
住宅ローンの借り換えといえば、「より低い金利のローンに乗り換えて総返済額を減らすこと」が代表的な目的です。ただ、2024年3月のマイナス金利政策の解除に続き、日本銀行は2024年7月に0.25%、2025年1月に0.5%、2025年12月には0.75%へと段階的に政策金利を引き上げており、住宅ローン金利は「上がる時代」に入りました。こうした環境では、借り換えの目的も「返済額を減らす」だけにとどまらなくなっています。
「住宅ローンの返済額を減らす」のは間違いなく借り換えの大きなメリットですが、それ以外にも知っておきたいメリットがいくつかあります。この記事では、金利上昇局面ならではの視点も交えて、住宅ローンの借り換えのメリットを整理していきます。
金利上昇リスクに備えられる
2026年6月時点で、主要銀行の変動金利(最優遇金利)はおおむね年0.9%~1.1%台が中心です。ネット銀行の住宅ローンが年0.5%を下回るのが当たり前だった数年前と比べると、変動金利はすでにはっきりと上昇しています。
変動金利は「相対的に金利が低いものの、将来の金利を確定できない」金利タイプです。日銀が利上げを続ける局面では、この先の返済額が読みにくいという変動金利の弱点が表面化しやすくなります。
このような金利上昇リスクに備えたい場合、変動金利タイプから10年固定金利タイプなどに借り換えることで、一定期間の金利を確定させることができます。ただし注意したいのは固定金利の水準です。2026年6月時点の10年固定金利は主要行で年2%台後半~3%台が中心で、変動金利との差は以前よりも大きく開いています。固定金利への借り換えは「保険料を払ってでも返済額を確定させる」という判断であり、結果的に総返済額が増える可能性がある点は理解しておきましょう。
また、「フラット35」のような返済終了まで金利が変わらない全期間固定金利タイプに借り換えることももちろん可能です。全期間固定の金利は変動金利と比べるとかなり高いため総返済額は増えやすくなりますが、返済終了まで完全に金利上昇リスクを避けることができます。
金利タイプの判断で大切なのは、金利の高い・低いだけでなく、毎月の返済額が増えても家計が耐えられるかという視点です。金利が1%上がった場合に返済額がいくら増えるかを試算したうえで、どうしても不安が残る方は固定金利タイプへの借り換えを検討してみましょう。
返済期間を伸ばすことが出来る
住宅ローンの返済期間は30年以上の長期間になることもあります。そのため、返済期間中の病気やケガで一時的に働けなくなったり、転職などで給与が下がってしまうことも考えられます。
収入が減少するなどの理由で毎月の住宅ローンの返済が負担になってしまった場合は、住宅ローンの借り換え&返済期間の延長で毎月の返済額を減らすことも可能です。
※なお、住宅ローンの返済期間を延長すると住宅ローンの総返済額は増える可能性が高く、また、老後の返済負担増につながりますのでしっかりと検討するようにしてください。
住宅ローンに手厚い疾病保障を付帯できる
もう一つのメリットは、住宅ローンに一般団信だけでなく、手厚い疾病保障を付帯できる住宅ローンが増えているという点です。
ネット銀行の住宅ローンを中心に、がんと診断されただけで残りの住宅ローン残高が半分になる「がん50%保障団信」や、病気やケガで就業不能状態が続いた場合に残りの住宅ローン残高が0円になる「全疾病保障」などの疾病保障を付帯できる住宅ローンが定着しています。
ただし、保障の内容や上乗せ金利の扱いは銀行ごとに異なります。金利上乗せなしで付帯できる銀行がある一方で、近年は無料だった保障に上乗せ金利を設定するなど条件を見直す動きも出ています。借り換えの際は、保障内容と上乗せ金利の最新の条件を必ず各銀行の公式サイトで確認しましょう。
いま契約している住宅ローンにこういった疾病保障が付帯していない場合、借り換えで返済額自体があまり減らなくても、手厚い保障を付帯できることは万が一の事態への備えになります。特に借り換えを行うユーザーは新規借入時よりも年齢が上がっているため、「疾病保障」の手厚さは大きな判断材料です。
無料で付帯する疾病保障で人気の高い住宅ローンを比較したこの記事もチェックしてみて下さい。
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見落としがちな「借り換えの諸費用」も確認を
借り換えのメリットを正しく判断するには、金利差だけでなく諸費用まで含めた総コストで考えることが欠かせません。借り換えには、事務手数料(定率型なら借入額の2.2%程度が一般的)、抵当権の抹消・設定の登記費用、印紙税(書面契約の場合)、現在のローンの完済手数料などがかかり、合計で数十万円規模になることが珍しくありません。
一般に、借り換え効果の目安は「金利差」「ローン残高」「残りの返済期間」の3つで決まります。残高が大きく、残期間が長く、金利差があるほど効果は出やすくなります。各銀行のシミュレーションで「諸費用を引いた後にいくら得になるか」まで確認してから判断しましょう。
なお、借り換え先を検討する際の候補のひとつとして、SBI新生銀行のように諸費用面が分かりやすい銀行もあります。SBI新生銀行の住宅ローンは保証料が0円、一部繰上返済手数料も0円で、事務手数料は定率型・定額型から選択できます。店舗での相談とオンライン手続きの両方に対応している点も、対面で確認しながら借り換えを進めたい人には心強いポイントです(最新の金利・条件は公式サイトでご確認ください)。
借り換えのメリットは返済額を減らすだけでなく、金利上昇リスクに備えたり、団信に加えて「疾病保障」の手厚い保障でいざという時に備えるなど、目的に合わせて借り換えることでそれぞれにメリットがあります。金利が上がり始めた今だからこそ、ご自分の考えに合った住宅ローンの借り換えを検討してみるようにしてください。
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