低金利が続く住宅ローン業界。なかでも変動金利は各社非常に低い水準でしのぎを削っていますが、そんな金融機関の中でも低金利と魅力的な商品性で人気を集めているのがSBI新生銀行の住宅ローンです。
SBI新生銀行の住宅ローンは事務取扱手数料を55,000円〜としており、驚異的なコストパフォーマンスと低金利で長い間人気を集めています。
最近ではSBIホールディングスの傘下に入り新しい体制で業務をスタートさせていますが、早速SBIグループの顧客第一主義にのっとり、様々なキャンペーンを打ち出しています。特にメディアの注目を浴びたのが2022年6月からはじめた個人向けの定期預金金利の引き上げで、1ヶ月ものの円定期預金で年0.20%と2022年4月末時点の金利からは20倍の金利水準に引き上げました。
また新規に口座開設した人には、スタートアップ円定期預金として3ヶ月もの円定期預金を年1.0%で利用できるようにするなど、新規の取引を拡大しようとする姿勢を打ち出しており、非常に好感が持てます。
そんなSBI新生銀行が『顧客中心主義の徹底』第2弾として今回打ち出したのが、住宅ローンの「借換限定 選べる金利・事務取扱手数料優遇キャンペーン」です。
こちらのキャンペーンによってSBI新生銀行の住宅ローンは業界最高水準の住宅ローンといっても過言ではないほどに生まれ変わったので、借換を検討中、または現在1%前後の金利で住宅ローンを借りている人(借換メリットがある可能性が大きい)などは、ぜひ今回の解説を御覧いただきたいと思います。
「借換限定 選べる金利・事務取扱手数料優遇キャンペーン」とは?
このキャンペーンは、SBI新生銀行のパワースマート住宅ローンへ借り換えをする人を対象に実施しているもので、選択した金利タイプに応じて優遇を受けられるキャンペーンとなっています。
仮に変動金利(半年型)タイプ<変動フォーカス>(事務取扱手数料は借入金額の2.2%)を選択した場合は当初借入金利から年 0.1%の引き下げを受けることができます。また、変動金利(半年型)、当初固定金利タイプ(事務取扱手数料は通常55,000円〜)を選択した場合は当初借入金利から年 0.05%引下げ、さらに事務取扱手数料を 55,000 円割引して0円~となります。
6月の変動金利(半年型)タイプ<変動フォーカス>の金利は年0.45%となっているため、このキャンペーンを利用した際の適用金利はなんと年0.35%となり、驚異的な低金利で借り換えができることになります。より低金利で借り入れを行いたいという人は、変動金利(半年型)タイプ<変動フォーカス>を利用すると良いでしょう。
また、6月の変動金利(半年型)タイプの金利は年0.65%となっていますので、このキャンペーンを利用した際の適用金利は年0.6%で、更に事務取扱手数料は0円〜となります。こちらは変動フォーカスを利用する場合よりも金利が高くなりますが、事務取扱手数料を抑えることができるのが特徴です。
【キャンペーン概要】
キャンペーン期間中に他の金融機関からSBI新生銀行のパワースマート住宅ローンへお借り換えをされると、ご選択される金利タイプにあわせて以下の優遇を行います。
- 変動金利(半年型)タイプ<変動フォーカス>を選択された場合: 当初借入金利から年 0.1%引下げ
※変動フォーカスには事務取扱手数料の割引きはございません。
- 変動金利(半年型)を選択された場合: : 当初借入金利から年 0.05%引下げ、さらに事務取扱手数料を 55,000 円割引(支払額はゼロ円から)
- 当初固定金利タイプを選択された場合: : 当初借入金利から年 0.05%引下げ、さらに事務取扱手数料を 55,000 円割引(支払額はゼロ円から)
※ 変動金利(半年型)タイプ<変動フォーカス>を選択された場合は、金利タイプの変更がなければ、当初借入金利適用期間終了後も基準金利からの引下げ幅を年 0.1%優遇します。
※ 変動金利(半年型)を選択された場合は、金利タイプの変更がなければ、当初借入金利適用期間終了後も基準金利からの引下げ幅を年 0.05%優遇します。
※ 当初固定金利タイプを選択された場合は、当初借入金利適用期間終了後の基準金利からの引下げ幅の優遇はございません。
【キャンペーン期間】
お申込またはご契約:2022 年 6 月 20 日(月)~2022 年 12 月 16 日(金)
※融資実行:2023 年 2 月 28 日(火)まで
【キャンペーン参加条件】
次の条件をすべて満たすこと
・ 他の金融機関からSBI新生銀行パワースマート住宅ローンへお借り換えいただくこと。
・ 変動金利(半年型)タイプ変動フォーカス、変動金利(半年型)タイプ、当初固定金利タイプのいずれかをご選択されること。
・ お申込またはご契約を 2022/6/20~2022/12/16、ご融資実行を 2023/2/28 までに行うこと。
・ 借入金額が 500 万円以上であること。※ペアローンについては、合算した借入金額が 500 万円以上であること。
SBI新生銀行このキャンペーンってお得なの?
さきほど解説したとおり、このキャンペーンを使ってSBI新生銀行に借り換えを実施すると、変動金利(半年型)タイプ<変動フォーカス>の場合は年0.35%の金利で借り入れできるようになります。
この金利水準は非常に魅力的で、2022年6月現在、同じように低金利で人気の高いPayPay銀行の借換金利は年0.38%、住信SBIネット銀行は年0.428%、ソニー銀行は年0.507%と金利の評判の良いネット銀行との比較でも最高水準の条件になります。
このキャンペーンの注意点は?
注意点という程のものではありませんがSBI新生銀行の商品設計上、変動金利は2種類存在している点が少しわかりにくくなっていますので以下で解説いたします。
2種類の変動金利のうち1つが変動金利(半年型)タイプ<変動フォーカス>、もう1つが変動金利(半年型)タイプとなります。主な違いは金利と事務取扱手数料で、固定金利と合わせたキャンペーン適用内容は以下の通りとなっています。
| 名称 | キャンペーン金利 (2022年6月現在) | 事務取扱手数料 |
変動金利 | 変動金利(半年型)タイプ<変動フォーカス> | 年0.35% | 借入金額×2.2% |
変動金利(半年型)タイプ | 年0.6% | 0円〜 | |
固定金利 | 固定金利タイプ(1.3.5.7.10.15.20年) | 10年固定金利は0.95% | 0円〜 |
※金利は年率。2022年6月現在。当サイト調べ。
変動金利(半年型)タイプ<変動フォーカス>は事務取扱手数料が借入金額×2.2%かかりますが、金利は年0.35%です。
もう一方の変動金利(半年型)タイプは金利は年0.6%ですが、事務取扱手数料は0円からとなっています。固定金利も通常金利よりも0.05%の金利の引き下げがあり、事務取扱手数料も0円となっています。
どの金利タイプを選ぶのがいいの?
変動金利か固定金利かという選択肢は今後の金利見通しなどから判断するのが良いと思いますので今回の解説では言及しませんが、今回はSBI新生銀行特有の2種類の変動金利のうちどちらを選択するのが良いのか、について解説していきたいと思います。
結論から申し上げると、借入期間を何年にするかによって結果が変わってきますので、ご自身の借入がどちらのパターンに近いか確認してみましょう。なお、下記のシミュレーションにおいては将来の金利の変動や繰り上げ返済、事務取扱手数料以外の住宅ローンの契約に伴う手数料(司法書士報酬や印紙税など)は考慮しておりませんので、ご留意ください。
金利が0.35%の変動金利(半年型)タイプ<変動フォーカス>を利用した場合、事務取扱手数料は借入金額3000万円の2.2%、660,000円がかかります。一方で借入にかかる総返済額は3,168万円となるため、事務手数料と合わせたトータルコストは3,234万円となります。
金利が0.6%の変動金利(半年型)タイプを利用した場合、事務取扱手数料は0円、借入にかかる総返済額は3,279万円となるため、トータルコストも3,279万円となります。
つまり、借入期間が30年の場合は変動金利(半年型)タイプ<変動フォーカス>を利用したほうが40万円ほどコストを抑えることができるといえます。とはいえ、借換のタイミングで2.2%の事務取扱手数料を支払う必要があるため、その負担感は無視できるものでは有りません。手元資金に余裕があってまとまった金額の事務手数料を支払う余裕がある人は前向きに検討されることをおすすめします。
金利が0.35%の変動金利(半年型)タイプ<変動フォーカス>を利用した場合、事務取扱手数料は借入金額3000万円の2.2%、660,000円がかかります。一方で借入にかかる総返済額は3,080万円となるため、事務手数料と合わせたトータルコストは3,146 万円となります。
金利が0.6%の変動金利(半年型)タイプを利用した場合、事務取扱手数料は0円、借入にかかる総返済額は3,138万円となるため、トータルコストも3,138万円となります。
つまり、借入期間が15年の場合は変動金利(半年型)タイプを利用したほうが8万円ほどコストを抑えることができるといえます。またこちらの変動金利は事務取扱手数料が0円からなので、初期費用を抑えて借入ができることになります。
上記のシミュレーション結果をまとめると、借換後の借入期間が長くなればなるほど、変動金利(半年型)タイプ<変動フォーカス>の魅力度が増していき、反対に借換後の借入期間が短くなればなるほど変動金利(半年型)タイプの魅力度が増していくということになります。
SBI新生銀行のHP上に借換シミュレーターが用意されているので、一度想定される借入期間でシミュレーションしてみることをおすすめします。
まとめ
SBI新生銀行が新たに打ち出した「借換限定 選べる金利・事務取扱手数料優遇キャンペーン」のメリットと注意点について解説いたしました。
他の金融機関での借入利率と比較して利用者のメリットが非常に大きいキャンペーンとなっている事はお伝えできたかと思いますので、現在借換を検討されていた方や、借換メリットがでやすい1%前後の金利で借入中の方などは、ぜひともこの機会に借換を検討されてみると良いでしょう。
なお、SBI新生銀行の住宅ローンの商品性の詳細は、「SBI新生銀行の住宅ローンの落とし穴やデメリットを徹底解説」も参考にしてください。
※内容の正確性には万全を期していますが、商品について詳しくは各金融機関の公式サイトから必ずご確認お願いします。