金融緩和により住宅ローンの低下が続いていますが、特に返済終了まで金利が変わらない長期固定金利型住宅ローン「フラット35」の歴史的な低金利となっていることで、「フラット35」で住宅ローンを借りようと考えている方も多いかもしれません。
多くの金融機関から提供されている「フラット35」ですが、実は提供される金融機関により金利や事務手数料に違いがあるのはご存知でしょうか。
今回は埼玉県にお住まいの方が「フラット35」を利用しようと思った場合に、地元の銀行か、それとも全国どこからでも利用できるインターネット銀行なのか、どの金融機関から借りるのが良いのかを比較してみましょう。
埼玉県で「フラット35」を提供している銀行は?
埼玉県に本店をおく銀行といえば、銀行でもトップクラスの規模の埼玉りそな銀行がまず思い浮かぶのではないでしょうか。りそなホールディングスの子会社の都市銀行でさいたま市浦和区に本店があります。
それに続くのが武蔵野銀行で、埼玉りそな銀行からかなり規模は小さくなりますが、埼玉県さいたま市大宮区に本店をおく地方銀行です。
さらにこの2行に埼玉縣信用金庫が続き、この3つの金融機関をあわせると埼玉県内の企業の約5割がメインバンクとして活用しているようです。個人的にもメイバンクとしている方も多いかもしれません。
<埼玉県に本店がある金融機関 (平成31年3月時点)>
金融機関 | 預金額 | 貸出額 | 店舗数 |
---|---|---|---|
埼玉りそな銀行 | 136,014億円 | 73,158億円 | 133 |
武蔵野銀行 | 41,310億円 | 35,355億円 | 98 |
埼玉縣信用金庫 | 27,729億円 | 16,860億円 | 96 |
埼玉りそな銀行と武蔵野銀行の公式ホームページをみてみると「フラット35」を取扱っていることがわかります。
しかも「フラット35」専用のページが用意され、商品要項や融資条件に加えて肝心な金利と事務手数料まで詳しい情報がしっかり確認できます。
しかし県内3位の金融機関である埼玉縣信用金庫では「フラット35」の取扱いは確認出来ませんでした。
ということで、埼玉りそな銀行と武蔵野銀行の2行と、全国どこからでも申し込みを行えるインターネット銀行の楽天銀行の「フラット35」の金利と事務手数料を比較してみましょう。
埼玉県で利用できる「フラット35」を比較
それでは、埼玉りそな銀行と武蔵野銀行、それに楽天銀行の公式ホームページから得られた金利と事務手数料を比較してみましょう。
本当に違いはあるのでしょうか。
埼玉県で利用できる「フラット35」を比較 | ||||
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銀行名 | 金利 | 事務手数料 (税込) | 一部繰上返済 手数料 | 公式サイト |
埼玉りそな銀行 | フラット20:1.240% フラット35:1.310% | 借入額の1.836% | 記載なし | 公式サイト |
武蔵野銀行 | フラット20:1.240% フラット35:1.310% | 借入額の1.8% | 記載なし | 公式サイト |
楽天銀行 | フラット20:1.240% フラット35:1.310% | 借入額の0.99% ※1 | 無料 | 公式サイト |
SBIアルヒ | フラット20:1.240% フラット35:1.310% | 借入額の1.10% ※2 | 無料 | 公式サイト |
※ 2020年8月の融資率90%以内の金利になります。 ※1 借り換えで返済口座に楽天銀行を指定した場合の手数料。 返済口座に楽天銀行を指定した場合は借入額の1.100% (税込)。 ※2 WEBから申込み・契約を行った場合の事務手数料です。 ※3 返済用口座と給与受取り口座が同一の場合。返済用口座と給与受取り口座が異なる場合は110,000円(税込) 。 |
埼玉りそな銀行・武蔵野銀行・楽天銀行、3行の「フラット35」の金利と事務手数料を比較してみましたが、いかがでしょうか。
3行ともに金利関しては最低水準の金利になっていますが、違いがあるのは事務手数料です。
埼玉りそな銀行が借入額の1.836%(税込)、武蔵野銀行が借入額の1.8%(税込)ですが、楽天銀行では新規の借り入れの場合で借入額の1.100%(税込)、借り換えであれば借入額の0.990%(税込)と事務手数料でも最低水準で「フラット35」を提供していることがわかったと思います。
埼玉県内で「フラット35」を利用するなら、事務手数料が地元の銀行の約半分で済む楽天銀行の「フラット35」を借り入れ候補にするべきです。
インターネットで申し込めるので「フラット35」の借り入れを検討している方は気軽に申し込んでみましょう。
楽天銀行の「フラット35」について詳しく解説&分析したこちらの記事も参考にしてみてください。
>>楽天銀行の住宅ローンの落とし穴とデメリット(フラット35・金利選択型)。
「フラット35」を利用するときには自己資金に注意!
実はこれまで紹介してきた金利は、融資率9割以下で新機構団信付の金利です。
購入価格に対して借入れする金額が9割以下の場合に適用される金利になります。つまり購入価格の1割は自己資金での支払いを行わなければこの金利は適用になりません。
楽天銀行の「フラット35」で融資率90%以内と90%以上の金利では購入金額の1割を用意しないと0.44%も高い金利になってしまうことになります。
借入額が減れば返済も楽になりますし、返済負担率も下がり審査もより通りやすくなります。「フラット35」で借り入れを行うときは、融資率90%以内の低い金利で借りられるように、購入金額の1割以上を準備をしておくことを強くおすすめします。