景気が少しづつ上向いてきているとはいえ、昨今では勤務先の倒産やリストラ、もしくは大幅な賃金カットなどは珍しくありません。このようなことが起きた場合、普通に生活しているだけでも大変ですが、もし住宅ローンの返済中だったらどうなってしまうのでしょうか。

返済を滞納するとどうなるのか

住宅ローンの返済を滞納するとどうなるのでしょうか。滞納した場合に金融機関(保証会社)から送られてくる通知を見ていきましょう。

1回の滞納

基本的には、金融機関から口座引落がができない旨の連絡が電話で来たり、はがきや封書で「未払いのお知らせ」と言ったものが届くことがあります。いきなり競売になることや、一括請求されるようなことはありません。
しかし、毎月の返済額に延滞損害金が加算されます。この加算額は、だいたい、年14%(1年を365日とする日割り計算)で算出されます。さらに、遅延情報が個人信用機関に登録されるので、将来的に借り換えや買い替えで再び住宅ローンを利用することが難しくなります。

2回以上継続して滞納 (2ヶ月目の滞納)

競売予告通知が送られてくる場合があります。競売予告通知とは、「このまま滞納を続けると最終的に競売にかけられます。早急に滞納分を支払ってください。」という通知です。

3回以上継続して滞納 (3ヶ月目の滞納)

住宅ローンの滞納が3ヶ月以上続いた段階になると、金銭消費貸借契約書上の「期限の利益喪失事由」に該当、つまり、借入金を一括請求するだけの根拠が発生することになります。

  • 代位弁済予告通知
    住宅ローンを借りる際には、金融機関とは別に保証会社と保証委託契約を結んでいますが、「万が一、住宅ローンを返済できなくなった場合には、あなたに変わり、保証会社が金融機関に住宅ローンの残金を全額立て替えて支払います」というものです。
  • 期限の利益の喪失通知
    期限の利益の喪失とは、簡単にいうと「あなたは分割でローンを支払っていくという契約に違反したので、分割という利益を失い、一括で返済しなくてはいけなくなりました」ということです。
  • 代位弁済通知
    代位弁済通知には、「保証会社があなたに代わってローン残金の支払いをしたこと、債権者が金融機関から保証会社になったこと、このまま支払わないと不動産を競売にかけること」などが書かれています。 この通知が届いた時点で、すでに住宅ローンの残金は保証会社から金融機関に一括で支払われ、債権者が金融機関から保証会社に切り替わるので、この通知は金融機関ではなく住宅ローンの保証会社から届きます。
    住宅ローンの残金と遅延損害金(代位弁済日の翌日から完済するまでの期間分の利息)を一括で支払わなければいけません。

代位弁済予告通知は事実上の最後通牒となります
というのも、この時点で住宅ローン残金と延滞損害遅延金を一括で払うのは、大抵の人は無理だからです。本来は、1回目の遅延をしてしまう前に金融機関に相 談するべきですが、通知書を受け取ったら直ちに金融機関に連絡して相談しましょう。1ヶ月分でも支払えば、代位弁済までの期間を延長してもらえる可能性があります。

4回以上継続して滞納 (4ヶ月目の滞納)

ローン残高+遅延損害金を一括で支払うことができなければ、債権者(保証会社)が裁判所に競売の申し立てをします。その結果、裁判所から「担保不動産競売開始決定通知書」が届き、同時に物件の登記簿には差押登記がされ、自由に売却できなくなります。

競売では、市場価格より20~30%割安で落札されますので、家を失った上に、残債を返済してなお借金が残る可能性が高くなります。

住宅ローン破綻を防ぐためには

急な出費や収入の減少で、住宅ローンの月々の返済が苦しくなった場合には、少しでも早く対応することが大事です。家計の支出の見直しや、収入を増やす手段を考えましょう。同時に、返済を延滞する前に金融機関に返済計画の見直しを相談してみましょう。金融機関は、一括で返済されるよりも毎月の返済額を約定書通りに返済してもらうほうが利益が出ます。そのため、返済が遅延しそうだという相談にも意外に親身になって対応してくれます。

破綻しないためには、身の丈にあった物件を選ぶことや、低金利だからと必要以上に借りないことを心がけましょう。「借りられる額」=「返済できる額」ではありません。また、預貯金ができるとすぐに繰り上げ返済しようとせずに、必ず手元に自由に使える現金を残しておきましょう。そして、金融機関からの通知には必ず目を通して内容を確認しましょう。

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住宅ローンの返済が延滞する前に金融機関に返済計画の見直しを相談しよう

 

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