
香川県でフラット35を借りるとき、地元の百十四銀行・香川銀行では手数料が5万円台で済む「定額」と、借入額に比例する「定率」を選べますが、35年近く返す人には定率のほうが総額で有利になりやすい設定です。というのも、百十四銀行の2026年10月の金利は定額コースが年4.180%、定率コースが年3.830%と年0.350%の差があり、手数料の安さを利息の増加が大きく上回るからです。
以下では、住宅金融支援機構が公表している各金融機関の金利・手数料・総支払額の試算を基に、県内2行とネット系・専業の2社を比べ、注文住宅で欠かせないつなぎ融資の対応状況もあわせて整理しています。
香川県の2行はどちらも「定額」と「定率」の手数料を用意
香川県に本店を置く地方銀行は百十四銀行と香川銀行で、県内のシェアは百十四銀行が大きく上回ります。フラット35の金利は機構が一律に決めるものと誤解されがちですが、実際は取扱金融機関が手数料の型ごとに金利を設定しており、同じ銀行の中でも選ぶコースで適用金利が変わります。
百十四銀行「長期固定金利型住宅ローン(機構買取型)」
百十四銀行は機構の金利検索に2つのコースを掲載しています。2026年10月の融資率9割以下の金利は、手数料定額コース(51,700円)が年4.180%、手数料定率コース(融資額×1.54%)が年3.830%です。どちらもつなぎ融資と併せ融資に対応し、取扱エリアは香川・岡山・徳島・愛媛・高知の四国・岡山の5県となっています。
香川銀行「香川長期固定金利住宅ローン(フラット35)」
香川銀行も公式サイトで手数料の区分を公表しており、定額は1件あたり51,700円、定率は返済期間20年以下で融資金額×0.99%、21年以上35年以下で融資金額×1.54%です(いずれも税込)。一方で金利は毎月月初に決めると案内するにとどまり、具体的な数値は窓口で尋ねる必要があります。2026年10月時点では、機構の金利検索にも同行の掲載は見当たりませんでした。
手数料51,700円のコースが総額で高くなる理由
定額コースは借入時の出費を抑えられる一方、金利が高めに設定されます。どちらが得かは、機構が金融機関ごとに掲載している総支払額の試算(借入額2,000万円・35年・元利均等返済、融資手数料込み)を見ると数字で判断できます。
| 金融機関・コース | 2026年10月の借入金利 (21〜35年・9割以下) | 融資手数料(税込) | 総支払額の試算 (2,000万円・35年) | つなぎ融資 |
|---|---|---|---|---|
| 百十四銀行(定率コース) | 年3.830% | 融資額×1.54% | 36,649,077円 | あり |
| 百十四銀行(定額コース) | 年4.180% | 51,700円 | 38,156,705円 | あり |
| 香川銀行 | 窓口で案内 | 定額51,700円/定率1.54%(20年以下は0.99%) | ― | 窓口で確認 |
| 楽天銀行 | 年3.830% | 新規1.10%/借換0.990% (他行を返済口座にすると1.430%) | ― | あり(つなぎローン) |
| SBIアルヒ | 年3.830% | 借入額×2.20%(最低22万円) Web申込+電子契約で33,000円引き | ― | あり |
※金利は新機構団信付き・資金受取時の金利(2026年10月)。百十四銀行の金利・手数料・総支払額は住宅金融支援機構の金利検索、香川銀行は同行公式サイトの手数料表(2026年4月1日現在)、楽天銀行・SBIアルヒは各社の公表内容。楽天銀行の最低手数料は新規110,000円・借換165,000円、SBIアルヒの定額引きは2026年3月2日〜2027年3月31日の申込分が対象です。

機構の試算では、定額コースは定率コースより総支払額が約150万円多くなります。定率コースの手数料は2,000万円で30万円あまりかかりますが、年0.350%の金利差は35年間の利息として毎月積み上がるため、借入時の手数料の差を早い段階で追い越してしまうからです。百十四銀行の2コースの数字は機構の掲載ページ(定率コース・定額コース)で公開されています。
逆に、定額コースが有利に働くのは、借入期間が短い人や、数年のうちに繰上返済で残高を大きく減らす予定がある人です。利息がかかる期間が短ければ金利差の影響も小さくなるため、退職金で早期に完済する計画がある場合などは、両コースの返済予定表を並べて比べる価値があります。
ネット系・専業と比べるときは返済口座とつなぎ融資を見る
楽天銀行とSBIアルヒの2026年10月の金利は年3.830%で、百十四銀行の定率コースと同じ水準です。金利が並ぶと差は手数料に移り、3,000万円を借りる場合は楽天銀行(楽天銀行口座で返済)が330,000円、百十四銀行の定率コースが462,000円、SBIアルヒが2.20%の660,000円から33,000円を引いた627,000円となります。
ただし楽天銀行の1.10%は返済口座を楽天銀行にすることが前提で、他行口座では1.430%に上がり、百十四銀行の1.54%との差は縮まります。給与口座を地元の銀行に置いたまま借りたい人は、この条件まで含めて比べないと手数料の差を実際より大きく見積もることになります。楽天銀行の注意点は楽天銀行の住宅ローンの落とし穴とデメリットで詳しく取り上げています。
香川県で土地を買って注文住宅を建てる場合、フラット35は建物の完成後に一括で融資されるため、土地代や着工金・中間金の支払いにはつなぎ融資が必要です。百十四銀行・楽天銀行・SBIアルヒはいずれもつなぎ融資を扱っていますが、金利や手数料はフラット35とは別にかかるため、総額にはその分も加えて比べる必要があります。
四国のほかの県の状況は高知県のフラット35比較、瀬戸内の対岸は岡山県のフラット35比較で取り上げています。SBIアルヒの手数料や自己資金に応じた金利はSBIアルヒのフラット35の金利・手数料の解説にまとめています。
香川県でフラット35を検討する人の疑問
Q. 百十四銀行の定額コースと定率コース、どちらを選ぶべきですか?
A. 35年近くかけて返すなら定率コースが有利になりやすく、機構の試算(2,000万円・35年)では定額コースのほうが約150万円多くなります。短期で完済する予定なら、両コースの返済予定表で比べてください。
Q. 返済期間20年以下なら、香川銀行の手数料はいくらですか?
A. 香川銀行の定率の手数料は、返済期間20年以下なら融資金額×0.99%、21年以上35年以下なら1.54%(税込)です。適用される金利は窓口での案内になるため、手数料とあわせて確認が必要です。
Q. 岡山県や徳島県の物件でも百十四銀行のフラット35は使えますか?
A. 機構の掲載では、百十四銀行のフラット35の取扱エリアは香川・岡山・徳島・愛媛・高知の5県です。県外の物件でも、このエリア内であれば相談の対象になります。
Q. 地元の銀行とネット系で、フラット35の金利は違いますか?
A. 2026年10月は百十四銀行の定率コースと楽天銀行・SBIアルヒがいずれも年3.830%で同水準でした。ただし定額型を選ぶと金利が上がるため、手数料の型まで合わせて比べることが欠かせません。
手数料・団信の条件は改定されることがあります。総額で比べる際は、各金融機関の最新の条件表を基にしてください。
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