国税庁が発表した平成27年分の「民間給与実態統計調査」によると通年で勤務する給与労働者は4,869万人いるとされており、男性では300万円超えから400万円以下がもっとも多い年収のボリュームゾーンになっています。

もちろん年齢とともに年収があがる傾向があるため、年代ごと平均年収で見てみると30歳前後が年収300万円台であることが同調査からもわかります。

本ページを閲覧いただいている方は年収300万円台の方々で家の購入のため住宅ローンを借りることを検討されていると思います。マイホーム購入、住宅ローン比較に少しでも有意義な情報を提供できればと考え、本ページを編集しました。長文ですが最後までお付き合いいただけると幸いです。

日本の平均年収

年代ごとの平均年収

年収300万円台のみんなの平均的な住宅ローン借入額は?

フラット35を提供している住宅金融支援機構が平均的な住宅ローン借入額を計算できる調査を出しています。民間住宅ローン利用者の実態調査における返済負担率であり、この調査項目によると全体の7割以上の住宅ローン利用者が20%以下に抑えています。これは年収300万円の方であれば年間の住宅ローン返済額を60万円以下にしているということになります。

では、返済負担率を20%とし、35年ローンの変動金利で住宅ローンを組んだ場合の平均的な借入額を算出してみたいと思います。

算出は、変動金利を2018年7月現在、国内金融機関で最も低い金利を提示している三菱UFJ銀行とKDDIが出資しているじぶん銀行の年0.457%より算出しています。

年収300万円台ですと2000万円から2400万円が平均的な借り入れ額といえるでしょう。

年収 年間返済額(月々の返済額) 想定される平均的な借入可能額
300万円 60万円(5万円)  約1,940万円
320万円 64万円(約5.3万円)  約2,100万円
340万円 68万円(約5.6万円)  約2,200万円
360万円  72万円(6万円)  約2,320万円
380万円 76万円(約6.4万円)  約2,400万円

 

年収300万円台の適正および上限となる住宅ローン借入額は?

年収300万円台の方の返済負担率の上限は35%とされています。前述の平均値20%以下とは大きな乖離がありますね。

では実際に返済負担率35%で計算すると、どの程度の借り入れが可能なのでしょうか?実際に返済していけるかという問題を起き、借り入れ限度額についてみていきましょう。

住宅ローン審査に最も寛容といえる公的な住宅ローンフラット35より借入れ可能額を算出してみました。

より細かい年収で計算したい方は楽天銀行の公式サイトを確認をお願いします。 https://www.rakuten-bank.co.jp/home-loan/simulation/

税込み年収 上限 月々の返済額
300万円 2,509万円 約7.5万円
320万円 2,676万円 約8万円
340万円 2,843万円 約8.5万円
360万円 3,011万円 約9万円
380万円 3,178万円 約9.5万円

いかがでしょうか。税込みは社会保険や住民税・所得税などを含んだ金額となり、手取りはもっと少ない金額となります。たとえば、年収360万円の手取りであれば300万円程度となり、月々では25万円あまりですね。25万円の手取りから9万円の住宅ローン返済を行いさらに、固定資産税、火災・地震保険、マンションであればこれに管理費・共益費、修繕積立金 を払うとすると住宅ローン借入額としては現実的ではないでしょう。

では、手取りベースで考えるとどうでしょうか?次に手取り年収で計算を行ってみました。

計算にあたっては楽天銀行フラット35の2018年7月の適用金利1.34%より算出しています。

手取り年収 上限 月々の返済額
300万円(手取り240万円) 2,007万円 約6万円
320万円(手取り260万円) 2,174万円 約6.5万円
340万円(手取り270万円) 2,258万円 約6.75万円
360万円(手取り290万円) 2,425万円 約7.3万円
380万円(手取り300万円) 2,509万円 約7.5万円

いかがでしょうか。いずれも民間住宅ローン利用者の実態調査の平均的な借入額に近い上限額、月々の返済額となりました。

結果、金融機関が提示する借り入れ可能額と実際に返済している金額では違うということが理解いただけれると思います。

考え方としては

①税込み年収の20%の返済負担額の上限と考える

②手取りの年収を用い金融機関が提示する借入れ可能額を算出する

が適正といえ、間違いなさそうですね。

 

年収300万円台の住宅ローン、頭金なしは危険?

住宅ローンを組む際に頭金が必要というのが定説ですが、実態はどうなのでしょうか?フラット35を提供する住宅金融支援機構が実施に住宅ローンを組んだ方を調査している資料に、このデータが含まれているのでご紹介したいと思います。

融資率は家などの住宅価格に対し、どの程度の割合で住宅ローンを使っているかを示すものです。

中古住宅であれば不動産の仲介手数料、住宅ローンを組む場合には保証料や融資事務手数料などの諸費用があります。

融資率から見ると10%以上の頭金を用意しているの半数にも満たないことが分かりますね。また、新築住宅で仲介手数料が発生しないと考えた場合でも、保証料や融資事務手数料などの諸費用が数十万円発生することを考えると、住宅価格はすべて住宅ローンを組み、諸費用だけ頭金として用意するという方もある程度いると想定できそうです。

いずれにしても、頭金を用意しているのは全体の半数未満、用意をしていても10%未満というのが実態です。

住宅ローンの低金利が続く中、頭金を用意する間に、賃貸住宅の家賃費用がムダ、住環境を改善したいという方が多いことが読み取れます。

住宅ローンの頭金

 

 

【判定】年収300万円台の住宅ローン借入額を判定!

インターネット上ではご自身の「年収+借り入れ可能額」で検索し、情報を得る方が多いようです。またそういったテーマのブログも多く目にします。

せっかくですので、今回は実際のインターネットユーザーが検索している「年収300万円+○○○○万円」というキーワードごとに借り入れ可能なのかを判定したいと思います。

※いずれも頭金なしを前提で試算しています。

  判定 コメント
年収300万 住宅ローン 2000万 余裕を持った返済が可能だと思われます。
年収300万 住宅ローン 2500万 年収300万円台後半であれば可能
年収300万 住宅ローン 3000万 × 年収300万円台では返済が困難になると思われます。

年収300万円台の方々が選んでいる人気の住宅ローンとは?

住宅ローンを組むためには一般的に年収300万円以上が必要とされていますが、ソニー銀行や楽天銀行の金利選択型では年収400万円以上を条件としています。年収300万円以上とはいえ、こうした基準を考えると住宅ローン審査基準に肝要なフラット35の利用も検討してみることが重要になってくると思われます。

住宅ローン申し込み時にはぜひ複数の住宅ローンに申し込み、仮審査を通過した後複数の金融機関からご自身が納得いくものを申し込むようにしたいですね。

下記が国内主要金融機関の住宅ローン審査基準で定められている年収の情報を一覧化したものです。

銀行名年収職業・雇用形態勤続年数
jibun_bank_83x42200万円個人事業主でも可能規定なし(個人事業主、会社役員は3年)
au_housingloan_83x42200万円個人事業主でも可能規定なし(個人事業主、会社役員は3年)
sumishinsbi_bank_83x42安定かつ継続的な収入があること規定なし規定なし(個人事業主、会社役員は3年)
楽天銀行のロゴ画像です
金利選択型
400万円以上個人事業主でも可能1年(個人事業主、会社役員は2年)
楽天銀行のロゴ画像です
フラット35
100万円程度でも可能パート、アルバイト、個人事業主、契約社員、派遣社員、会社役員でも可能規定なし(個人事業主、会社役員は2年)
ARUHIのロゴ画像です
フラット35
100万円程度でも可能パート、アルバイト、個人事業主、契約社員、派遣社員、会社役員でも可能規定なし(個人事業主、会社役員は2年)
300万円以上個人事業主、契約社員、会社役員でも可能2年以上
100万円以上個人事業主、契約社員、派遣社員、会社役員でも可能半年以上(個人事業主、会社役員は3年)
ソニー銀行400万円以上パート、アルバイト、個人事業主、契約社員、派遣社員、会社役員でも可能規定なし(個人事業主、会社役員は3年)
三菱UFJ銀行200万円以上個人事業主でも可能1年(個人事業主、会社役員は3年)
※2018年5月9日、当サイト調べ。

 

公的な住宅ローンの決定版、楽天銀行のフラット35

日本最大のインターネット通販を運営する楽天グループに属する楽天銀行では公的な住宅ローンである

楽天銀行のフラット35

年収300万円台の住宅ローン控除

住宅ローン控除は納めた所得税や住民税が住宅ローン残高に応じて還付される仕組みです。具体的には住宅ローン残高の1%(年間40万円)まで控除が受けれます。

ただし、ここで重要なのは住宅ローン控除は納めた税金が還付される仕組みであること。

では、年収300万円台の方はどの程度の税金を納め、また住宅ローン控除を得ることができるのでしょうか。

年収300万円台の方が住宅ローンを2,000万円組んだ場合の初年度の住宅ローン控除(減税)で還付される金額を試算してみました。

【前提】扶養家族2名(配偶者および18歳未満の子供1名)、生命保険・地震保険、個人年金などの保険控除、医療費控除、ふるさと納税が無いものとする。 

年収 納める所得税 納める住民税 住宅ローン控除額・還付(減税額) 使えない枠
300万円 約3.6万円 約8.5万円 約10.6万円(所得税3.6万円+住民税7万円) 9.4万円
320万円 約4.2万円 約9.7万円 約13万円(所得税4.2万円+住民税8.8万円) 7万円
340万円 約4.7万円 約10.8万円 約14.4万円(所得税4.7万円+住民税9.7万円) 5.6万円
360万円 約5.3万円 約11.9万円 約15.8万円(所得税5.3万円+住民税10.5万円) 4.2万円
380万円 約6万円  約13.2万円 約17.4円(所得税6万円+住民税11.4万円) 2.6万円

※住民税からの還付は課税所得の7%が上限となります。

なお、政府では年収500万円未満の方の住宅ローン控除制度の補完するための、すまい給付金制度を導入しています。こちあもあわせて活用していきたいですね。

国土交通省「すまい給付金」へのリンク

国土交通省「すまい給付金」へのリンク

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