住宅ローンの返済中に大きな病気になったり、事故でケガをして収入が大きく減った場合でも、通常の団信だけに加入し、疾病保障の特約を付けていないと住宅ローンの返済義務は残ります。

 

住宅ローンの返済中の病気やケガに対応するためには疾病保障付きの団信に加入する必要があります。疾病保障を付帯していないと、病気になっても住宅ローンの返済義務は変わりませんので、原則として住宅ローンを返済しながら、治療費や入院費用の追加費用を支払っていくことになります。

 

疾病保障を付帯していれば、条件を満たすことで病気やケガの時に住宅ローンの残高が0円なります。どんな病気でも治療が長期化した場合、収入が途絶えたり、減少する可能性があります。大きな病気にかかると言うことは、治療費がかかるだけでなく収入も減少すると考えておく必要があります。

 

そのような状況に備える保険商品に医療保険や就業不能保障保険などもありますが、それらの保険は治療費や生活費を補填する目的の商品です。住宅ローンの返済負担を軽減したり無くすためには、疾病保障がついた住宅ローンを利用する必要があるわけですが、ネット銀行の住宅ローンの場合、無料で疾病保障が住宅ローンについてくる時代になっていきていて、ネット銀行では疾病保障が無料で付帯しない商品を見つけるほうが難しいぐらいです。

 

この記事では、無料の疾病保障がついてくることで人気を集めている住宅ローンの保障内容を比較しています。将来の病気やケガに備えたいという考えのある人の参考にしていただければと思います。

 

本ページの比較対象になっている住宅ローンではありませんが、ソニー銀行の住宅ローンの疾病保障にも注目です。無料でがん50%保障団信付帯されだけでなくがんと診断された時に住宅ローンの残高が0円になったり、100万円の給付金が出る「がん団信100(がん100%保障特約付き団信)」が、わずか年0.1%の金利上乗せで利用できるという特徴があります。

がんに対する備えを充実したいという方には最適な住宅ローンです。

ソニー銀行のがん100%保障の内容

無料の疾病保障がネット銀行の住宅ローンの標準に

無料で疾病保障を付帯する住宅ローンでは、auじぶん銀行の「がん50%保障、4疾病保障、全疾病長期入院保障」や住信SBIネット銀行の「全疾病保障」が有名です。ソニー銀行の住宅ローンにもがんに備えることができる「がん団信50」が無料で付帯しますし、今後、無料の疾病保障を付帯する住宅ローンは増えてくることが予想されます。

すでに無料の疾病保障を付帯しているauじぶん銀行、住信SBIネット銀行、ソニー銀行の住宅ローンは、疾病保障サービスが無料であることが人気の秘密ですが、保障内容や保険金の受け取り条件をしっかりと確かめておかないといざという時になって混乱することになりかねません。申し込み前に保障内容や保険金を受け取れる条件をしっかりと確認しておくようにしましょう。

※満50歳までの方が加入可能。

 

auじぶん銀行・住信SBIネット銀行・楽天銀行の無料の疾病保障を比較

そこで、無料の疾病保障を付帯する人気の住宅ローンである、auじぶん銀行の「がん50%保障、4疾病保障、全疾病長期入院保障」、住信SBIネット銀行の「全疾病保障」、さらに楽天銀行の金利選択型住宅ローンの「全疾病特約」と「がん保障特約」の保障内容を比較してみましょう。

※満50歳までの方が加入可能。

auじぶん銀行のロゴ画像ですsumishinsbi_bank_83x42楽天銀行のロゴ画像です
名称がん50%保障団信
+4疾病保障+全疾病長期入院保障※1
             
全疾病保障がん保障特約

全疾病特約付団信
対象の疾病<がん50%保障団信>
がんのみ
※上皮内がん(子宮頸がん0期、大腸粘膜内がん、非浸潤がん、食道上皮内がん等)および皮膚の 悪性黒色腫以外の皮膚がんは対象外

<4疾病保障>
4疾病

<全疾病長期入院保障>
精神障害を除く全てのけがや病気で180日以上の継続した入院となった場合
3大疾病(がん・急性心筋梗塞・脳卒中)または5つの重度慢性疾患(高血圧症・糖尿病・慢性腎不全・肝硬変・慢性膵炎)に加えて8疾病以外の病気やケガ<がん保障特約>
がんのみ

<全疾病特約>
精神障害、妊娠・分娩・産じょく等を除く病気やケガ
保険料
無料※2無料無料
保障範囲<がん50%保障団信>
住宅ローン残高の50%

<4疾病保障>
住宅ローン残高の50%

<全疾病長期入院保障>
住宅ローン残高全額
ローン残高全額<がん保障特約>
住宅ローン残高の50%

<全疾病保障>
住宅ローン残高全額
保障が受けられる条件<がん50%保障団信>
がんと診断された場合

<4疾病保障>
4疾病で所定の状態になった時


<全疾病長期入院保障>
けがや病気(精神障害を除く)で180日以上の継続した入院となった場合
<8疾病>
就業不能状態となり、その状態となった日からその日を含めて12ヵ月を経過した場合

<8疾病以外の病気やケガ>
入院により就業不能状態となり12ヵ月を経過した場合
<がん保障特約>
がんと診断された場合

<全疾病保障>
就業不能状態となり、その状態となった日からその日を含めて12ヵ月を超えて経過したとき
公式
サイト
auじぶん銀行
公式サイトへ
住信SBIネット銀行
公式サイトへ
楽天銀行
公式サイトへ
※1  満50歳までの方が加入可能。
※2 審査の結果、保証会社をご利用いただく場合は、保証料相当額を上乗せした金利が設定されますが、別途お支払いいただく保証料はございません。

auじぶん銀行のがん50%保障、4疾病保障、全疾病長期入院保障

auじぶん銀行の住宅ローンにはがん50%保障、4疾病保障、全疾病長期入院保障が無料で付帯されます。

「がん50%保障団信」とは

「がん50%保障団信」で、がんと診断されると住宅ローンの残高の50%相当額が支払われる保障です。

日本では2人に1人はがんと診断され、3人に2人はがんを克服し生還しています。がんのリスクに備えることは非常に重要なことでしょう。
万が一、がんを患い高額な治療費や入院費が発生した場合に返済負担の軽減という面で大変大きなメリットですし、がんと診断されたら支払われるので、早期に発見し術後にすぐ仕事に復帰しても住宅ローン残高は半分になります。

日本人の2人に1人ががんになる

auじぶん銀行の「がん50%保障団信」は、「がんと診断されるだけ」という保障を受け取れる条件の低さが驚異的です。しかも、その保障が無料で付くとなればこれほど嬉しいことはありません。

さらに、住宅ローンの金利に上乗せになりますが、「がん100%保障団信」も用意されています。こちらはがんと診断されると残りの住宅ローン残高が0円になる保障です。

 

「4疾病保障」とは

「4疾病」で、所定の状態になると住宅ローンの残高の50%相当額が支払われる保障です。

 

「全疾病長期入院保障」とは

このauじぶん銀行の「全疾病長期入院保障」は、精神障害を除く全てのけがや病気が対象で、180日以上継続して入院した場合に残りの住宅ローン残高が0円になる保障です。

住信SBIネット銀行の「全疾病保障」は保障を受け取れる条件が「就業不能状態が12ヶ月」と長期間の条件が設定されていますが、auじぶん銀行の「全疾病長期入院保障」では入院継続が180日と住信SBIネット銀行の全疾病保障より短く設定されており、現実的な保障内容として捉えることができます。

 

がん50%保障、4疾病保障、全疾病長期入院保障の手厚い保障面に加えて金利も低くおすすめの住宅ローンと言えます。

※満50歳までの方が加入可能。

 

住信SBIネット銀行の「全疾病保障」

住信SBIネット銀行の住宅ローンは、団信に加えて全疾病保障が無料で付帯することが特徴です。また、40歳未満であればがん診断保障などの3大疾病50%保障も付帯します。

団信による死亡・高度障害での保障は一般的ですが、「全疾病保障付き住宅ローン」は、下記の8疾病に加えてけがや病気でもローン残高が0円になります。

  • がん・脳卒中・急性心筋梗塞・高血圧・糖尿病・慢性腎不全・肝硬変・慢性膵炎

住信SBIネット銀行の住宅ローンの全疾病保障

幅広い保障範囲と住宅ローン残高が0円になるのが住信SBIネット銀行の全疾病保障の魅力ですが、2020年2月からauじぶん銀行でも全疾病を無料で付帯させており、保障の条件も180日以上の入院と住信SBIネット銀行より優れたものになっている点は押さえておきたいですね。

 

しかし、問題は保険金を受取るための条件がかなり厳しいことではないでしょうか。 全疾病保障は残りの住宅ローンが0円になるもののその保障を受けるには、8大疾病の場合には「就業不能状態となった日からその日を含めて12ヵ月」、それ以外の病気やけがの場合には「就業不能により就業不能状態となった日からその日を含めて24ヵ月」という厳しい条件を満たす必要があります。

 

住信SBIネット銀行よりも良い住宅ローンがある?

この変動金利は業界でも最低水準の低金利になりますが、審査結果によっては表示されている金利に年0.1%~年0.30%の上乗せになることが気になります。

また最近は人気の高い10年固定金利を含む長期の固定金利が金利引き上げとなり、ライバルとなるauじぶん銀行よりも高めの金利設定となったこともあり、積極的に住信SBIネット銀行を選ぶ理由は少なくなってきています。 auじぶん銀行の「がん50%保障団信」は「がんと診断されるだけ」で残りの住宅ローンの半分が保障されます。 保障を受取るための条件は「診断されること」ととても簡単でシンプルな条件になっています。

 

疾病保障比較のまとめ

住宅ローンの返済は最長で35年と長い期間になるため、今は健康でも万が一のことを考えて備えておくことは必要です。

インターネット上にはこういった疾病保障は必要ないといった意見もあり、筆者もわざわざお金を出して「疾病保障」を付帯する必要な無いと考えていますが、それが無料で付帯するなら話は別です。

住宅ローンの借入れ時に、生命保険の住宅ローン残債保障特約を検討している場合には、この無料の疾病保障が付帯する住宅ローンで余計な保険料を抑えることができますし、目的にあった疾病保障付きの住宅ローンをうまく選びましょう。

おすすめは低金利&手厚い保障のauじぶん銀行

こうして3行の疾病保障を比較して見ると、金利水準が違うのはもちろん、保障内容や保険金の支払い条件には大きな違いがあることがわかりました。

無料で付帯される疾病保障なので、有料の疾病保障よりも保障を受けられる条件は厳しくなってしまいますが、auじぶん銀行の住宅ローンに付帯する疾病保障の1つ「がん50%保障」は有料の疾病保障とそん色ない保険金の支払い条件で、無料と言うことを考えると非常におすすめです。

このauじぶん銀行に無料で付帯される疾病保障で保障される住宅ローン残高は50%ですが、保険金受取条件ががんと診断されるだけです。

幅広い保障が特徴の「全疾病長期入院保障」は180日以上の継続した入院が保険金の受取条件とがん50%保障よりは厳しい条件ですが、住信SBIネット銀行が1年以上の継続した就業不能状態を条件としていることを考えると十分魅力的と言えます。

 

今、借り換えるならば疾病保障をセットしておきたい

住宅ローンの借り換えは、新規の借入れよりも年齢を重ねてから行われます。 年齢の経過は病気のリスクと比例しますので、借り換えのタイミングで疾病保障が付いた住宅ローンを選ぶ意味がより大きくなります。

低金利に加えて、無料の疾病保障が付帯する付加サービスの高い優良な住宅ローンであるネット銀行の住宅ローンは、健康状態に対する備えの面でも非常に魅力的になっています。

住宅ローンを選ぶ時はどうしても金利に目が行きますが、借り換えるときには特に無料の疾病保障付き住宅ローンに注目して選んでみるのはいかがでしょうか。

疾病保障が無料付帯するおすすめの銀行

今回比較した住宅ローン以外にも疾病保障が無料で付帯する住宅ローンを紹介しておきます。

 

ソニー銀行ではがんと診断されると住宅ローン残高が半分になる「がん団信50」が無料で付帯されますし、 がんと診断されると残りの住宅ローン残高が0円になり給付金として100万円を受け取ることができる「がん団信100」も年0.1%の金利上乗せで付帯可能です。

ソニー銀行がんと診断されると住宅ローン残高が半分になる「がん団信50」が無料で付帯
SBI新生銀行

介護保障付き団信が無料で付帯、がん団信も取り扱い。

金利上乗せなしで2つの疾病保障が付帯するauじぶん銀行はもちろんですが、がんに特化した保障を手厚くしたい場合には、がんと診断されると残りの住宅ローン残高のすべてが保障される「がん団信100」が金利上乗せ分が年0.1%と他の銀行の半分で付帯できるソニー銀行がおすすめです。ソニー銀行は疾病保障付の住宅ローンを探していた方にはかなりおすすめの住宅ローンとなっています。  

 

  ※紹介している内容の正確性には万全を期していますが、商品について詳しい内容につきましては各銀行の公式サイトから必ずご確認をお願いします。

 

住宅ローン比較・ランキング記事

Pocket
LINEで送る