住宅ローンの保証料と事務手数料を書類で比較するイメージ
住宅ローンを借り入れる際に必要な諸費用で、大きな額を占めるのが住宅ローン保証料と事務手数料です。 かつては「大手銀行や地方銀行は保証料、ネット銀行は保証料0円のかわりに事務手数料」という整理が通用しましたが、いまはメガバンクでも保証料が不要で事務手数料が借入額の2.20%(税込)という商品が主力になっています。区分ではなく商品ごとに確認しないと、総額を取り違えます。 保証料や事務手数料とは一体なんのための料金なのでしょうか。 今回は保証料と事務手数料について、「いくらかかるか」だけでなく「あとで戻るのか」まで含めて解説します。

住宅ローン保証料とは?

住宅ローン保証料とは、住宅ローンを借りる際に必要な「信用」を得るためのお金です。 万が一、住宅ローンの返済ができなくなってしまった場合に、保証会社が契約者にかわり銀行に対してローンの返済を保証してくれるための料金です。

保証料は2つの支払いパターンがある

保証料の支払い方法は2つの方法があります。
  • 一括方式(外枠方式) 契約時に現金一括で支払う方法
  • 分割方式(内枠方式) 契約した金利に保証料分を上乗せして支払う方法
一括方式は、借入額の2%程度を保証料として契約時に支払うことになります。 分割方式は、適用金利に年0.200%程度を上乗せし月々の返済時に支払うことになります。 いずれも金額・上乗せ幅は借入額・返済期間・審査結果によって変わりますので、実際の金額は必ず見積もりで確認してください。

返済ができなくなった時に返済が免除されるわけではない

住宅ローンの返済ができなくなった時には、契約者に代わって保証会社が残債を支払ってくれます。 しかし、返済が免除されるわけではなく保証会社は残債を金融機関に一括返済した後、契約者のもとに資金を回収しにきます。 住宅ローン保証料とは、ローン契約者のためではなく金融機関が資金回収のリスクを負わないために支払っているもので、その保証料を契約者が負担している事になります

「大手=保証料、ネット=事務手数料」はもう成り立たない

かつてはメガバンクの住宅ローンといえば保証料の一括前払い型・利息組込み型を選ぶものでした。しかし三菱UFJ銀行の住宅ローン商品説明書(2026年6月17日現在)を確認すると、借入時手数料は「事務手数料(借入金額の2.2%)」で、「保証料は不要です」と明記されています。つまりメガバンクでも、ネット銀行と同じ定率型の費用構造になっている商品があるということです。 一方で、保証料型(事務手数料は3〜5万円程度の定額+別途保証料)を扱う金融機関も残っています。大切なのは銀行の区分ではなく、目の前の商品がどの型かです。3つの型を、支払うタイミングと「戻るかどうか」で整理すると次のようになります。
費用の型借入時の負担繰上返済・借り換えをしたとき
保証料・一括前払い型(外枠方式)借入額の2%程度をまとめて支払う期間短縮に応じて「戻し保証料」が一部返還される
保証料・利息組込み型(内枠方式)借入時の現金負担は小さい(金利に年0.200%程度上乗せ)原則として戻し保証料はない(毎月払っているため)
事務手数料・定率型借入額×2.20%(税込)を借入時に支払う返還されない。早く返しても払った手数料は戻らない
※三菱UFJ銀行の商品説明書および同行の解説ページ(いずれも2026年8月14日確認)をもとに整理。保証料の額・戻し保証料の計算方法は金融機関と保証会社によって異なります。 この表からわかるのは、「繰上返済を積極的にする予定があるか」で有利な型が変わるということです。10年以内に大きく繰り上げる見込みがあるなら、一括前払い型の戻し保証料は無視できません。逆に完済まで淡々と返すつもりなら、初期費用の総額そのもので比べたほうが素直です。

事務手数料は借入額の2.20%(税込)でいくらになるのか

定率型の事務手数料は、借入額が増えるほど比例して増えます。借入額ごとの金額は次のとおりです。
借入れ額 事務手数料(2.20%・税込)
2,000万円440,000円
3,000万円660,000円
4,000万円880,000円
5,000万円1,100,000円
事務手数料は住宅ローンを契約する際に一括で払う必要があるので、頭金とは別に用意しておく必要があります。払っても元金は1円も減らないお金である点は、金利を比べる前に押さえておきたいところです。 なお、借入後の手続きにも手数料がかかります。三菱UFJ銀行の商品説明書では、一部繰上返済はインターネット無料・窓口16,500円、金利タイプの変更(金利選択)はインターネット無料・窓口11,000円、期限前完済はインターネット16,500円・窓口33,000円と定められています(2026年6月17日現在・消費税込)。繰上返済を何度も行うつもりなら、この「借入後の手数料」も総コストの一部です。 住宅ローン保証料が必要な銀行と、保証料は0円でも事務手数料が必要な銀行では、どちらが良いのか?となりますが、住宅ローンを選ぶときには金利や諸費用を考慮したトータルコストで考えることが重要になります。

借り換えた場合には保証料が返ってくる

住宅ローンを借りる際にかかる諸費用の中で大きな額を占める保証料ですが、この保証料を一括で支払っていた場合には、借り換えを行った時には返還されます。 住宅ローンを借りる際に、一括前払いで保証料を納めた場合には、借り換え時や繰上返済によって返済期間が短縮された時には返還されます。しかし、返還される保証料は支払った額に比例するわけではありません。 返還金額の計算方法は金融機関や保証会社によって異なり、経過期間が長いほど返還割合は小さくなるのが一般的です。この計算方法は、住宅ローンの契約書の「繰上返済・一括返済の場合の保証料の返戻についての契約条項」に説明がありますが、契約時に金融機関から説明されないことが多いようです。実際にいくら戻るのかは、借入先の保証会社の返戻表で必ず確認しましょう。 金利上乗せ型(利息組込み型)の保証料の場合は、その都度、保証料を毎月分支払っていることになるので原則として返還はされません。 また、事務手数料は文字通り、契約時に支払う手数料なので返ってくることはありません。

保証料が必要ない住宅ローンは?

保証料は、借りる側の利益のために払うお金ではありません。できれば払いたくないところですが、保証料が不要な住宅ローンも数多くあります。ネット銀行に多く、前述のとおりメガバンクの主力商品にも広がっています。
住宅ローン借り換えランキング<2026年9月金利更新>
順位銀行名変動金利固定金利事務手数料保証料申込み
1位PayPay銀行1.330%~

(全期間引下型)

10年固定:3.440%~

(当初期間引下型)

借入額の
2.20%(税込)
0円詳細を確認
2位年0.990%

(SBIハイパー預金優遇・借り換え)

10年固定:年3.250%

(当初固定金利タイプ)※6

変動金利:
借入額の
2.20%(税込)
0円詳細を確認
3位sumishinsbi_bank_83x42

WEB申込コース

年1.750%

※4
(通期引下げプラン)

10年固定:年3.149%

※4(当初引下げプラン)

借入額の
2.20%(税込)
0円公式サイト
詳細を確認
4位ARUHI

フラット35

なし20年以内:年3.140%
21年以上:年3.460%

※7

借入額の
2.20%(税込)

※8

0円詳細を確認
5位イオン銀行年1.130%

(金利プラン)


10年固定:
年3.650%

(当初固定金利)

借入額の
2.20%(税込)
0円詳細を確認

※2 審査の結果、保証会社を利用する場合は、保証料相当額を上乗せした金利が設定されますが、別途発生する保証料はありません。
※3 満50歳までの方が加入可能。
※4 審査結果によっては、表示金利に年0.1%〜年0.30%上乗せとなる場合があります。借入期間を35年超でお借り入れいただく場合は、ご利用いただく住宅ローン金利に年0.15%が上乗せとなります。
※5 借り換え/新規購入で自己資金10%未満の場合の金利です。
※6 手数料定率型
※7 機構団信に加入した場合の金利です。団信に加入しない場合には0.2%金利引下げとなります。
※8 Web申込み+電子契約のご利用で事務手数料から33,000円(税込)割引となるキャンペーンがあります(2027年3月実行分まで)。
借り換え比較ランキングの詳細はこちら
ただし、「保証料0円だから総額が安い」とは限りません。保証料が不要なかわりに事務手数料が借入額×2.20%(税込)かかる商品が多く、3,000万円なら660,000円です。保証料0円という言葉ではなく、金利+事務手数料+保証料を合計した金額で並べてください。 諸費用を抑えやすい住宅ローンとしては、楽天銀行の金利選択型住宅ローンが挙げられます。事務手数料が借入額にかかわらず一律330,000円(税込)の定額型のため、借入額が大きいほど割安になります(借入額が1,500万円を下回ると定率型のほうが安くなる計算です)。また、SBI新生銀行は事務取扱手数料が借入金額×2.20%(税込)の定率型で、保証料は原則0円、一部繰上返済手数料も0円と内訳がシンプルなため、他行と横に並べて比べやすいのが利点です。店舗での相談とオンライン手続きの両方に対応している点も、初めての住宅ローンでは心強いでしょう(電子契約サービスを利用する場合は印紙税が不要になるかわりに電子契約利用手数料5,500円(税込)がかかります)。借入額や繰上返済の予定によって最適な手数料タイプは変わるため、最新の手数料・条件は各金融機関の公式サイトでご確認ください。

保証料と事務手数料に関するよくある質問

Q. 保証料型と事務手数料の定率型、結局どちらが得ですか? 借入額と、繰上返済をどれだけするかで変わります。完済まで返す前提なら初期費用と金利の合計で比べれば足りますが、10年以内にまとまった繰上返済をする見込みがあるなら、戻し保証料のある一括前払い型が結果的に有利になることがあります。事務手数料は一切戻りません。 Q. 借り換えをすると、事務手数料はまた払うのですか? はい。借り換えは新しい住宅ローンを借り直す手続きなので、借換先の事務手数料(定率型なら借入額×2.20%(税込))が改めてかかります。抵当権の抹消・設定にかかる登録免許税や司法書士報酬も別途必要です。金利差だけで判断せず、これらを含めて損益分岐点を計算してください。 Q. 自営業や転職直後だと、保証料は高くなりますか? 保証料率は保証会社の審査結果によって変わるため、属性によって上乗せされる可能性はあります。ただし金額は事前の見積もりで提示されるため、申込前に確定できない性質のものではありません。保証料が想定より高い場合は、保証料不要の定率型商品と並べて総額で比べ直すのが現実的です。 Q. 諸費用も借入額に含められますか? 事務手数料や登記費用などの諸費用を借入額に含められる住宅ローンもあります。手元資金を残せる一方、諸費用部分は原則として住宅ローン控除の対象外で、確定申告や年末調整の際に自分で控除対象から除く必要がある点に注意してください。 Q. 団信の保険料は諸費用に入りますか? 一般団信の保険料は銀行が負担する商品がほとんどで、契約者の持ち出しはありません。ただしがん保障や全疾病保障などを付ける場合は、金利に年0.100%〜年0.300%程度が上乗せされることが多く、これは実質的な諸費用です。保障の内容と上乗せ幅は銀行ごとに大きく違うため、必ず商品説明書で確認してください。 ネット銀行の住宅ローンを諸費用にポイントを置いて比較したこちらの記事も参考にしてみてください。 >>住宅ローンの諸費用っていくら?借入額から試算して比較 point_icon 諸費用は「銀行の区分」ではなく「型」で比べる。保証料0円でも事務手数料2.20%(税込)がかかる商品が多く、繰上返済の予定があるかどうかで有利な型は入れ替わります。  

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住宅ローン比較ネット 編集部

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