最高指導者が自ら非難声明 緊張が高まる(9月23日追記)

これまで弾道ミサイルの発射や核実験を行なった北朝鮮に対して、トランプ大統領は「北朝鮮を完全に破壊する」と国連総会で演説し、Twitterの自身のアカウントでは、北朝鮮の最高指導者である金正恩を「ロケットマン」と呼ぶなど挑発し返しています。これを受けて北朝鮮の金正恩委員長が直接、トランプ大統領に向けて「自分のすべてをかけて対価を払わせる」と声明を発表しています。

北朝鮮の最高指導者が自ら声明を出すのは、祖父の故金日成氏、父の故金正日氏の3代続く政権を遡っても初めてのことに加えて、国連総会に参加するためにニューヨークに滞在中の李容浩外相が、アメリカに対抗する「超強硬対応措置」として過去最大の水爆実験を太平洋上で実行すると明言しています。

国連総会では原油や石油製品の輸入制限を軸とした制裁措置を採択しましたが、21日にはアメリカと中国は独自に金融制裁も行うことを決めています。中国では「中国人民銀行が中国の銀行に北朝鮮との取引の即時停止を命じた」とのトランプ大統領の発言もありますし、これまで行われていなかった北朝鮮籍の新規顧客の個人口座開設を中止しさらに個人間での銀行取引や既存の貸出金も減らすよう中国人民銀行から商業銀行に通達を出したとの報道も出ています。

こういった金融制裁は、ドルや人民元の金融システムから北朝鮮を排除して圧力を強める狙いがあり、制裁の選択肢の中でも最終段階となり軍事制裁の前兆との専門家の味方もあり、これまでになく緊張が高まっているのは言うまでもありません。今後の北朝鮮の挑発により、これまで長期金利を低下させた「北朝鮮リスク」もこれまでになく大きくなりそうです。

北朝鮮が弾道ミサイルを発射(9月15日追記)

北朝鮮は15日午前、首都・平壌の順安付近から東に向けてミサイル1発を発射しました。最高高度は770キロメートル超とみられ、約3700キロメートル飛行し北海道・襟裳岬の東約2000キロの太平洋上に落下した。日本領域への落下物は確認されていないようです。

国連安保理は、北朝鮮が9月3日に核実験を強行したことを受け、原油輸出に上限を設けるこれまでで最も厳しい内容の制裁決議を11日に採択していますが、これに対し北朝鮮は外務省声明を発表し、制裁を主導したアメリカを非難するとともに追加挑発を示唆していました。

もう何度目でしょうか。
また北朝鮮が弾道ミサイルを発射しました。このミサイル発射を受けて、外国為替市場で円相場が一時急伸し、7時すぎに1ドル=109円55銭近辺まで円高となっています。東京市場が開始されればさらに円高に進むものと見られます。

長期金利の推移を見てみましょう。

長期金利の推移グラフです

日本相互証券株式会社HPより引用

11日に行われた国連安保理事会で北朝鮮への石油精製品などの輸出制限などを盛り込んだ新たな制裁決議を採択した後は上昇しています。本日の弾道ミサイル発射を受けて再び円高・株安・債券高(利回り安)になると思われます。緊迫した状況で長期金利の変動幅も大きくなっていますが、こういった情勢が緊迫してくることは長期金利の低下に繋がります。
そろそろ10月の住宅ローン金利が気になりますが、北朝鮮情勢に注目です。

北朝鮮への追加制裁決議を採択(9月12日追記)

国連安全保障理事会は日本時間の12日早朝、これまで弾道ミサイルの発射や核実験を行っている北朝鮮に対し追加制裁決議を全会一致で採択しました。
制裁の内容は、石油精製品などの輸出制限を行い原油・石油精製品の北朝鮮向け輸出をこれまでより3割減らす事になります。当初は全面禁輸を盛り込んだ決議案でしたたが、難色を示す中国とロシアにアメリカが譲歩した形の制裁案となっています。

譲歩した決議案とはいえ、北朝鮮はこの制裁決議が出る前から警戒感を露わにしていて北朝鮮外務省の声明は米国の決議案に「我々の首を絞め、完全に窒息させる」などと反応していました。この制裁決議に反発し更なるミサイル発射などが考えられ、韓国では大陸間弾道ミサイルや潜水艦発射弾道ミサイルの発射実験などの軍事挑発に踏み切る可能性を警戒しているようです。

この制裁決議の採択を受けて、市場では「北朝鮮リスク」の後退と考えられ円安・株高・債券安(利回り高)となっています。気になる長期金利はマイナス圏で推移していましたが、プラス0.025%まで上昇しています。
しかしこの制裁決議に対して北朝鮮が何もしないとは考えにくく、新たにミサイル発射などを行うことになれば長期金利も再び低下することになるでしょうし、このまま上昇するとするのは時期尚早です。

10月の住宅ローン金利はどうなるのか気になりますが、北朝鮮の動きによって引上げか引下げか決まりそうです。今後の北朝鮮の動きに注意が必要ですね。さらに15日前後に10月の住宅ローン金利を発表するソニー銀行にも注目です。

ICBMに搭載出来る弾頭がいよいよ完成か?(9月4日追記)

北朝鮮は3日、ICBM(大陸間弾道ミサイル)搭載に搭載する水素爆弾の実験に「完全に成功した」と発表しました。2016年9月9日以来の約1年ぶりとなり、通算6回目の核実験となり、爆発規模は過去最大と見られています。
先月29日早朝の弾道ミサイル発射に続く水爆の実験で、北朝鮮は国際社会の制止を聞かずに核・ミサイル開発を強行しており情勢不安は一気に高まっています。

この実験を受けて、投資資金が安全とされる日本円や日本国債に流れる「リスクオフ」が強まっています。週明けの東京市場では円高・株安・債券高(利回り安)となり、長期の固定金利などの住宅ローン金利の指標となる長期金利も低下しています。

長期金利の推移グラフです

日本相互証券株式会社HPより引用

この一連の北朝鮮による挑発行動により長期金利は去年11月以来となるマイナス圏に突入し、本日もマイナス0.01%とさらにマイナス方向に推移しています。
今のところアメリカの北朝鮮への対応は経済制裁を強化する方向ですが、マティス国防長官はアメリカや同盟国に対する脅威には「大規模な軍事的対応」で臨むと述べ北朝鮮を警告するなど、万が一、武力による制裁を行うとなればこの「北朝鮮リスク」はさらに大きくなり、長期金利も低下圧力が強まります。
これまでの長期金利の低下を受けて、9月の住宅ローン金利は「フラット35」に代表される長期の固定金利が金利引下げとなっていますが、今後も北朝鮮の動向、さらにそれを受けたアメリカの対応に注目です。

 

北朝鮮がミサイル発射 長期金利の低下で住宅ローンへの影響は?(8月29日投稿)

北朝鮮は29日早朝、弾道ミサイル1発を北東方向へ発射し域内の緊張が高まっています。
日本政府などによると、ミサイルは日本の北海道上空を通過した後、北太平洋上に落下しました。日本の「全国瞬時警報システム(Jアラート)」が発動し、北海道などの住民に避難を呼びかけましたが、領域内への落下物は確認されず航空機や船舶への被害も確認されていないようです。
日本の上空を通る北朝鮮のミサイル発射は5回目で、2016年2月に発射した長距離弾道ミサイルが沖縄上空を通過した以来となりました。

北朝鮮の建国記念日である9月9日を前にして、韓国の情報機関である国家情報院は28日、北朝鮮が北東部豊渓里核実験場の2つの坑道で核実験の準備が完了した状態になっていると報告するなど緊張が高まっていましたが、本日早朝のミサイル発射でより緊張が高まったのは言うまでもありません。

 
このミサイル発射を受けて市場は敏感に反応しています。
為替ではドル円が108円台に、株価も日経平均が100円以上も下落し、円高・株安・債券高(利回り安)となる「リスクオフ」の流れが強まっています。

8月に入り低下していた長期金利は今月にも去年11月以来となるマイナス圏内まで低下する勢いです。長期金利の推移を確認してみましょう。

長期金利の推移グラフです

日本相互証券株式会社HPより引用

20日に9月の住宅ローン金利を予想しましたが、そこからさらに長期金利が低下したことで、9月の住宅ローン金利の特に10年固定金利や「フラット35」などの長期の固定金利は引下げが確実といえます。もっと言えば0.05%程度の引下げ幅を想定していましたが、さらに大きな引下げがあり得る状況です。

特に人気の高い10年固定金利「フラット35」は久しぶりの金利引下げとなれば、申込みが集中する可能性が考えられます。そうなると通常よりも審査に時間がかかり、いざ融資の実行日に間に合わないということになりかねません。さらに住宅ローン金利は申込時ではなく融資の実行時に決まるため、複数の銀行に早めに申込みあらかじめ審査を通しておき金利の動向を見ながら融資の実行月を決定するのが賢い借り方です。

ランキングなどで気になる住宅ローンには早めに申し込んでおくことをおすすめします。

 

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