地方銀行の窓口で住宅ローンの諸費用を相談する家族のイメージ

西日本シティ銀行の住宅ローンは、保証料を払う「NCB建築名人」と、保証料の代わりに借入額の2.200%(税込)の手数料を払う「NCB住宅ローン アドバンス」(年収400万円以上が対象)の2本立てです。団信は一般団信が無料で、がん・生活習慣病に備える「11疾病団信」は年0.1%の上乗せで付けられます(2026年9月時点・同行公式サイトの記載)。

同じ銀行でも、どちらの商品を選ぶかで借入時の諸費用も、繰上返済したときの負担も変わります。福岡・北九州を地盤とする同行の住宅ローンを、保証料・手数料・団信を合わせた「総支払額」と、申込者の属性ごとの条件から整理します。

西日本シティ銀行の住宅ローンは「保証料型」と「手数料型」から選ぶ

住宅の新築・購入に使える主な商品は、保証料型の「NCB建築名人」と、手数料型の「NCB住宅ローン アドバンス」です。年収700万円以上や公務員など、条件を満たす人向けの「アドバンス~プレミア」も用意されています。

比較の観点NCB建築名人NCB住宅ローン アドバンス
借入時の主な諸費用保証料(一括または金利上乗せ)+事務取扱手数料55,000円(税込)実行金額×2.200%(税込・保証会社手数料を含む)
年収の条件前年度税込年収200万円以上(給与所得者)年収400万円以上(自営業は申告所得が2期連続400万円以上)
お申込金額50万円以上3億円以下300万円以上3億円以下
繰上返済手数料は商品概要ページに記載なし(窓口で確認)店頭11,000円(税込)、インターネットバンキングなら無料。実行後1年以内は不可

※2026年9月時点。西日本シティ銀行の各商品ページの記載にもとづく。

借入額が大きいほど、定率の手数料は重くなります。一方、保証料型は保証料の幅(後述)が大きく、審査結果しだいで負担が変わります。借入予定額で両方の諸費用を試算してから選ぶのが確実です。

NCB建築名人の商品概要と審査基準(属性別に整理)

保証料型の「NCB建築名人」の商品概要を見てみましょう。会社代表・個人事業者は、給与所得者より厳しめの条件が設定されている点がポイントです。

西日本シティ銀行 NCB建築名人 商品概要
利用できる人・申込時の年齢が満20歳以上満70歳以下で、完済時の年齢が満84歳以下の方(地銀協一般団信の場合。11疾病団信は申込時満50歳以下) ・年収・勤続年数等が下記基準を満たす方  <給与所得者の方> 勤続1年以上、前年度税込年収200万円以上  <会社代表者の方> 勤続2年以上、前年度税込年収200万円以上(法人の直近の決算が2期連続黒字で繰越損失がなく、かつ債務超過でないこと)  <個人事業者の方> 営業2年以上、直近2年間の平均所得200万円以上(かつ過去2年間、税金の滞納や延滞がないこと) ・借換え対象の借入金の返済実績が2年以上あり、原則として直近1年間延滞がない方 ・取扱店の近くにお住まい、またはお勤めの方(東京都内・大阪府内の店舗では取扱いなし) ・団体信用生命保険に加入が認められる健康な方 ・保証会社の保証が受けられる方
資金使途・申込人またはご家族がお住まいになる住宅・マンションの建築・購入資金 ・住宅用地の購入資金(1年以内に自宅を建築することが条件) ・中古住宅購入にあわせたリフォーム資金 ・住宅取得にかかる付帯費用および諸費用 ・住み替えに伴う既存住宅売却後に残る住宅ローン残高(上限1,500万円)および諸費用 ・セカンドハウス購入資金および諸費用 ・住宅購入とあわせた他社借入金の借換え(300万円以内等の条件あり)
お申込金額50万円以上3億円以下(1万円単位)。住宅取得の所要資金の範囲内で、本体価格(土地+建物)の200%まで
返済期間1年以上50年以内(1年単位)。出産・育児で休業する場合は最大5年間の元金返済据置が可能
担保土地・建物に対して、銀行または保証会社が第一順位の抵当権を設定
事務取扱手数料55,000円(税込)
保証料・一括型:148,100円~592,400円(借入額1,000万円、借入期間20年の場合) ・分割型:保証料一括型の融資金利に年0.2%~0.5%上乗せ(他社借入金の借換えをあわせる場合は分割型のみ)

※2026年9月時点。西日本シティ銀行「NCB建築名人」商品ページの記載にもとづく。

勤務形態によって勤続年数(営業年数)の基準が異なります。特に会社代表は「法人の直近決算が2期連続黒字・繰越損失なし・債務超過でないこと」、個人事業者は「過去2年間、税金の滞納・延滞がないこと」という追加基準があります。

なお、法人役員と個人事業主(後継者を含む)は、Webの通常申込ではなく相談フォームからの申し込みになります。年収基準は前年度税込年収200万円以上で、契約社員・派遣社員でも勤続年数や返済負担率の条件を満たせば審査の対象になります。

自営業の方が審査で見られるポイントは、個人事業主・自営業の住宅ローン審査で所得がどう見られるかで詳しく解説しています。

建築名人の保証料は借入額と審査結果で大きく変わる

建築名人の保証料は、「一括型」と「分割型(金利上乗せ)」から選びます。一括型の公表例(借入1,000万円・20年)を借入額に比例させると、おおよその目安は次のとおりです。

西日本シティ銀行の住宅ローン 保証料(目安)
借入額一括型の保証料分割型の保証料(総額目安)
2,000万円296,200円~1,184,800円借入時の適用金利により変動
3,000万円444,300円~1,777,200円借入時の適用金利により変動
4,000万円592,400円~2,369,600円借入時の適用金利により変動

※いずれも借入期間20年で、公表例を借入額に比例させた当編集部の目安です。実際の保証料は保証会社の審査結果で決まります。

分割型の総額は、借入時の適用金利や借入期間によって変わります。一括型でも借入額によって数十万円~200万円超の幅があるため、諸費用として無視できない負担です。

参考までに、アドバンスの手数料(2.200%)を同じ借入額に当てはめると、2,000万円で440,000円、3,000万円で660,000円、4,000万円で880,000円(いずれも税込)です。保証料が上限側になると、建築名人のほうが諸費用が重くなる場合があります。

団信は一般団信が無料、11疾病団信は年0.1%の上乗せ

西日本シティ銀行の住宅ローンは団信への加入が必要で、一般団信(地銀協一般団信)の保険料は銀行が負担します。疾病保障を付ける場合やワイド団信を使う場合は、金利に上乗せが必要です。当編集部が公式サイトを確認(2026年9月時点)したところ、ラインナップは次のとおりです。

西日本シティ銀行の住宅ローン 団信と特約などの保障
保障の種類必要な上乗せ金利保障内容
団信(地銀協一般団信)なし死亡または所定の高度障害、余命6ヶ月以内と判断された場合に住宅ローン残高が0円になる保障です。
11疾病団信(生活習慣病団信<入院プラスα>)年0.1%上乗せがんと診断確定された場合、または10種類の生活習慣病で入院が通算180日となった場合に住宅ローン残高が0円になります。がん診断給付金100万円、入院時の給付金なども付きます(申込時満50歳以下)。
がん保障特約付団信年0.1%上乗せ団信の保障に加え、がんに備える保障が付きます。
3大疾病保障特約付年0.2%上乗せ団信の保障に加え、3大疾病(がん・急性心筋梗塞・脳卒中)で所定の状態になった場合に住宅ローン残高が0円になる保障です。
団体信用就業不能保障保険および3大疾病保障特約付年0.3%上乗せ3大疾病保障に加え、病気やケガで働けない状態が続いた場合に備える保障です。
ワイド団信年0.1%(標準体)〜0.3%(特別条件体)上乗せ通常の団体信用生命保険よりも引受範囲を拡大した保障です。

11疾病団信の引受保険会社はクレディ・アグリコル生命です。がんと診断確定されれば初期のがんでも残高が0円になり、配偶者ががんと診断された場合にも100万円の給付金が出る点は、地方銀行の団信としては特徴的です。ただし、上皮内がん等は残高保障の対象外で、ローン実行日から90日以内のがん診断も対象外です。

上乗せ金利は実質的な保険料にあたります。すでに医療保険・がん保険に入っている人は、保障の重複がないかを確かめてから選びましょう。団信にどうしても加入できない場合は、団信の加入が任意のフラット35(住宅金融支援機構の新機構団信制度)も選択肢になります。

ネット銀行と比べるなら「保証料+手数料+団信の上乗せ」の合計で

地方銀行とネット銀行では、諸費用の考え方が異なります。金利の高低だけでなく、下の観点で「借入時にいくらかかり、総額でどちらが得か」を見比べることが大切です。

比較の観点西日本シティ銀行ネット銀行の多く
諸費用の中心建築名人=保証料+事務取扱手数料55,000円(税込)/アドバンス=実行金額×2.200%(税込)事務手数料が借入額の2.20%(税込)程度。保証料は0円が一般的
繰上返済・完済時一括前払いした保証料は、繰上返済時に一部戻る場合がある事務手数料は先払いで、返戻なし
無料の疾病保障一般団信のみ無料。疾病保障は年0.1%〜の上乗せ全疾病・がん50%保障などを上乗せ0円で付ける銀行が多い
相談・手続き店舗で相談でき、Web申込・電子契約にも対応来店不要でネット完結

※2026年9月時点の一般的な傾向です。費用・保障の内容は金融機関や商品によって異なります。

ネット銀行の手数料型と西日本シティ銀行のアドバンスは、諸費用の仕組みがほぼ同じです。その場合の差は、金利と「無料で付く疾病保障」の範囲に表れます。同じ九州の地方銀行と比べたい人は、福岡銀行の住宅ローンの団信・保証料の解説もあわせて確認すると判断しやすくなります。

よくある質問(西日本シティ銀行の住宅ローン)

Q. 西日本シティ銀行の建築名人とアドバンスは、どちらを選べばよいですか?

A. 年収400万円以上ならアドバンスも選べます。諸費用はアドバンスが借入額の2.200%(税込)、建築名人は保証料+55,000円(税込)です。保証料は審査で幅があるため、借入予定額で両方の見積もりを取って比べましょう。

Q. 西日本シティ銀行の11疾病団信は何歳まで加入できますか?

A. 申込時の年齢が満20歳以上満50歳以下で、完済時の年齢が満84歳以下の人が対象です。51歳以上で申し込む場合は、一般団信や他の団信の条件を窓口で確認してください。

Q. 福岡県外に住んでいても西日本シティ銀行で住宅ローンを借りられますか?

A. 建築名人は「取扱店の近くにお住まい、またはお勤めの方」が対象で、東京都内・大阪府内の店舗では取り扱っていません。県外在住の場合は、近くに取扱店があるかを事前に確認しましょう。

Q. 育児休業中の返済負担を軽くする仕組みはありますか?

A. 出産・育児で仕事を休業する場合、最大5年間の元金返済据置を利用できます。3歳までの子どもがいることが条件で、据置期間の分だけ借入期間を延ばせます。

Q. 保証料は一括型と分割型、どちらが得ですか?

A. 手元資金に余裕があり長く借りるなら一括型が総額で有利になりやすく、初期費用を抑えたい人は分割型が向きます。一括型は繰上返済時に保証料の一部が戻る場合があります。他社借入金の借換えをあわせる場合は分割型のみです。

まとめ:西日本シティ銀行は「商品の選び方」で総支払額が変わる

西日本シティ銀行の住宅ローンは、保証料型の建築名人と手数料型のアドバンスから選べる点が特徴です。年収400万円以上ならアドバンスも候補になり、借入額が小さいほど建築名人の保証料が有利になる場合があります。

団信は一般団信が無料で、11疾病団信(年0.1%)は配偶者のがん診断給付金まで備えられます。一方、無料で付く疾病保障はネット銀行より限られるため、「金利+保証料・手数料+団信の上乗せ」の合計で他行と比べることをおすすめします。

適用金利は毎月見直され、借入日の金利が適用されます。商品内容・保証料・団信の条件もあわせて、最新の情報は西日本シティ銀行の公式サイトでご確認ください。

 

 西日本シティ銀行 口コミ・レビュー

西日本シティ銀行の口コミの投稿はまだありません。

口コミの投稿をする

 

住宅ローン比較ネット 編集部

掲載情報は各金融機関・公的機関の公式情報を確認して作成しています。