
※本記事は2017年4月時点のニュースをもとにした記録です。当時の情勢・金利動向を伝える内容であり、その後の経過や現在の状況とは異なります。
イギリスのメイ首相は18日に首相官邸で緊急会見し、解散総選挙を実施する方針を表明しました。EU(欧州連合)離脱を決定し、2年間の離脱交渉に入っていたなかで、メイ首相は「離脱交渉を進める現政府を支持するか民意を問い、より安定した政権をつくる」としています。
この解散総選挙は、議会の承認を得て6月8日に実施するとのことです。総選挙の実施には下院議会の3分の2以上の賛成が必要となりますが、与野党が賛成多数で承認する可能性が高いとみられています。
メイ政権が進めるEU単一市場からの撤退などの強硬な離脱方針には、野党や北部スコットランド行政府が反発を強めていました。メイ首相は離脱の通知後、イギリス議会で「歴史的な瞬間だ。後戻りはできない。より公平でより強く、真にグローバルな英国をつくる」と訴えていましたが、「英政府は離脱という国民の意思を実現しようとしているが、議会はばらばらだ」と野党などを批判し、「離脱を成功に導く強力な政権をつくるための解散総選挙を行う必要がある」としています。
イギリスは前年6月の国民投票でEU離脱を決定しました。2017年3月にメイ首相がEU(欧州連合)に離脱を通知し、原則2年間の交渉に入っていました。離脱通知はEU基本条約(リスボン条約)50条に基づくもので、本格的な交渉は5月半ばに始まるとみられていた矢先の解散総選挙です。ここでもし離脱反対派が勝利すれば、混乱は避けられないと見られていました。
世界中が驚いたイギリスのEU(欧州連合)離脱問題ですが、ここにきて信を問う総選挙を行うのか、と驚いた方も多いかもしれません。筆者も驚きました。もっとも、ニュースを見ると「離脱を成功に導く強力な政権をつくるための解散総選挙」ということで、今さらEUに戻りたいという意味の選挙ではないようです。
イギリスのEU(欧州連合)離脱問題といえば、国民投票でまさかの離脱派が勝利したことで、世界的にリスク回避の動きが強まったことが思い出されます。この時は、日本の長期金利が毎日のように過去最低を更新し、低下し続けていました。

日本相互証券株式会社HPより引用
解散総選挙でイギリス国内の意見をまとめても、EUとの離脱交渉がスムーズに進むとは考えづらく、今後も混乱が続きそうだ、というのが当時の見方でした。というのも、当時はEU内で国政選挙を控えている国が多く、EUとしてはこれ以上の離脱国を出さないためにも厳しい姿勢をとると考えられていたためです。
情勢が不安定になれば、再びリスク回避の動きから安全資産が買われ、長期金利の低下要因につながることがあります。イギリスの選挙はもちろん、ヨーロッパの国政選挙にも注目、というのが当時の状況でした。
住宅ローン比較・ランキング記事
