年収400万円台で住宅購入の資金計画を立てる夫婦のイメージ

国税庁が公表した最新の「民間給与実態統計調査(令和6年分)」によると、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は478万円(男性587万円・女性333万円)でした。4年連続の増加で過去最高となっていますが、住宅ローンを組む中心層といわれる30代では、これよりやや低めの水準が平均値となります。

本ページをご覧の方は、年収400万円台で住宅ローンを検討されている方が多いと思います。マイホーム購入を考える方に少しでも有意義な情報をお届けできればと考え、このページでは「いくら借りられるのか」「無理のない借入額はいくらか」「住宅ローン控除はどうなっているか」を、金利以外の総支払額の視点も交えて整理します。長文ですが、最後までお付き合いいただけると幸いです。

 

※重要な前提:この記事の試算は2026年9月時点の金利水準にもとづいています。当編集部が2026年9月1日に主要14の金融機関の公式サイトを実際に確認したところ、変動金利(新規・最優遇)は年0.950%〜年1.750%の幅にありました。以下では、この実測レンジを踏まえて変動金利は年1.100%を仮に置いて計算しています。金利は毎月動くため、実際の借入可能額はご自身が申し込む金融機関のシミュレーションで必ずご確認ください。

年収400万円台の平均的な住宅ローン借入額は?

住宅金融支援機構の「民間住宅ローン利用者の実態調査」では、住宅ローン利用者の多くが返済負担率(年収に占める年間返済額の割合)を20%前後に抑えていることがわかっています。年収400万円なら、年間の返済額を80万円程度(月々約6.6万円)に収めているイメージです。

そこで、返済負担率20%を目安に、35年・元利均等・ボーナス返済なし・変動金利年1.100%で借りた場合の平均的な借入額を試算しました(当サイトによる概算です)。

年収400万〜480万円について、返済負担率20%の借入額と上限35%の借入可能額を比較した棒グラフ
同じ年収でも「上限まで借りる」と「20%に抑える」で500万円前後の差が出る。
年収年間返済額(月々の返済額)返済負担率20%目安の借入額(概算)
400万円80万円(約6.6万円)約2,320万円
420万円84万円(7万円)約2,440万円
440万円88万円(約7.3万円)約2,550万円
460万円92万円(約7.6万円)約2,670万円
480万円96万円(8万円)約2,780万円

当サイトによる概算(元利均等・返済期間35年・ボーナス返済なし・変動金利年1.100%・諸費用は含まず)。金利・審査結果により実際の金額は変わります。

年収400万円台では、無理のない借入額の目安は2,300万円〜2,800万円程度といえます。かつて変動金利が0.4%前後だった頃と比べると、金利上昇局面の現在は同じ月々返済でも借りられる額が小さくなっている点に注意してください。

 

年収400万円台の借入可能額の「上限」は?

年収400万円台の返済負担率の上限は一般に35%とされ、前述の20%目安とは大きな差があります。返済負担率35%で、審査に比較的通りやすい【フラット35】を使った場合の借入可能額の上限を試算しました。

使用した金利は2026年9月実行分のフラット35の最頻金利 年3.460%(融資率9割以下・返済期間21年以上35年以下・新機構団信付き)です。この金利は前月の年3.290%から0.170%幅引き上げられ、2か月連続の引き上げとなりました(住宅金融支援機構・2026年9月2日に公式サイトで確認)。

税込み年収返済負担率35%の借入可能額(概算)月々の返済額
400万円約2,830万円約11.6万円
420万円約2,980万円約12.2万円
440万円約3,120万円約12.8万円
460万円約3,260万円約13.4万円
480万円約3,400万円約14万円

当サイトによる概算(元利均等・返済期間35年・ボーナス返済なし・年3.460%・諸費用は含まず)。実際の借入可能額は審査によって決まります。

ここで大切なのは、「借りられる上限額」と「無理なく返せる額」は別物だということです。年収460万円は税込みですので、手取りは360万円程度、月々では30万円あまり。ここから月13万円以上を返済に回すと、固定資産税・火災/地震保険・(マンションなら)管理費・修繕積立金なども加わり、手取りの半分近くが住宅関連費用で消えてしまい現実的ではありません

考え方としては、

①税込み年収の20%前後を年間返済額の目安とする

②手取り年収をベースに、月々の返済が家計を圧迫しないかを確認する

の2点を押さえるのが安全です。上の2つの表を見比べると、同じ年収でも「上限まで借りる」と「20%に抑える」で500万円前後の差が出ます。この差が、教育費や車の買い替え、金利上昇に耐えるための余力になります。

 

金利が上がると、借りられる額はどう変わる?

2026年に入ってからの金利上昇は、年収400万円台の方にとって「同じ返済額で借りられる額が減る」形で効いてきます。

当編集部が2026年9月1日に主要14の金融機関の公式サイトを実際に確認して集計したところ、前月と比較できた127件のうち106件が引き上げ、21件が据え置き、引き下げは0件でした(当社調べ・2026年9月1日確認)。ただし内訳を見ると、変動金利は実測27件のうち引き上げが8件・据え置きが19件で、上昇が目立ったのは固定金利のほうです。

実際、2026年8月末に大手5行が発表した9月の適用金利では、変動型の最優遇金利を引き上げたのは三菱UFJ銀行と三井住友銀行の2行(いずれも0.250%幅)で、残る3行は据え置きでした。一方、10年固定型は5行すべてが引き上げています。「変動金利がいっせいに上がった」と一括りにはできない点は押さえておきましょう。

 

金利タイプによって上がる理由も違います。変動金利は短期プライムレート(政策金利の動きを反映)を基準に決まり、固定金利やフラット35は長期金利(10年国債利回り)を基準に決まります。2026年9月1日には長期金利が一時3.000%をつけ、約30年ぶりに3%台に乗りました。フラット35や10年固定の上昇が目立つのはこのためで、長期金利が3%台に乗ったことがそのまま「変動金利が上がった」という意味にはなりません。

年収400万円台で借入額に余裕が少ない方ほど、変動金利を選ぶ場合は「金利が1%上がっても返せるか」を先に確認しておくことが、この局面では特に大切になります。

 

【判定】年収400万円台の住宅ローン借入額を判定!

インターネットでは「年収400万円+◯◯◯◯万円」で検索する方が多いようです。そこで、キーワードごとに借入の妥当性を判定しました(いずれも頭金なし・2026年9月時点の金利水準を前提)。

検索キーワード判定コメント
年収400万 住宅ローン 2000万余裕を持った返済が可能だと思われます。
年収400万 住宅ローン 2500万年収400万円台後半なら無理のない範囲。前半の方は返済負担率をよく確認。
年収400万 住宅ローン 2700万年収400万円台後半であれば検討可能です。
年収400万 住宅ローン 3000万金利上昇局面では返済負担が重くなりやすく、慎重な判断を。
年収400万 住宅ローン 3500万×〜△年収500万円近い方であれば検討の価値あり。
年収400万 住宅ローン 4000万×返済負担が重く、住宅ローン破綻予備軍となる可能性が高い。

 

年収400万円台の方が選んでいる人気の住宅ローンとは?

年収400万円以上であれば、国内のほぼすべての住宅ローンが検討できます。過度に審査を心配する必要はないので、低金利であること、そして団信(疾病保障)まで含めた「実質の総コスト」で選ぶのがおすすめです。住宅ローン選びで見落とされがちなのが、金利上乗せなしで手厚い疾病保障が付くかどうか。金利がわずかに低くても保障が薄ければ、いざというときの安心は買えません。

申し込み時は複数の住宅ローンに仮審査を出し、本審査を通過したなかから納得できる1つに絞るのがよいでしょう。仮審査に通っても本審査で落ちる可能性がある点には注意が必要です。

①上乗せなしの団信が手厚いauじぶん銀行

auじぶん銀行は、金利上乗せなしで手厚い団信が付くのが特徴です。50歳以下の方が選べる「がん50%保障団信」は上乗せ金利なしで、がんと診断確定された場合に住宅ローン残高の50%を保障するほか、急性心筋梗塞・脳卒中・肝疾患・腎疾患の4疾病保障(残高の50%)、すべての病気やケガ(精神障害を除く)で入院が31日連続しその後も継続して合計180日以上となったときに残高が0円になる全疾病入院保障、その間の毎月の返済を保障する月次返済保障までが付帯します。がんと診断されると残高が全額0円になる「がん100%保障団信」は年0.05%の上乗せで選べます(いずれも2026年9月2日に公式サイトで確認)。

auじぶん銀行の住宅ローンについてはこちら

 

②がんへの備えを選べるソニー銀行の住宅ローン

ソニー銀行の住宅ローンは、がんに備える団信の特約が用意されており、上乗せなしで選べるタイプと、上乗せありで住宅ローン残高が全額保障されるタイプがあります。保障内容・上乗せ幅・加入条件は改定されることがあるため、申し込み前に必ず公式サイトの最新情報でご確認ください。

ソニー銀行の住宅ローンについてはこちら

 

③全疾病保障を含む「スゴ団信」を提供するドコモの銀行

メガバンクに次ぐ住宅ローンシェアへと実績を伸ばしているのがドコモの銀行(旧・住信SBIネット銀行)です。低金利に加え、すべてのケガ・病気を保障する「全疾病保障」を含む「スゴ団信」を提供しています。プランが細かく分かれており、保障範囲・上乗せ幅は加入年齢やプランによって異なるため、条件は公式サイトでご確認ください。なお、ドコモの銀行は2026年8月に商号を「ドコモSMTBネット銀行」へ変更しています。

ドコモの銀行の住宅ローンについてはこちら

 

また、諸費用の分かりやすさを重視するなら、SBI新生銀行も検討候補になります。保証料・一部繰上返済手数料が0円で、一般団信も上乗せなし。2026年3月からは全疾病保障付団信を上乗せ金利なし(負担0円)で付保する取り扱いも始まりました(がんと診断確定された時点で残高が0円になる「ガン団信」は年0.1%の上乗せ。2026年9月2日に公式サイトで確認)。店舗相談とオンライン手続きの両方に対応しているため、はじめての住宅ローンで対面の説明も受けたい方には相談しやすい選択肢です。

 

年収400万円台の住宅ローン控除(減税)

住宅ローン控除は、年末の住宅ローン残高に応じて所得税(控除しきれない分は翌年の住民税)が軽減される制度です。2022年の税制改正で控除率は1%から0.7%に引き下げられており、現在は「年末残高×0.7%」が控除の基本です(かつての「1%・年間最大40万円」は過去の制度なので注意してください)。

 

そして2026年(令和8年度)の税制改正で、住宅ローン減税の適用期限が5年間延長されました。対象は入居日が2026年1月1日から2030年12月31日までです。「もうすぐ制度がなくなるから急がなければ」という話を見かけますが、現時点で廃止は決まっていません

 

2026年に入居する場合の新築住宅の借入限度額は次のとおりです。

住宅の区分(新築)借入限度額子育て世帯・若者夫婦世帯控除期間
長期優良住宅・低炭素住宅4,500万円5,000万円13年
ZEH水準省エネ住宅3,500万円4,500万円13年
省エネ基準適合住宅2,000万円3,000万円13年

国土交通省「住宅ローン減税」(令和8年度税制改正後・2026年9月2日確認)。子育て世帯=19歳未満の扶養親族がいる方、若者夫婦世帯=配偶者のいる40歳未満の方または40歳未満の配偶者のいる40歳以上の方。省エネ基準適合住宅は令和10(2028)年以降は適用対象外(2027年末までに建築確認を受けた住宅等は借入限度額2,000万円・控除期間10年)。

 

そのほか、押さえておきたい要件は次のとおりです。

  • 床面積要件が40㎡以上に緩和されました(新築・既存とも)。ただし合計所得金額が1,000万円を超える方、および子育て世帯等の上乗せ措置を使う方は50㎡以上が必要です。
  • 適用を受ける方の合計所得金額は2,000万円以下であること。
  • 借入金の償還期間が10年以上であること、引き渡し・工事完了から6か月以内に入居し、その年の12月31日まで住み続けていること。
  • 所得税から控除しきれない分は翌年の住民税から控除されますが、住民税からの控除は課税総所得金額等の5%(最高97,500円)が上限です。
  • 1年目はご自身で確定申告が必要です(給与所得者は2年目以降、年末調整で控除を受けられます)。

 

ここで重要なのは、住宅ローン控除は「納めた税金が戻る」仕組みだということです。年収400万円台の場合、納める所得税・住民税がそれほど多くないため、借入残高が大きくても控除枠を使い切れないことがあります。上の表の借入限度額は「ここまで借りれば得をする」という意味ではありません。「控除枠をフルに使うために借入額を増やす」という考え方はむしろ逆効果になりやすく、あくまで無理のない借入額を優先するのが賢明です。

制度は毎年見直されるため、最新の借入限度額・要件は国土交通省・国税庁の情報でご確認ください。

 

※かつて住宅ローン控除枠を使い切れない世帯向けにあった「すまい給付金」(最大50万円)は終了しています(新築は2021年12月末までの契約・2022年12月末までの入居等が対象でした)。現在は年度ごとに国の住宅取得支援事業(省エネ住宅向けの給付など)が実施されることがあるため、利用できる制度があるかは購入時点の最新情報をご確認ください。

 

年収400万円台でよくある疑問

Q. 年収400万円台で、審査に響きやすいのはどんなときですか?

返済負担率は住宅ローン以外の借り入れも合算して計算されます。マイカーローン・教育ローン・カードローンに加え、クレジットカードの分割払い・リボ払いも対象です。年収400万円台は返済負担率の枠自体が大きくないため、他の借り入れが月2万円あるだけで借入可能額が数百万円単位で減ることがあります。申し込み前に残債を整理しておくと、審査でも家計でも有利に働きます。

Q. 自営業・個人事業主で年収400万円台です。会社員と同じように借りられますか?

申し込みは可能ですが、会社員に比べ所得の安定性を厳しく見られやすいのが一般的です。また、審査で使われるのは売上ではなく確定申告書の所得金額で、経費を多く計上していると想定より低く評価されることがあります。確定申告書(通常は直近2〜3期分)で継続的な所得を示せるかがポイントです。フラット35は職業や雇用形態を審査基準にしていないため、選択肢として押さえておくと安心です。

Q. 変動金利で借りた場合、金利が上がると返済額はすぐ増えますか?

多くの銀行では、元利均等返済に「5年ルール」と「125%ルール」が設けられています。金利が見直されても一定期間は毎月の返済額を据え置き(内訳の元金と利息だけが変わる)、見直し時に返済額が増える場合もそれまでの125%が上限、という仕組みです。ただし返済額が抑えられるだけで、支払う利息そのものが減るわけではありません。金利上昇が続けば、元金が思ったより減らず、最終回にまとまった残額が残ることもあります。年収400万円台で借入額に余裕が少ない方ほど、この点は理解して選びましょう。

Q. 共働きです。1人で借りるのとペアローン・収入合算では何が変わりますか?

夫婦の収入を合わせれば借入可能額を増やせますが、変わるのは金額だけではありません。団信の対象範囲(誰に万一のことがあったとき、いくらの残債が消えるのか)と、出産・育児・離職で片方の収入が止まったときの返済負担が大きく変わります。年収400万円台どうしの共働きなら、どちらか一方に万一のことがあっても2人分の残債が0円になるペアローン連生団信を用意している銀行もあるので、金額だけでなく保障の設計まで含めて比較してください。

 

【最後に】年収400万円で頭金なしの住宅ローンは危険?

最後に、年収400万円の方が頭金なしで住宅ローンを組むのは危険なのかを考えます。結論として、頭金の有無よりも「完済まで無理なく返せる額を借りるか」が本質です。適切な金額を借りるなら、頭金なしでも過度に恐れる必要はありません。無理に頭金を貯めることで購入に適したタイミングを逃すリスクもあります。

ただし、頭金を入れるかどうかは金利そのものにも影響します。フラット35は融資率が9割を超えると金利が上乗せされ(2026年9月実行分では9割以下が年3.460%、9割超が年3.570%)、民間ローンでも物件価格に対する借入割合で金利が変わる銀行があります。「1割の頭金」は、返済の安心だけでなく金利の面でも効いてくるということです。

金利が上昇している局面では、変動金利を選ぶ場合は将来の金利上昇に耐えられる借入額かを必ず確認したうえで、適正な物件を適正なタイミングで購入することを優先しましょう。

※本記事の金利・制度・保障内容は変更されることがあります。最新の取り扱い状況は必ず各金融機関・住宅金融支援機構・国土交通省・国税庁の公式サイトをご確認ください。

 

オリコン顧客満足度ランキング(2025年)TOP5

日本最大級の住宅ローンの顧客満足度調査を行っているオリコンが住宅ローンの顧客満足度®の最新の結果を2025年8月に発表しました。

この調査で高い顧客満足度を獲得したTOP5の住宅ローンをチェックしてみましょう。

2025年オリコン顧客満足度調査 住宅ローンランキングTOP5

2025年8月に発表されたオリコンの住宅ローンランキングの総合1位はイオン銀行です。
ソニー銀行は総合2位を獲得しています。

以下、3位にSBI新生銀行、4位は楽天銀行、5位はauじぶん銀行となっています。

これら5つの住宅ローンは、利用者が多いだけでなく、利用者が高い満足度を感じている住宅ローンと言えますので借り入れ後に後悔する可能性が少ない、間違いなくお勧めできる住宅ローンです。

住宅ローン比較ネット 編集部

掲載情報は各金融機関・公的機関の公式情報を確認して作成しています。