
「フラット35」は、国土交通省が所管する独立行政法人・住宅金融支援機構が、銀行や住宅ローンの専門金融機関(モーゲージバンク)と提携して提供している長期固定金利タイプの住宅ローンです。
長期固定金利型の住宅ローンは、契約時に返済終了までの借入金利・月々の返済額が確定するため、金利が上昇しても返済額が増えず、返済計画を立てやすいのが特徴です。一方で、変動金利タイプなど金利変動リスクのある金利タイプよりも、借り入れ当初の金利水準は高めになるというデメリットもあります。
この記事では、そんな「フラット35」の仕組みや特徴を、金利だけでなく事務手数料や団信を含めた「総コスト」の視点も交えてわかりやすく解説していきます。
目次
フラット35の仕組みをより詳しく知りたい方は、16年連続でフラット35を最も多く貸し出しているSBIアルヒ(旧ARUHI)の店舗で、専門スタッフに説明してもらうのが確実です。
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住宅金融支援機構ってなに?
住宅金融支援機構は、国土交通省の住宅局と財務省が所管していた「住宅金融公庫」の業務を引き継いで、2007年に発足した独立行政法人です。
国土交通省が所管する行政法人として、国の住宅政策に沿った住宅関連のサービスや事業を提供しています。
住宅金融公庫の時代は住宅ローンを直接貸し出す業務を積極的に行っていましたが、現在は窓口(フラット35の受付)を提携する民間の金融機関(銀行など)に委ね、間接的に支える立場としての業務が大半を占めています。
「フラット35」の仕組み
住宅金融支援機構が住宅ローンを直接受け付けて貸しているわけではありません。フラット35の窓口業務を担うのは、銀行・信用金庫・モーゲージバンクなどの金融機関です。
それら提携金融機関で「フラット35」を申し込むと、金融機関は契約後にその住宅ローン債権を住宅金融支援機構に買い取ってもらう仕組みになっています。機構が金融機関からフラット35の債権を即座に買い取るため、一般的なフラット35は正式名称でフラット35(機構買取型)と呼ばれます。
住宅金融支援機構は、買い取った住宅ローン債権を信託銀行に信託し、信託された債権を担保とする「貸付債権担保住宅金融支援機構債券(MBS)」を投資家に発行します。投資家がこれを購入することで、機構は長期の資金を調達しています。

「フラット35」の仕組み 住宅金融支援機構フラット35HPより引用
住宅金融支援機構は、「フラット35」を取り扱う数多くの民間金融機関から住宅ローン(フラット35)を買い取り、それを担保とする債券を発行して長期の資金を調達しながら、民間金融機関が単独では手を出しにくい長期固定金利の住宅ローンを一般消費者に提供するしくみを支えています。
「フラット35」の特徴
続いて、「フラット35」の特徴をわかりやすく解説していきます。
1.金利が完済まで変わらない
フラット35は、完済まで金利が変わらない全期間固定金利タイプの住宅ローンです。
毎月の返済額を固定できるため、中長期の家計支出をコントロールしやすいというメリットがあります。
2016年の日銀のマイナス金利政策で住宅ローン金利は大きく低下しましたが、その後の金融政策の転換により、2022年ごろから固定金利は上昇局面に入っています。日銀は2026年6月に政策金利を1.0%程度へ追加利上げしており、長期金利の動向によって固定金利も変動します。だからこそ、これから先30年以上の金利を「今の水準で確定できる」ことは、短期的にしか金利が確約されない変動金利にはない、フラット35の大きな安心材料です。
参考までに、フラット35の2026年7月の最多金利は年3.14%(返済期間21年以上35年以下・融資率9割以下・新機構団信付き)で、前月比−0.07%と4カ月ぶりに低下しました(住宅金融支援機構)。金利は毎月見直されるため、最新値は必ず公式サイトでご確認ください。
2.保証料・一部繰上返済手数料が無料
メガバンクや地銀の住宅ローンで必要になることの多い保証料は、フラット35ではかかりません(保証料は非課税)。国の政策に沿った公的な位置づけで運用されているためです。一部繰上返済の手数料も無料で、インターネットサービス「住・My Note」からなら10万円以上、窓口でも100万円以上から繰上返済ができます。
3.アルバイト・パート、個人事業主、会社役員も利用しやすい
利用しやすい審査基準で幅広い層がマイホームを持てるようにするという政策的な目的があるため、一般的な住宅ローンでは審査が難しいアルバイト・パート、個人事業主、会社役員でも利用しやすいのが特徴です。職業や雇用形態を審査基準にしていない点が、自営業や非正規雇用の方に選ばれる理由です。
「フラット35」の種類
「フラット35」は、登場以来さまざまなニーズに応える形で毎年のように商品改善が行われてきました。
- 「フラット35」(買取型) 最長35年の長期固定金利の住宅ローンです(標準的な商品です)。
- 「フラット35S」 省エネルギー性・耐震性などに優れた住宅を取得する場合に、フラット35の借入金利を一定期間引き下げる制度です。近年は省エネ基準への適合が新築住宅の要件になるなど、対象や引き下げ内容が見直されているため、最新の適用条件は公式でご確認ください。
- 「フラット35」子育てプラス 子どもの人数などに応じて、当初一定期間の金利を引き下げる制度です(2024年2月開始)。フラット35Sなどと併用でき、条件により当初期間の引き下げ幅が拡大します。
- 「フラット35」(保証型) 住宅金融支援機構が金融機関から債権を買い取るのではなく、保証する形で提供されるフラット35です。長期固定金利という点は同じですが、手数料・金利設定・付帯サービスなど金融機関が自由に決められる範囲が広くなっています。取扱金融機関は多くなく、代表的な商品にSBIアルヒの「スーパーフラット」があります。
- 「フラット35」借換え融資 新規借り入れだけでなく、長期固定金利への借り換えにも対応しています(当初は借り換えに対応していませんでした)。
- 「フラット35」リフォーム一体型 中古住宅の購入と併せて行うリフォーム工事の費用も、フラット35で借り入れできます。工事内容は限定されていないため、自由にリフォームできます。
- 「フラット50」 長期優良住宅の認定を受けた住宅について、返済期間の上限を50年間とする制度です。
「フラット35」は制度改正を重ね、利用できる条件が何度も緩和されてきました。すでに契約している民間の住宅ローンから「フラット35」へ、あるいはフラット35からフラット35への借り換えも可能です。なお、2026年4月実行分から、フラット35の借入限度額は8,000万円から1億2,000万円へ引き上げられています(住宅価格の上昇を踏まえた見直し)。
「フラット35」の利用条件
「フラット35」を利用するには、いくつかの条件を満たす必要があります。
申し込みできる方の条件
- 申込時年齢が満70歳未満であること(親子リレー返済の場合は満70歳以上でも可能)
- 日本国籍の方、永住許可を受けている方、または特別永住者
返済負担率(年収に対する年間返済額の割合)の条件
年収に占める、すべての借り入れの年間合計返済額の割合が、以下の範囲内であること。
| 年収400万円未満 | 年収400万円以上 |
|---|---|
| 30%以下 | 35%以下 |
「すべての借り入れ」には住宅ローンだけでなく、マイカーローン・教育ローン・カードローン・クレジットカード(分割・リボ)なども含まれ、それらの返済額を合計して計算します。
対象となる建物の条件
- 借入れの対象となる住宅・敷地を共有する場合は、申込本人が共有持分を持つこと
- 住宅金融支援機構が定めた技術基準に適合している住宅であること
- 一戸建て住宅・連続建て住宅・重ね建て住宅の場合:70㎡以上
- 共同建ての住宅(マンションなど)の場合:30㎡以上
「フラット35」は一定の技術基準を満たした住宅が融資対象になるため、住宅の性能によっては(築年数の経った中古住宅など)利用できないことがあります。新築住宅の多くは基準を満たしていますが、念のため利用できる物件かどうかを不動産会社・販売会社に確認しておきましょう。
「フラット35」はどこで借りても同じ?選び方のポイント
多くの金融機関が住宅金融支援機構と提携して「フラット35」を提供していますが、どこで借りても同じではありません。
『金利』と『事務手数料』という、支払うお金に関わる部分で金融機関ごとに差があります。金利が同じでも、事務手数料が「借入額の2.20%(税込)」か「定額」かで、総支払額は数十万円単位で変わります。フラット35を選ぶときは、『金利』と『事務手数料』の両方が低水準の金融機関を選ぶことが重要です。
下表は、フラット35で総コストを比較するときに見るべき観点の整理です。
| 比較の観点 | 見るポイント | 備考 |
|---|---|---|
| 金利 | 同じフラット35でも取扱金融機関で差が出る。融資率9割以下かどうかでも変わる | 2026年7月の最多金利は3.14%(機構) |
| 融資事務手数料 | 「借入額×2.20%(税込)」の定率型か、定額型かを確認 | 借入額が大きいほど総額に効く |
| 団信(保険料) | 新機構団信は金利に含む。がん・疾病特約は上乗せの有無を確認 | 保険料は非課税 |
| 保証料 | フラット35は保証料不要 | 民間ローンとの差が出やすい |
| 付帯サービス | 保証型(スーパーフラット等)は各社独自の条件 | 借り換え可否も要確認 |
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・金利は業界最低水準クラス
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・審査スピードが速く、注文住宅に必要なつなぎ融資にも対応
SBIアルヒのフラット35は、借入額の2.20%(税込・最低22万円)の融資事務手数料がかかります。かつては「WEBから申込・契約すると1.10%」という割引がありましたが、この半額サービスは現在終了しています。現行の割引は、Web申込+電子契約の利用で1債権あたり33,000円(税込)を差し引くもの(2026年3月2日〜2027年3月31日、スーパーフラット等一部対象外)です。最新の手数料・キャンペーンは公式サイトでご確認ください。
実績豊富な専門家に対面で相談できるのもSBIアルヒの特徴で、全国に約100拠点を展開し、相談しやすい体制を整えています。WEB完結の「ARUHIダイレクト」にも対応しているため、対面とオンラインを使い分けられます。
15年連続でフラット35の実行件数シェア1位(2024年度26.3%)を維持している実績が示すとおり、金利と事務手数料の両面で魅力的なフラット35を提供しているSBIアルヒは、有力な選択肢と言えるでしょう。金利だけでなく、事務手数料・団信を含めた総コストで比較して選ぶのがおすすめです。
※本記事の金利・手数料・条件は変更されることがあります。最新の取り扱い状況は必ず各金融機関・住宅金融支援機構の公式サイトをご確認ください。
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