奈良県に本店を置く唯一の地方銀行は南都銀行です。
地元の銀行として県内では多くの企業や県民の方がメインバンクとして活用していると思います。更に、大和信金や奈良中央信金など信用金庫も存在感を示しています。
そんな奈良県で「フラット35」を利用しようと思った場合に、どの金融機関をから借りればよいのでしょうか。「フラット35」は地元の金融機関か、それとも全国どこからでも利用できるインターネット銀行の「フラット35」か。
そもそも「フラット35」は金融機関により違いがあるのかと思っている方もいるかも知れませんが、金利と事務手数料に違いがあります。
その金利と事務手数料を中心に、地元の銀行をインターネット銀行の「フラット35」を比較してみましょう。
奈良県で「フラット35」を利用できる金融機関は?
そもそも南都銀行など奈良県内の金融機関で「フラット35」は利用できるのでしょうか。公式ホームページをみて確認してみましょう。
南都銀行の公式ホームページでは、「フラット35」の専用のページがあり、商品内容や金利、事務手数料を確認することが出来ます。
対して、大和信金・奈良中央信金では「フラット35」の取り扱いは記載されていませんでした。しかし取り扱い自体は行っているようで、店舗の窓口で確認すれば詳しい情報を聞くことができると思います。
今回はインターネットで収集できる情報を元に奈良県で利用できる「フラット35」の金利と事務手数料を比較してみましょう。
奈良県で「フラット35」を利用できる金融機関の比較 | ||||
---|---|---|---|---|
銀行名 | 金利 | 事務手数料 (税込) | 一部繰上返済 手数料 | 公式サイト |
南都銀行 | フラット20:1.490% フラット35:1.560% | 借入額の1.836% | 記載なし | 公式サイト |
楽天銀行 | フラット20:1.240% フラット35:1.310% | 借入額の0.99% ※1 | 無料 | 公式サイト |
SBIアルヒ | フラット20:1.240% フラット35:1.310% | 借入額の1.10% ※2 | 無料 | 公式サイト |
※ 2020年8月の融資率90%以内の金利になります。 ※1 借り換えで返済口座に楽天銀行を指定した場合の手数料。 返済口座に楽天銀行を指定した場合は借入額の1.100% (税込)。 ※2 WEBから申込み・契約を行った場合の事務手数料です。 |
南都銀行と楽天銀行の「フラット35」の金利と事務手数料を比較してみました。
「フラット35」は同じ商品にも関わらず、提供される金融機関により違いがあるとお話しましたが、いかがでしょうか。
南都銀行は楽天銀行に比べて、金利が高く事務手数料も高く設定されています。これが「フラット35」を借りる際に注意しなければならないポイントです。
この比較した数字だけをみても「フラット35」を借りるときに楽天銀行を選ぶと思いますが、具体的な金額をシミュレーションしてみましょう。
35年の返済期間で3,000万円を借り入れた場合、どのくらいの違いになるのでしょうか。
奈良県で「フラット35」で3,000万円を借りた場合 | ||||
---|---|---|---|---|
銀行名 | 金利 | 事務手数料 (税込) | 返済総額 | 月々の返済額 |
南都銀行 | フラット35:1.560% | 550,800円 | 38,148,442円 | 90,830円 |
楽天銀行 | フラット35:1.310% | 330,000円 ※1 | 36,634,561円 | 87,226円 |
※ 2020年8月の融資率90%以内の金利になります。 ※1 新規借入で返済口座に楽天銀行を指定した場合は借入額の1.100%(税込)で試算。 |
シミュレーションの結果、南都銀行と楽天銀行は事務手数料、総返済額、月々の返済額に以下のこれだけの違いがあります。
- 契約時の事務手数料で220,800円も楽天銀行のほうが安い
- 総返済額で1,513,881円も楽天銀行の安い
- 月々の返済で3,604円も楽天銀行のほうが安い
南都銀行と楽天銀行ではこれだけ違いがあるわけですから、奈良県で「フラット35」を利用するなら南都銀行を選ぶ理由はありませんね。
奈良県で「フラット35」を利用するなら
楽天銀行の「フラット35」は借り入れ候補として金銭的には申し分のないメリットがあることがわかりましたが、デメリットはないのでしょうか。
おそらく多くの方が気になるのが、楽天銀行は店舗がないので住宅ローンの相談を行えるのか、ということではないでしょうか。
南都銀行は138の店舗をもち県内で密接な営業を行い県民に親しまれています。住宅ローンについても基本的に窓口での案内や相談を行い販売しています。
対して、楽天銀行は店舗を持たずに営業しているので対面の相談はできませんが、オンラインでの相談体制に力を入れています。
銀行の窓口が15時まで、南都銀行の住宅ローン専用の窓口「<ナント>エルプラザ」は県内に7箇所あり、休日でも17時までの相談が可能です。
電話やオンラインでの相談に力を入れている楽天銀行では、平日土日の22時まで予約制で、電話やチャットソフトSkypeで相談が可能です。
どちらが利用しやすいかは人それぞれですが、22時までPCやスマホであればどこにいても相談ができる楽天銀行のほうが、店舗をに行く時間を取りにくい忙しい方には利用しやすいのではないでしょうか。
それに加えて金銭面でも安く済む楽天銀行の「フラット35」は、奈良県内で「フラット35」を利用するなら借り入れ候補として検討してみる価値のある住宅ローンではないでしょうか。
楽天銀行の「フラット35」について詳しく解説&分析したこちらの記事も参考にしてみてください。
>>楽天銀行の住宅ローンの落とし穴とデメリット(フラット35・金利選択型)
ネット銀行の住宅ローンにも注目を
返済終了まで金利が変わらないとこは魅力的ですが、変動金利と比べると金利が高いことが気になります。
金利が高ければそれだけ返済額も増えてしまいますし、「フラット35」の金利の約2分の1以下となっている変動金利にも注目してみるのはどうでしょうか。
特に金利の低さで注目したいのがネット銀行の住宅ローンです。
低い金利だけでなく疾病保障が金利上乗せなしの無料で付帯する手厚保障がスタンダードになっています。
「フラット35」と同時に是非ネット銀行の住宅ローンもチェックしてみてください。