日本の住宅ローンの金利タイプは大きく、「変動金利タイプ」「当初期間固定金利タイプ(固定期間選択型タイプ)」「固定金利タイプ」の3つの種類に分かれています。

 

さらに固定金利選択型も2つの種類があります。固定金利選択型を選ぶ場合、この金利タイプの特徴を知っておかないと、借り入れしてから後悔する可能性があります。

今回は、固定金利選択型の種類とその特徴を紹介します。

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「当初期間引下げ(優遇)タイプ」と「全期間引下げ(優遇)タイプ」

固定金利選択型には「当初期間引下げ(優遇)タイプ」と「全期間引下げ(優遇)タイプ」という2つの種類があります。

どちらも完済するまで一定の金利を「基準金利」から差し引いた金利を適用金利とするという仕組みは同じですが、その「優遇幅」の構成が大きく違っています。

 

  • 当初期間引下げ(優遇)タイプ
    当初の特約期間を重視し金利を引下げるタイプです。当該期間中の金利引下幅は全期間引下げタイプより大きくなりますが、特約期間終了後の引下幅は全期間引下げプランよりも小さくなります。
    例えば、当初10年間は「基準金利から-1.6%」で、11年目からは「基準金利から-0.2%」に切り替わるとプランです。
  • 全期間引下げ(優遇)タイプ
    借入期間中すべての期間において金利を引下げるタイプです。当初期間引下げタイプに比べ、特約期間中の金利引下幅は小さくなります。
    例えば、「基準金利から-1.3%」が借入期間中適用になります。
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当初の返済額については、固定金利期間中の金利がより低い当初期間優遇タイプのほうが少なくてすみます。しかし、何十年という返済期間があるローンでは、全期間を見て有利かどうかを判断する必要があります。というのも、返済期間が長い場合は、固定金利期間が終わった後の金利優遇の状況によって、総返済額が大きく変わってくるからです。

 

優遇金利を利用するには、住宅ローンの返済口座を給与振込口座に指定することなどの条件がついていたり、返済が滞ると優遇制度が中止となるなどのルールが設けられています。また、「当初期間引下げ(優遇)タイプ」や「全期間引下げ(優遇)タイプ」のルールや優遇幅については、各金融機関によって違うので、それぞれの金融機関に確認する必要があります。

 

気になる、どちらがお得なのか?ですが、これに関しては借入額や返済期間、借り方によって異なるので一概に判断はできません。しかし、住宅ローンを選ぶ際には安易に金利の低い商品を選ぶのではなく、その低い金利がいつまで続くのか、返済総額はいくらになるのかを把握して、返済計画を立てる必要があります。

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