
「フラット35」は借りる金融機関で総支払額が変わる
住宅金融支援機構と各金融機関が提携して提供するフラット35は、商品性や審査基準はどこで借りても共通です。それでも「どこで借りても同じ」ではないのが、フラット35を借りるうえでの注意点です。 差が出るのは「金利」と「事務手数料」の2点です。とくに事務手数料は「借入額×◯%」で計算されるため、借入額が大きいほど差が広がります。金利が低いタイプは事務手数料が高め(定率型)、事務手数料が安いタイプは金利が高め(定額型)という関係になりやすく、契約時の出費と35年間の総返済額のどちらを重視するかで最適解が変わります。 では、茨城県で利用できるフラット35の金利と事務手数料を確認してみましょう。茨城県で「フラット35」を利用できる銀行は?
茨城県に本店を置く金融機関に加え、ネット銀行のフラット35は全国どこからでも利用できます。常陽銀行の「フラット35」
県内最大シェアの常陽銀行は、公式サイトでフラット35の金利・商品概要・必要書類まで確認でき、事前に比較しやすいのが利点です。常陽銀行が扱うのは事務手数料が定額(55,000円・税込)の代わりに金利がやや高いタイプで、2026年7月時点(融資率9割以下・新機構団信付き)の適用金利は20年以下3.140%・21年以上35年以下3.460%です。団信保険料は金利に含まれ、つなぎ融資も不要とされています。契約時の諸費用を抑えたい方に向いた設計です。筑波銀行の「フラット35」
筑波銀行はフラット35で「定率型」と「定額型」の両方を取り扱っており、公式サイトの金利一覧で確認できます。2026年7月時点(融資率9割以下)の定率型は20年以下2.820%・21年以上35年以下3.140%と全国でも最低水準、定額型は20年以下3.140%・21年以上35年以下3.460%です。定率型の事務手数料は借入額×2.20%程度で、金利を抑えたい方は定率型、諸費用を抑えたい方は定額型と選べます(手数料の詳細は公式でご確認ください)。水戸信用金庫の「フラット35」
県内でも規模の大きな水戸信用金庫は、公式サイトにフラット35の金利・手数料の記載が見当たりませんでした。取扱いや条件は店舗で相談すると分かりますが、フラット35を主力にしていないケースと考えられます。詳細は窓口・公式サイトでご確認ください。茨城県内で利用できる「フラット35」を総コストで比較
各行のフラット35の金利と事務手数料を表にまとめました。金利のタイプ(定率型・定額型)と事務手数料をセットで見るのがポイントです。| 茨城県で「フラット35」を利用できる金融機関の比較 | ||||
|---|---|---|---|---|
| 銀行名 | 金利(2026年7月・9割以下) | 事務手数料 (税込) | 一部繰上返済 手数料 | 公式サイト |
| 常陽銀行 (定額型) | フラット20:3.140% フラット35:3.460% | 55,000円 | 記載なし | 公式サイト |
| 筑波銀行 (定率型) | フラット20:2.820% フラット35:3.140% | 借入額の2.20% (定額型も選択可) | 記載なし | 公式サイト |
| 水戸信用金庫 | 記載なし (窓口で確認) | 記載なし | 記載なし | 公式サイト |
| 楽天銀行 | フラット35:3.140% (最低水準) | 新規1.10%/借換0.99% ※1 | 無料 | 公式サイト |
| SBIアルヒ | フラット35:3.140% (最低水準) | 借入額の2.20% (最低22万円)※2 | 無料 | 公式サイト |
| ※ 金利は2026年7月適用分(融資率9割以下・新機構団信付き)。フラット35の金利は毎月見直されるため、最新の金利・手数料は各金融機関の公式サイトでご確認ください。 ※1 融資事務手数料は楽天銀行を返済口座に指定した場合。楽天銀行以外を指定した場合は新規・借換とも1.43%(税込)。 ※2 SBIアルヒの標準的な事務手数料。以前あった「ネット申込で半額(1.10%)」の割引は終了しています。 | ||||

茨城県で「フラット35」を借りるなら
県内では、住宅ローン全般に力を入れる常陽銀行がフラット35も扱っていますが、比較すると総支払額の面ではネット銀行の楽天銀行に及ばないことが分かりました。総コストを重視するなら、楽天銀行を第一候補として検討する価値があります。楽天銀行の「フラット35」が選ばれる理由
楽天銀行のフラット35が支持される最大の理由は、これまで見てきたとおり、金利・事務手数料のどちらも最低水準で総支払額を抑えやすい点です。加えて、次のような使い勝手の良さもあります。インターネットと郵送で契約まで完結できる
銀行の窓口は、相談も契約も原則として平日15時までの来店が必要で、日中働く方には負担になりがちです。楽天銀行のフラット35はインターネットで申し込み、書類は郵送でやり取りして契約まで完結できるため、仕事を休まずに手続きを進められます。オンラインの相談体制
来店せずに契約できる一方で気になるのが相談体制ですが、楽天銀行は電話やオンラインでの相談に対応しており、予約制で待ち時間も少なく、無料で相談できます。日中に時間を取りにくい方でも利用しやすい体制です。フラット35は各行で商品性が同じだからこそ、こうした手続きのしやすさも選ぶ決め手になります。 楽天市場をよく利用する方であればポイントが貯まりやすいといったメリットもあります。茨城県でフラット35を検討している方は、まずインターネットから気軽に申し込みを試してみてはいかがでしょうか。 楽天銀行のフラット35の手数料以外のメリットや注意点は、以下の記事も参考にしてください。 >>楽天銀行の住宅ローン「フラット35」の落とし穴とデメリット茨城県のフラット35に関するよくある質問(FAQ)
Q. フラット35で「団信保険料が無料」と書かれているのはなぜですか?
A. 現在の「新機構団信」付きのフラット35では、団体信用生命保険の特約料が借入金利にあらかじめ含まれているためです。別途保険料を毎年支払う必要がないという意味で「無料」と表現されますが、保障が金利に組み込まれている点は理解しておきましょう(健康上の理由などで団信に加入しない場合は、金利が年0.20%引き下げられます)。
Q. 地方銀行とネット銀行のフラット35で、審査の通りやすさは変わりますか?
A. フラット35の審査基準は住宅金融支援機構が定めており、取扱金融機関が変わっても基本的な審査基準(総返済負担率=年収400万円未満は30%以内、400万円以上は35%以内など)は共通です。そのため「地方銀行だから通りやすい/ネット銀行だから厳しい」という差は原則ありません。自営業・転職直後などで不安がある場合は、収入や勤続に関する必要書類を早めに準備し、複数の窓口で相談してみるとよいでしょう。
Q. 契約時の諸費用を抑えたい場合、定額型を選べば総額も安くなりますか?
A. 必ずしもそうとは限りません。定額型(例:常陽銀行の55,000円)は契約時の手数料が安い反面、金利が高め(35年3.460%)に設定されます。定率型(例:筑波銀行・楽天銀行の35年3.140%)は手数料が高い代わりに金利が低いため、借入額が大きく返済期間が長いほど、金利の低い定率型のほうが総支払額を抑えやすい傾向があります。契約時の出費と35年間の総返済額の両方でシミュレーションして比べましょう。
