住宅ローンの借り換えを検討して家計を見直す夫婦のイメージ
約30年続いた超低金利の時代が終わり、日本も「金利のある世界」に入りました。日本銀行は2026年6月に政策金利を1.0%程度へ引き上げ、約31年ぶりの高水準となっています。こうしたなか、住宅ローンの借り換えを考える人が増えています。 借り換えとは、より条件のよい住宅ローンを新たに借り入れ、返済中の住宅ローンを一括返済することです。かつては「金利が下がったから返済額を減らす」ための借り換えが中心でしたが、いまは「これ以上の金利上昇に備えて固定金利に切り替える」という目的も重要になっています。 ただし、借り換えは誰でも得をするわけではありません。この記事では、借り換えの目安・条件と、見直しを検討すべきタイミングを、諸費用を含めた「総支払額」の視点で整理します。

2026年は「金利上昇局面」の借り換え

2026年6月時点では、変動金利は依然として低水準(大手行で年0.7〜1.1%程度、ネット銀行で0.6〜0.8%台が目安)ですが、日銀の利上げと各行の短期プライムレート引き上げを背景に上昇局面に入っています。一方、固定金利は過去最大級の上昇で、フラット35(買取型・融資率9割以下・35年)は2026年6月に3.210%と、現行制度(2017年10月開始)以来はじめて3%を超えました(住宅金融支援機構)。 その結果、変動金利と固定金利の差は過去最大級に広がっています。「金利が下がったから借り換える」局面ではなくなった分、借り換えは「自分の返済額を減らせるか」と「将来の金利上昇にどう備えるか」の両面から考える必要があります。

借り換えでメリットが出やすい条件は?

まず、借り換えで返済総額を減らせる代表的な条件を確認しましょう。

メリットが出やすい3つの条件

  • ローン残債が1,000万円以上ある残債が多いほど効果が大きい)
  • 返済期間が10年以上残っている残りの期間が長いほど効果が大きい)
  • 今の金利と借り換え後の金利に差がある金利差が大きいほど効果が大きい)
この3つを満たすと、借り換えに必要な諸費用を負担しても返済総額を減らせるケースが多いと言われます。一般的な目安として「金利差1%以上・残債1,000万円以上・残期間10年以上」が知られていますが、借入条件によっては金利差がそれより小さくても効果が出ることがあります。まずは各銀行のシミュレーターで試算してみましょう。

借り換えを検討すべきタイミング

当初固定(固定期間選択型)の優遇期間が終わる時

「当初10年固定」などの固定期間選択型は、当初期間が終わると金利の引き下げ幅(優遇)が縮小し、適用金利が大きく上がることがあります。とくに足元は基準金利そのものが上昇しているため、優遇終了後の金利は以前よりも高くなりやすい状況です。固定期間が終わったあとなんとなく返済を続けている場合は、借り換えで条件を見直す価値があります。

変動金利の上昇が不安な時

変動金利で借りていて将来の金利上昇が不安な場合、固定金利への借り換えで返済額を確定させる方法があります。ただし注意したいのは、「変動が上がってから固定に切り替えよう」と待っていると、その頃には固定金利もすでに上がっている可能性が高いことです。変動金利は短期プライムレート、固定金利は長期金利と、参照する指標も動くタイミングも異なります。切り替えるなら待ちすぎないことが大切です。 なお、変動金利には「5年ルール(5年間は毎月返済額を据え置く)」「125%ルール」がある銀行が多いですが、これは負担増を先送りする激変緩和措置にすぎません。返済額が変わらなくても、金利が上がれば利息の割合が増えて元金が減りにくくなる点に注意が必要です(ソニー銀行・SBI新生銀行・PayPay銀行など一部のネット系にはこのルールがありません)。

独立・転職・収入が下がる前

近いうちに独立・転職の予定がある、収入が減りそうといった場合は、借り換えを考えているなら早めに動きましょう。借り換えには新規借入と同じ審査があり、勤続年数や年収が重要な項目です。会社を辞める前・収入が減る前のほうが審査に通りやすい傾向があります。自営業・個人事業主の方は、確定申告の内容(直近の所得)が審査に影響します。

毎月の返済が厳しくなった時

支出が増えて毎月の返済が負担になってきたときは、借り換えで返済期間を延ばし、月々の返済額を抑える方法もあります(その分、総返済額は増えやすい点に注意)。

借り換え先は「総支払額」で選ぶ

借り換えでは、はじめに住宅ローンを借りたときと同じように、事務手数料・登記費用(登録免許税・司法書士報酬)・印紙税などの諸費用がもう一度かかります。とくに事務手数料は、借入額に一定率をかける「定率型(2.2%程度)」と金額固定の「定額型」があり、借入額が大きいほど定率型の負担は重くなります。 そのため、借り換え先は表面金利だけでなく、「金利+事務手数料+保証料+団信」を合わせた総支払額で比べることが何より重要です。金利がわずかに低くても、諸費用が高ければメリットが相殺されることもあります。

借り換え先の選択肢の一つ:SBI新生銀行

借り換え先を検討するなら、SBI新生銀行の住宅ローンも選択肢の一つです。保証料0円・一部繰上返済手数料0円・一般団信は上乗せ0円で、変動金利の水準にも競争力があります。審査は原則として仮審査がなく本審査のみで完結し、自営業や転職直後の方にも比較的柔軟とされています。 なお、SBI新生銀行の事務手数料は借入金額の2.2%(税込)の定率型です(電子契約を利用する場合は別途、電子契約利用手数料5,500円(税込))。以前のような定額型は現在取り扱っていないため、借入額が大きい場合は事務手数料の負担も大きくなります。保証料0円などの強みと事務手数料を合わせた諸費用の総額で、他行と比較して判断するとよいでしょう。

住宅ローン借り換えのよくある質問

Q. 金利が上がっている今でも借り換えのメリットはありますか?

あります。借り換えのメリットは「今の金利」と「借り換え後の金利」の差で決まるため、当初固定の優遇終了などで現在の金利が高くなっている場合は、いまの水準でも返済総額を減らせる可能性があります。また、変動から固定への借り換えのように「将来の金利上昇リスクを抑える」ことを目的とする借り換えも、金利上昇局面では有効な選択肢です。まずはシミュレーションで諸費用を含めた損得を確認しましょう。

Q. 自営業・個人事業主でも借り換えできますか?

可能です。ただし審査では直近の所得(確定申告の内容)が重視されます。会社員に比べて審査のハードルが上がることもあるため、所得が安定しているタイミングで申し込むのがポイントです。フラット35のように、雇用形態よりも返済負担率を中心に審査する商品は、自営業・個人事業主の方の借り換え先としても検討しやすい選択肢です。

Q. 借り換えにかかる諸費用はどのくらいですか?

借入額や金融機関によりますが、事務手数料(定率型なら借入額の2.2%程度)・登記費用・印紙税などで、一般に数十万円規模になります。借り換えで得られる利息軽減額が、この諸費用を上回るかどうかが判断の分かれ目です。複数の金融機関で総支払額を試算して比べましょう。  

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