パートナーと一緒に住まいを持つイメージ

※本記事は2017年7月時点の報道内容にもとづく記事です。金融機関の取扱い(同性パートナーの申込要件・必要書類)や自治体のパートナーシップ制度は、その後変わっている場合があります。最新の内容は各金融機関・各自治体の公式サイトでご確認ください。

みずほ銀行は国内の銀行で初めて、性的少数者(LGBT)に配慮し同性カップルが夫婦と同じように共同で住宅ローンを借りることができるようにしたと発表しました。 当面は東京都渋谷区が同性カップルに発行する「パートナーシップ証明書」のコピーを提出することが条件となっています。 同居する住宅について同性カップルがそれぞれローンを組むケースや、カップルの収入を合算して融資の審査を受けるケース(収入合算=2人の収入を合わせて審査を受ける方法)での利用が見込まれます。他の自治体の取り組み状況を踏まえ、適用対象の拡大も検討しているようです。 これまで同性カップルは法律的に家族と認められていないため、夫婦と同じように共同で住宅ローン「ペアローン」を利用することは出来ないだけでなく、購入名義の方が亡くなった場合にそのパートナーには法的な権利がないなど、保険や遺産相続などでも問題が多くありました。 同性カップルを結婚に準じる関係と公的に認める全国初の「パートナーシップ証明書」は今のところ東京都渋谷区が初の自治体となっていますが、みずほ銀行のように大手企業が法的に認めることでこういった動きが広がるといいですね。

ペアローンとは?

今回、みずほ銀行で性的少数者(LGBT)にも認められることとなった共同で住宅ローンを借りる仕組みは「ペアローン」という名前で商品化している銀行が多いようです。 ペアローンとは、1つの住まいに対して2人がそれぞれ別々に住宅ローンを契約し、互いに相手のローンの連帯保証人になる形のことをいいます。契約が2本になる点が、1本のローンを2人で背負う「収入合算(連帯債務・連帯保証)」との大きな違いです。 このペアローンのメリットデメリットを見てみましょう。

ペアローンのメリット

・単独で借りるよりも借り入れ可能金額を大きくできる 夫単独よりも収入が増えるため、借入額も増やすことが可能です。 物件価格が上昇している現在では、選択できる物件が増えそうですね。 ・夫と妻の両方で住宅ローン控除を受けられる 住宅ローン契約を夫婦ともに行うため、夫婦ともにそれぞれの住宅ローン残高に対して住宅ローン控除を受けることが可能です。 ・それぞれに団信の契約ができる それぞれ住宅ローンを契約することになるので、契約に必須となる団信(団体信用生命保険=契約者に万一のことがあったときに住宅ローン残高が保険金で返済される保険)についても、それぞれの住宅ローンで契約することになります。 ・それぞれ違う金利プランで住宅ローンを借り入れできる 夫は変動金利、妻は固定金利など、それぞれの住宅ローンで金利タイプを選ぶことで、金利上昇リスクに対応することが可能です。

ペアローンのデメリット

・諸費用が2倍に増えてしまう 住宅ローンの契約に必要な諸費用(事務手数料や印紙代など)が、それぞれの住宅ローンで必要になります。契約が2本になるぶん、表面の金利だけでは見えないコストが積み上がる点に注意が必要です。 ・団信で住宅ローン残高が0円にならない 単独の住宅ローン契約であれば、契約者が死亡または高度障害状態などになった場合に、団信により残りの住宅ローン残高が0円になります。しかしペアローンではそれぞれが住宅ローンを契約しているため、一方の住宅ローン残高は0円になっても、もう一方は返済が残ることになります。   さらに単独の住宅ローンでも離婚した場合には難しい問題となりますが、ペアローンでは住宅ローンは2つ残っているのに対して住居は1つしか無いため、財産の分割や今後の支払、どちらがその家に住むのかなど、さらに難しい問題となります。 現在のように物件価格が高止まりしている状況では、借入額が多くなることで購入出来る物件が増えるため利用したくなりますが、借入額が大きくなれば返済額も大きくなります。 単独での住宅ローンでも言えることですが、借り入れできる額が返済できる額ではないということには注意しておきたいところです。 ペアローンには、メリットもありますがデメリットもきちんと把握して利用することが大事ですね。  

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