検討いただきたい住宅ローンといえます。

 

SBI新生銀行ステップダウン金利タイプのイメージ図です

 

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