
三菱UFJ銀行は、三菱UFJフィナンシャル・グループの中核を担う3大メガバンクのひとつです。全国の店舗網とインターネットの両方で住宅ローンを扱っており、対面の相談を重視する人にとっては有力な選択肢です。ただし、選ぶべきは「表面の金利の低さ」だけではありません。このページでは、金利+事務手数料+疾病保障の上乗せという「総コスト」の目線と、転職直後・自営業など属性ごとの申込ハードルの両面から整理します。
注目ポイント
団信の保険料は銀行負担(上乗せ0円)
一般団信の保険料は銀行が負担し、持病がある人向けの「ワイド団信」も用意されています。
借入期間は最長40年、金利の上乗せなし
40年の長期化を選んでも金利を上乗せしないと公式サイトに明記されています(月々の負担を下げやすい一方で、利息総額は増えます)。
契約・借入後の手数料を抑えやすい
電子契約なら契約時の印紙代が不要で、一部繰上返済・金利タイプ変更もネット手続きなら手数料不要です。
2026年9月の適用金利(公式サイトで確認)
日銀が2026年6月16日に発表した政策金利の引き上げを受けて、三菱UFJ銀行は2026年9月1日から変動金利の基準金利(店頭表示金利)を見直しました。以下は2026年9月1日現在、公式サイトに掲載されている適用金利(最優遇)です。
| 金利タイプ | 新規借入 | 借り換え |
|---|---|---|
| 変動(ずーっと一律優遇コース) | 年1.195%(店頭表示 年3.375%・▲2.18%) | 年1.245%(▲2.13%) |
| 固定3年(最初に大きな優遇コース) | 年2.720% | 年2.720% |
| 固定10年(同上) | 年3.630% | 年3.630% |
| 固定20年(同上) | 年4.390% | 年4.390% |
| 全期間固定26~30年 | 年4.220% | 年4.220% |
| 全期間固定31~35年 | 年4.300% | 年4.300% |
| 全期間固定36~40年 | 年4.350% | 年4.350% |
固定3年・10年・20年は「最初に大きな優遇コース」で、当初固定期間が終わったあとの引下幅は小さくなります(固定3年はその時点の店頭表示金利より年▲1.80%、固定10年・20年は年▲1.55%)。一方で変動の「ずーっと一律優遇コース」は完済まで▲2.18%(借り換えは▲2.13%)が維持され、途中で固定金利に変えても引下幅は変わりません。当初の低さだけでなく、優遇幅がいつまで続くかを見るのが総コストの見方です。
なお、適用金利は審査結果によって変わる場合があると公式に明記されています。表示されている最優遇金利がそのまま適用されるとは限りません。金利は毎月1日を基準日として見直されるため、最新の適用金利は公式サイトでご確認ください。
「金利+事務手数料+保障の上乗せ」で見る総コスト
事務手数料は借入額の2.20%、保証料は不要
三菱UFJ銀行の金利コースの利用条件には、「借入時に借入金額の2.20%を当行に支払う」「保証料は不要」と明記されています(2026年9月1日現在)。つまり、借入額が大きいほど初期費用は重くなります。
| 借入額 | 事務手数料(2.20%)の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 3,000万円 | 66万円 | このほかに抵当権設定の登録免許税・司法書士報酬・印紙税(電子契約なら不要)・火災保険料などが別途 |
| 4,000万円 | 88万円 | |
| 5,000万円 | 110万円 |
事務手数料の税区分を含む詳細は、公式の商品説明書でご確認ください。なお、一部繰上返済・期限前完済・金利タイプの変更などには所定の手数料がかかりますが、インターネットでの手続きなら一部繰上返済・金利タイプ変更は手数料不要とされています。繰上返済をこまめに行う予定の人は、この差が30年分では小さくありません。
疾病保障は4プラン、上乗せは年0.150%~0.500%
かつての「7大疾病保障付住宅ローン ビッグ&セブン〈Plus〉」は、現在は「疾病保障付住宅ローン」という名称に変更され、プラン名も「3大疾病50%」「7大疾病100%」「全疾病100%」「保険料支払型」の4つに整理されています(旧名称で検索しても同じ商品群にたどり着きます)。

| プラン | 負担 | 主な保障と対象年齢 |
|---|---|---|
| 3大疾病50% | 上乗せ金利 年0.150% | がん診断・脳卒中・急性心筋梗塞で残高が50%に。借入時年齢18歳以上46歳未満 |
| 7大疾病100% | 上乗せ金利 年0.300% | 3大疾病で残高が0円。四つの生活習慣病と月次返済保障も。18歳以上50歳未満 |
| 全疾病100% | 上乗せ金利 年0.500% | 3大疾病に加え全疾病・ケガを保障。月次返済保障も。18歳以上50歳未満 |
| 保険料支払型 | 毎月の保険料(金利上乗せではない) | 性別・年齢・残高などで保険料が変動。18歳以上56歳未満 |
ここで見落としやすいのが、上乗せ金利は完済までずっと効くという点です。変動年1.195%に全疾病100%(年0.500%)を付ければ、実質の適用金利は年1.695%です。他行の「団信込みの金利」と並べるときは、保障の範囲をそろえてから比べるのが原則です。なお3大疾病50%は、保険金の支払後に上乗せ金利(年0.150%)が引き下げられます。
また、疾病保障に加入できるのは借入時のみで、借入後には加入できません(公式に明記)。加入は1人1プラン、既契約を含め総額1億円までという制限もあります。がんには90日間の待機期間があり、精神障害など保障対象外の病気・ケガもあるため、詳細は重要事項説明書で確認してください。
属性別に見た、申し込みのハードル
「同一勤務先に1年以上+当行で給与振込」が原則条件
金利コースの利用条件として、公式サイトには原則として次のすべてを満たすことが示されています。
- 年齢が借入時18歳以上70歳の誕生日まで、完済時80歳の誕生日まで
- 団体信用生命保険に加入が認められること
- 日本国籍、または永住許可を受けていること
- 同一勤務先に満1年以上勤務しており、当行で給与振込を利用中であること
- 「スーパー普通預金(メインバンク プラス)」および「三菱UFJダイレクト」を利用中・または利用予定であること
このうち実務で効いてくるのが「同一勤務先に満1年以上+給与振込」です。転職して間もない人は、同じ年収でもこの条件でスタートラインに立てないことがあります。また給与振込が前提になるため、自営業・個人事業主の方はこのコースの想定から外れます。実際に申し込めるかどうかは個別審査になるため、窓口・事前審査で確かめるのが確実です。
借入額・ペアローンの枠
借入金額は500万円以上3億円以内(10万円単位)、借入期間は2年以上40年以内。1つの物件を夫婦で分けて借りるペアローンの場合は1人2億円かつ合計金額4億円が上限とされています。返済方法は元利均等・元金均等のどちらも選べます。なお、当行住宅ローンからの借り換えには利用できません。
フラット35を検討している場合は対象外
公式のよくあるご質問には、「フラット35の新規取扱いは停止しています」と明記されています(2026年9月1日確認)。自営業・勤続が短いなどの理由で全期間固定のフラット35を中心に検討している場合は、フラット35を取り扱う金融機関を別途当たる必要があります。三菱UFJ銀行の全期間固定コースはフラット35とは別の自行商品で、金利タイプの変更ができない点も違います。
すでに借りている人:9月の見直しはいつ返済額に効くのか
基準金利が上がっても、返済額に反映されるタイミングは契約タイプで違います。公式のお知らせによると、既に借りている人の取扱いは次のとおりです。
| 金利の種類 | 見直しの基準日 | 新利率の反映 |
|---|---|---|
| 変動金利(毎月型) | 2026年9月1日 | 2026年11月の約定返済分から |
| 変動金利(年2回型) | 2026年10月1日 | 2027年1月の約定返済分から |
さらに、変動金利かつ元利均等返済で借りている場合は「5年ルール」が働き、基準日から5年間は毎月の返済額自体は変わりません(元金と利息の内訳が変わります)。一方で元金均等返済には5年ルール・125%ルールがありません。「金利が上がったらすぐに返済額が上がる」とは限らない一方で、返済額が変わらないことは利息負担が減ったことを意味しません。自分の契約がどのタイプかは、銀行から届く「ご返済のお知らせ」で確認できます。
他行と並べるときの見方
2026年9月は、大手銀行の間でも変動金利の引き上げに差が出ました。同じ「2026年9月適用分」として公式サイトに掲載されている数字を並べると、次のようになります。
| 金融機関 | 新規の変動金利 | 事務手数料など |
|---|---|---|
| 三菱UFJ銀行 | 年1.195%(ずーっと一律優遇コース) | 借入額の2.20%・保証料不要 |
| みずほ銀行 | 年1.025%~1.475%(ローン取扱手数料型) | 借入額の2.2%。手数料0円の「借入時負担ゼロ型」は年1.225%~ |
| SBI新生銀行 | 年1.060%(融資率90%以内の優遇金利) | 借入額の2.20%(税込) |
ただしこの並びは優遇の前提がそろっていないので、単純な優劣として読まないことが大切です。みずほ銀行は引下幅に幅があり下限値と上限値で年0.450%の差がありますし、三菱UFJ銀行も審査結果で上乗せの可能性があります。手数料の扱いも行で違い、みずほ銀行のように「手数料0円の代わりに金利を上乗せする」型を用意している行もあります。短期で完済する見込みなら手数料を払わない型、長く借りるなら手数料を払って金利を下げる型が有利になりやすい、という分かれ目です。
対面の相談もネット完結も両方欲しいという人には、SBI新生銀行も検討に値する選択肢です。店舗とオンラインの両方に対応し、事務手数料は借入金額の2.20%(税込)の定率型で分かりやすく、一部繰上返済手数料は無料。団信はガン団信(年0.100%上乗せ)と全疾病保障付団信から選べます。変動金利(半年型)は新規で年1.060%、ハイパー預金開設者限定の優遇プログラムを適用した場合は年0.990%です(いずれも2026年9月契約適用分の当初借入金利)。なお、ステップダウン金利・自動繰上返済(スマート返済)・介護保障付団信は現在取り扱いが終了しています。
三菱UFJ銀行の住宅ローン よくある質問(FAQ)
Q. 転職して1年未満でも申し込めますか?
A. 金利コースの利用条件には「同一勤務先に満1年以上勤務している方で、当行にて給与振込をご利用中の方」と明記されています(原則)。したがって、転職直後はハードルが上がると見ておくのが現実的です。取扱いは個別の審査によるため、事前審査やローン窓口で実際の可否を確かめてください。
Q. 疾病保障は後から付けられますか?
A. 付けられません。公式サイトに「ご加入いただける時期はお借入時のみであり、お借入後はご加入できません」と明記されています。上乗せ金利の分だけ総返済額は増えますが、後からやり直せない選択なので、借入時に別途の就業不能保険を契約する場合の保険料と並べて検討しておきたいところです。
Q. 事務手数料2.20%を払わないプランはありますか?
A. 三菱UFJ銀行の金利コースには、公式サイト上は「借入時に借入金額の2.20%を支払い、保証料は不要」という形が示されています。手数料を抑えたい場合は、他行の「手数料0円の代わりに金利を上乗せする型」を含めて比較することになります。提供されるプランは改定されることがあるため、最終的な取扱いは商品説明書でご確認ください。
Q. 三菱UFJ銀行でフラット35は申し込めますか?
A. 公式のよくあるご質問に「フラット35の新規取扱いは停止しています」と回答が掲載されています(2026年9月1日確認)。全期間固定を希望する場合は、同行の「全期間固定コース」を検討するか、フラット35を取り扱う金融機関を別に探すことになります。
Q. 9月の基準金利見直しで、すでに借りている自分の返済額はいつ変わりますか?
A. 公式のお知らせでは、変動金利(毎月型)は2026年9月1日を基準日として2026年11月の約定返済分から、変動金利(年2回型)は2026年10月1日を基準日として2027年1月の約定返済分から反映されます。ただし元利均等返済の場合は5年ルールにより、基準日から5年間は月々の返済額自体は変わりません(内訳が変わります)。当初借入日が2008年12月以前のローンなど、このルールによらない場合もあります。
※本記事の金利・手数料・団信などの情報は変更されることがあります。最新の取り扱い状況は必ず公式サイトでご確認ください。
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