
新潟県に本店を置く地方銀行は、第四北越銀行(2021年1月1日に第四銀行と北越銀行が合併)と、第二地方銀行の大光銀行の2行です。ただし全期間固定金利の【フラット35】は、2026年9月時点で第四北越銀行と大光銀行の両行が取り扱っています(住宅金融支援機構が公表する金融機関別の条件で確認)。
合併前の規模感を振り返っておくと、県内で大きなシェアを持っていたのは第四銀行で、2020年3月末時点で122店舗を展開し、預金額・貸出額ともに他の2行を上回っていました。北越銀行と大光銀行はどちらも長岡市に本店を置き、店舗数も70〜80前後と、第四銀行に続く銀行として県民に親しまれてきました。
| 銀行名 | 店舗数 | 預金残高 | 貸出金 |
| 第四銀行 | 122 | 4兆8,360億円 | 3兆3,999億円 |
| 北越銀行 | 84 | 2兆5,560億円 | 1兆7,095億円 |
| 大光銀行 | 71 | 1兆3,225億円 | 1兆601億円 |
※いずれも2020年3月時点の数値(第四銀行・北越銀行の合併前)
新潟県で【フラット35】を借りようと思ったとき、まず地元の地方銀行を思い浮かべる方が多いでしょう。ここでは大光銀行と、モーゲージバンクとして【フラット35】の取り扱い実績が国内トップクラスのSBIアルヒ(旧ARUHI)を、金利だけでなく事務手数料まで含めた総コストで比べていきます。
【フラット35】は全国の多くの金融機関が同じ商品名で取り扱っていますが、適用される金利と融資事務手数料は金融機関ごとに異なります。この違いが、35年という長い返済期間を通じてどれくらいの差になるのかを見ていきましょう。
新潟県で「フラット35」を利用できる金融機関は?
借入時から完済まで金利が変わらず、毎月の返済額を確定できることで選ばれている【フラット35】。新潟県にお住まいの方が利用したい場合、どの金融機関から借りればよいのでしょうか。
県内最大のシェアを持つ第四北越銀行も【フラット35】を取り扱っています。住宅金融支援機構が公表している2026年9月資金受取分の条件は、融資率9割以下で年3.630%(9割超は年3.740%)、【フラット20】(返済期間20年以下)は年3.310%、融資手数料はいずれも33,000円(税込)の定額型です(資金実行日は毎月10日・20日、新規・借換え共通、取扱エリアは新潟県)。ただし同行サイトの個人ローン一覧には【フラット35】の掲載がないため、申込方法や必要書類は店頭・電話で確認するのが確実です。ほかに大光銀行と、全国から申し込めるモーゲージバンク・ネット銀行も候補になります。
大光銀行の【フラット35】は「定額型」と「定率型」の2本立て
大光銀行は【フラット35】を「たいこう長期固定金利型住宅ローン(機構買取型)フラット35」として取り扱っており、融資手数料の方式が2つ用意されています。住宅金融支援機構の金利情報サイトで公表されている2026年9月資金受取分の条件は次のとおりです。
| 手数料の方式 | 借入金利(融資率9割以下・21〜35年) | 融資手数料(税込) | 総支払額の目安 |
|---|---|---|---|
| 定額型 | 年3.580% | 33,000円 | 35,139,798円 |
| 定率型 | 年3.460% | 融資額×2.2% | 34,961,724円 |
※2026年9月資金受取分・新機構団信付き。総支払額は借入額2,000万円・借入期間35年(元利均等返済・ボーナス払いなし)で機構が算出した概算値で、元金・利息の合計に融資手数料を加えたもの。
ここが「手数料の安さ」だけで選ぶと判断を誤りやすいところです。借入2,000万円なら融資手数料は定額型が33,000円、定率型が440,000円で、入口では定額型のほうが40万円以上も安く見えます。ところが借入金利には年0.120%の差があり、35年かけて利息の差が積み上がる結果、総支払額では定率型のほうが約18万円少なくなります。
もっとも、この関係は借入額と返済期間しだいで逆転します。借入額が大きいほど定率型の手数料(融資額×2.2%)は膨らみ、返済期間が短いほど金利差が効く期間は短くなるためです。繰上返済で早めに完済する予定があるなら定額型が残ることもあります。自分の借入額・返済期間で総支払額を試算してから決めるのが確実です。
※下表の金利・事務手数料は変動します。【フラット35】の金利は2026年に大きく上昇しており、2026年9月時点では融資率9割以下・返済期間21〜35年の最頻金利が年3.460%(融資率9割超は年3.570%、返済期間20年以下は年3.140%)です。最新の金利・手数料は必ず各金融機関の公式サイトでご確認ください。
| 新潟県で「フラット35」を利用できる金融機関の比較 | ||||
|---|---|---|---|---|
| 銀行名 | 金利 | 事務手数料 | 繰り上げ返済 手数料(一部) | 公式サイト |
| 第四北越銀行 | フラット20:年3.310% フラット35:年3.630% ※2026年9月資金受取分・融資率9割以下(住宅金融支援機構 公表) | 33,000円(定額型・税込) | 記載なし | 公式サイト |
| 大光銀行 | フラット20:3.140% フラット35:3.460% | 借入額の2.20%(税込)/定額型は33,000円(税込) | 記載なし | 公式サイト |
| ARUHI | フラット20:3.140% フラット35:3.460% | 借入額の2.20% (税込) ※1 | 無料 | 公式サイト |
| ※1 楽天銀行は借り換えで返済口座に楽天銀行を指定した場合の手数料(新規は借入額の1.100%)。ARUHIはWeb申込み+電子契約のご利用で事務手数料から33,000円(税込)割引となるキャンペーンがあります(2027年3月実行分まで)。 | ||||
公式サイトから得た情報をもとに、新潟県の地方銀行とSBIアルヒを比較しました。金利や事務手数料に違いがあることがわかります。
なお、つなぎ融資の対応可否は金融機関によって異なります。注文住宅を建てる場合は自己資金やつなぎ融資の要否が資金計画を左右するため、各金融機関の対応状況を公式サイトで確認しておきましょう(SBIアルヒはつなぎ融資に対応しています)。
次に、実際に3,000万円を35年ローンで借りた場合の返済額を比較してみましょう。
| 「フラット35」で3,000万円借りた場合の比較 | ||||
|---|---|---|---|---|
| 銀行名 | 金利 | 事務手数料 | 返済総額 | 事務手数料と返済額の合計 |
| 大光銀行 | フラット35:3.580% | 33,000円 定額型(税込) | 52,660,440円 | 52,693,440円 |
| ARUHI | フラット35:3.460% | 660,000円 借入額の2.200% (税込) | 51,783,060円 | 52,443,060円 |
金利と事務手数料の差は、長期間の返済を通じて総返済額の差として積み上がります。同じ【フラット35】でも、これだけ違いが出るということです。金利と事務手数料を合わせた総コストで比較することが、返済額を抑えるうえでの出発点になります。とくに完済まで金利が変わらない【フラット35】だからこそ、条件の良い金融機関を選ぶ意味が大きくなります。
新潟県からSBIアルヒの「フラット35」を選ぶという選択肢
「【フラット35】といえばSBIアルヒ(旧ARUHI)」といわれるほど高いシェアを持つのがSBIアルヒです。全国どこからでも申し込みができるため、新潟県内に取扱店舗があるかどうかにかかわらず候補に入れられるのが特徴です。
2026年9月実行分の金利は、新規借り入れ・融資比率9割以下・借入期間21〜35年で年3.460%(金利引き下げ期間終了後)と、住宅金融支援機構の最頻金利と同じ水準です。加えて【フラット35】Sや子育てプラスなどの金利引き下げ制度が適用できれば、引き下げ期間中は最大で年1.000%引き下げられ、同条件で年2.460%になります(適用には住宅の性能要件や世帯要件があります)。
・【フラット35】業界最低水準(ただしスタンダードタイプの場合。SBIアルヒ調べ)
・融資事務手数料は融資額の2.20%(税込)。ダイレクト支店の最低事務手数料は220,000円(税込)
・2026年3月2日〜2027年3月31日は、Web申込(本申込)+電子契約で1債権あたり33,000円(税込)を引き下げ(電子契約手数料11,000円(税込)が別途必要)
・団信はペア連生+0.18%、3大疾病付+0.24%、不加入▲0.20%と金利で調整
・審査が早く、つなぎ融資にも対応
・店舗でもネットでも審査や手続きが可能
・自己資金1割以上ならスーパーフラットも選べる
注意しておきたいのは、SBIアルヒの事務手数料は「定率型」だという点です。上で見た大光銀行の定額型(33,000円)と比べると入口の費用は大きく、借入額が増えるほど差は開きます。金利水準が同じなら、手数料の差がそのまま総コストの差になるため、引き下げキャンペーンや金利引き下げ制度が使えるかどうかまで含めて見積もってください。
2026年10月から「フラットすまい・るポイント」が始まる
【フラット35】を検討中の方には、もうひとつ新しい情報があります。住宅金融支援機構は2026年10月1日から、新サービス「フラットすまい・るポイント」を開始します。楽天グループと連携し、進呈されるのは「楽天ポイント」(通常ポイント)です(2026年8月18日に楽天グループが発表)。
- 対象:2026年10月1日以降に【フラット35】(買取型・保証型)を借り入れた方。【フラット20】【フラット50】も対象で、借換えも含まれます
- ご利用ありがとう特典:借入額に応じて2,000ポイント〜150,000ポイント
- お子さまご誕生特典:借入れ後にお子さまが誕生した方に20,000ポイント
- アンケートご回答特典:アンケートの回答内容に応じて進呈
- 手続き:申請サイトから自分で申請する必要があります(自動では付きません)
特典は2026年度の内容で、年度の途中でも終了・変更される場合があります(変更時は約1か月前をめどに特設サイトで告知されるとされています)。上限や条件の詳細は【フラット35】の特設サイトで必ず確認してください。
ただし、ポイントを主役にして借入先を決めるのは本末転倒です。借入2,000万円クラスで見れば、金利0.120%の差が35年で生む総支払額の差のほうがはるかに大きくなります。金利・事務手数料・団信で比べたうえで、条件が拮抗したときの後押し材料として位置づけるのが妥当でしょう。
新潟県で「フラット35」を借りる前に(よくある質問)
Q. 新潟県内で対面相談をしながら【フラット35】を借りられますか?
大光銀行は県内に店舗網を持つ第二地方銀行なので、窓口で相談しながら手続きを進めたい方には現実的な選択肢です。SBIアルヒの直営店は主要都市が中心のため、最寄り店舗の有無は公式サイトの店舗一覧で確認してください。近くに店舗がない場合でも、SBIアルヒはWebで完結する「ダイレクト支店」やオンラインでの相談に対応しています。対面のしやすさと総コストのどちらを優先するかは、あらかじめ整理しておくとよいでしょう。
Q. 大光銀行の定額型と定率型、結局どちらが得ですか?
借入2,000万円・35年という機構の試算条件では、総支払額は定率型のほうが約18万円少なくなります(定額型35,139,798円/定率型34,961,724円)。ただし借入額が増えるほど定率型の手数料(融資額×2.2%)は増え、返済期間が短いほど年0.120%の金利差は効きにくくなります。繰上返済を積極的に行う予定があるなら定額型が有利になることもあるため、自分の条件で試算してから決めてください。
Q. 【フラット35】は申込時と実行時、どちらの金利が適用されますか?
資金を受け取る月(融資実行時)の金利が適用されます。申込時の金利ではないため、実行までに金利が動けば適用金利も変わります。【フラット35】の金利は2026年に入って上昇が続いており、2026年9月時点で融資率9割以下・21〜35年の最頻金利は年3.460%です。資金実行の時期が数か月先になる注文住宅などでは、金利が変わる前提で資金計画に余裕を持たせておくことをおすすめします。
