地方銀行の窓口で住宅ローンを相談する家族のイメージ

常陽銀行の住宅ローンは、保証料と一般団信の保険料を銀行が負担し、変動金利は店頭金利から全期間で年1.6〜1.8%引き下げる設計です。借入時に読みにくい費用が少ない一方、最大の引下げを受けるには給与振込など4つの取引が条件になり、手数料もプランによって定額55,000円(税込)か融資金額の2.20%(税込)かに分かれます。

茨城県に本店を置くめぶきフィナンシャルグループの地方銀行で、銀行系住宅ローンの県内シェアNo.1(同行調べ)をうたっています。評判や審査の通りやすさを金利の数字だけで判断すると見誤りやすいため、ここでは引下げの条件・諸費用・団信の上乗せ金利を足し合わせた総支払額と、年収や家族構成による借りやすさの違いから見ていきます。

 

変動金利の引下げ幅と、最大引下げを受ける4つの条件

常陽銀行の変動金利型は、「全期間重視プラン」として返済終了まで店頭金利から年1.6〜1.8%を引き下げます。引下げ幅は審査結果や借入内容で決まり、適用には次の取引(契約中または同時契約)が条件です。

  • 給与振込(借入時から最終返済まで継続して利用)
  • 電気サービス「めぶきdeでんき」の契約、または積立定期預金(月額1万円以上)の新規作成
  • 常陽バンキングアプリの利用
  • 同行発行のクレジットカード、または「JOYO CARD Debit」の契約

このほか、当初3年間だけ金利を固定する「3年固定特別金利」も用意されています。固定期間満了後は店頭金利から全期間最大年1.6%の引下げに移り、手数料は融資金額の2.20%(税込)の定率型です。当初の金利の低さだけで選ばず、4年目以降の金利と手数料の型までセットで比べることが、このプランを評価するときの要点です。

適用金利は申込時ではなく実際に借り入れる月の金利で、原則として毎月見直されます。常陽銀行はフラット35(住宅金融支援機構の買取型)や、60歳以上向けの「常陽リ・バース60」も取り扱っています。フラット35の仕組みは住宅金融支援機構【フラット35】公式サイトで確認できます。

 

借入時の費用:保証料0円と2つの手数料の型

常陽銀行の強みが最も表れるのが諸費用です。めぶき信用保証の保証付住宅ローンでは保証料を銀行が負担し、一般団信の保険料も銀行負担です。新築の場合は着工前にローンを実行できるため、つなぎ融資も不要とされています。

費用の項目常陽銀行の扱い総コストで見るポイント
保証料0円(銀行負担)保証料型の銀行と比べると、借入時の支出を抑えやすい
一般団信の保険料0円(銀行負担)疾病保障を付けると金利の上乗せが必要(次の見出し)
銀行への手数料事務取扱手数料55,000円(税込)、または取扱手数料として融資金額の2.20%(税込)プランによって型が決まる。3,000万円なら定率タイプは660,000円(税込)
一部繰上返済手数料インターネットバンキング「アクセスジェイ」なら無料。窓口は変動5,500円・固定22,000円(税込)ネットで手続きできれば、早期返済のコストはかからない
全部繰上返済手数料窓口のみ。変動22,000円・固定44,000円(税込)借り換えや売却で完済する予定がある人は想定しておく
固定金利選択手数料固定金利を選ぶたびに6,600円(税込)借入後に変動から固定へ切り替えるときにかかる

手数料が55,000円の定額か、2.20%の定率かで、同じ3,000万円の借入でも60万円以上の差が生じます。提示された金利がどちらの手数料の型とセットになっているかを、申込前に必ず確認しておきましょう。印紙税(電子契約を使えば不要。別途電子契約サービスの手数料がかかる)や抵当権設定の登録免許税・司法書士報酬は、どの銀行で借りても別途必要です。

 

団信は上乗せ幅で選ぶ:がん0.1%・ライフサポート0.2%・ワイド0.3%

一般団信(死亡・所定の高度障害)は保険料0円で付きます。それ以上の保障は、金利を上乗せして付ける仕組みです。

常陽銀行の住宅ローン 団信と特約などの保障
保障の種類必要な上乗せ金利保障内容と加入できる年齢
団信(団体信用生命保険)なし死亡または所定の高度障害状態になった場合に住宅ローン残高が0円になる保障です。
がん保障特約年0.100%上乗せ団信の保障に加え、がんと診断確定された場合に住宅ローン残高が0円になります。借入時満18歳以上満50歳以下・完済時満80歳未満。
ライフサポート団信年0.200%上乗せ3大疾病(がん・脳卒中・急性心筋こうそく)の保障に加え、全傷病(精神障害を除く)による就業不能が3か月を超えると月々の返済額を、12か月を超えると住宅ローン残高を保障します。借入時満18歳以上満50歳以下・完済時満75歳未満。
ワイド団信年0.300%上乗せ健康上の理由で通常の団信に加入できなかった人でも加入できる場合がある、引受範囲を広げた団信です。借入時満18歳以上満50歳以下・完済時満80歳未満。

上乗せ金利は実質的な保険料です。たとえば3,000万円・35年で年0.2%を上乗せすると、総返済額はおおむね100万円を超えて増えます。既存の医療保険・就業不能保険とあわせ、重複する保障を金利で二重払いしないように選ぶと総支払額を抑えられます。

注意したいのは年齢です。疾病保障付きの団信はいずれも借入時満50歳以下が条件で、50代で借りる人は一般団信が基本になります。夫婦で借りる場合の「連生がん保障付住宅ローン」や、自然災害で一定以上の損壊を受けたときに最大24か月返済を免除する「自然災害時返済一部免除特約付住宅ローン」もあり、家族構成や立地によって選択肢が広がります。

住宅ローン最大手の住信SBIネット銀行(現・ドコモSMTBネット銀行)が50年ローンの取り扱いを開始!

住宅・不動産価格の値上がりに対応するため50年ローンの取り扱いを行う金融機関が増えています。2023年8月には住宅ローン最大手のドコモSMTBネット銀行が取り扱いを開始し、話題になっています。 ドコモSMTBネット銀行の住宅ローンの特徴は満50歳以下の方が契約した場合、3疾病保障を無料で付帯する「スゴ団信」が付帯する点です。また変動金利が業界最低水準となっている点も人気の理由です。
ネット銀行の住宅ローンは人気がある商品に申し込みが集中しやすく、契約まで時間がかかることがありますので早めに手続きを進めるようにしましょう。 ドコモSMTBネット銀行の住宅ローンは、銀行代理業者のSBIマネープラザの店舗でも相談・申し込みができます。審査や金利タイプの選び方、借り換えのシミュレーションも専門スタッフに対面で相談できます。

SBIマネープラザでドコモSMTBネット銀行の住宅ローンを相談する

※PR SBIマネープラザは、ドコモSMTBネット銀行とSBI新生銀行の住宅ローンを取り扱う銀行代理業者です。

申込できる人と営業エリア

商品概要(2026年4月1日現在)で示されている主な条件は次のとおりです。

常陽銀行 住宅ローン 商品概要
利用できる人・当行営業地盤内にお住まいの方(茨城県外も対象地域あり) ・満18歳以上66歳未満で、最終返済時の年齢が満80歳未満の方(団信の種類により年齢条件は異なります) ・返済に見合う安定した収入のある方 ・団体信用生命保険に加入が認められる健康な方 ・原則として、めぶき信用保証(株)の保証を受けられる方
資金使途本人が居住する ・住宅の新築資金 ・住宅用土地、または土地付住宅(中古物件を含む)の購入資金 ・マンション購入資金 ・付帯する外構・設備費用等 ・他金融機関からの住宅関連融資の借り換え
返済期間最長50年(1年単位)。40年超は所定の条件あり。借り換えは「40年-借り換え対象ローンの経過期間」以内
担保・融資対象の物件を含む土地・建物に原則として第1順位の抵当権を設定 ・住宅建築資金のみの借入れでも、土地・建物の両方に抵当権を設定
保証人原則不要(めぶき信用保証が保証。保証料は銀行負担)

営業エリアは茨城県全域に加え、栃木(宇都宮・真岡・小山地区)、福島(郡山・福島・白河・須賀川・会津・いわき・原町地区)、千葉(船橋・松戸・柏・我孫子・銚子地区)、埼玉(越谷・三郷・さいたま地区)、群馬(板倉・太田・館林地区)、宮城(仙台地区)、東京23区です。地域内でも一部対象外があり、大阪では利用できません。常陽銀行の口座がなくても申し込めます(正式申込時に口座を作成)。

 

審査で見られるのは年収の高さより「返済のバランス」

「利用できる人」の条件には、具体的な年収額の下限が示されていません。同行のよくある質問でも、審査は年収の高低だけでなく年収・借入額・返済額のバランスから総合的に判断すると説明されており、年収が高くても無理な返済計画より、年収が低くても無理のない計画のほうが通りやすいとしています。

属性別に見ると、次の点が借りやすさに影響します。

  • 共働きの世帯:配偶者のパート・派遣収入を含め、家族の収入を合算して評価できるとしています。
  • 年齢が高めの人:親子が連帯して借りる「親子連帯債務型住宅ローン」なら最長50年の返済期間を使える場合があります。一方で、疾病保障付きの団信は借入時50歳以下という制限があります。
  • 店舗が近くにない人:事前審査はネットから来店不要で申し込め、結果は最短当日。物件が決まる前でも申し込めます。

自営業・個人事業主や転職直後の人は、確定申告書や勤続年数の見方で必要書類・判断が変わるため、土日も開いているローンプラザで事前に相談しておくと手戻りを減らせます。

 

常陽銀行の住宅ローンQ&A

Q. 東京23区や千葉・埼玉に住んでいても借りられますか?

A. 対象地区に住む(住む予定を含む)人なら利用でき、申込条件は茨城県内と変わりません。東京は23区、千葉は船橋・松戸・柏・我孫子・銚子地区、埼玉は越谷・三郷・さいたま地区が対象です。地区内でも一部対象外の地域があるため、市区町村の一覧で確認しましょう。

Q. 3年固定特別金利を選ぶと、4年目以降はどうなりますか?

A. 固定期間の満了後は、店頭金利から全期間最大年1.6%を引き下げた金利になります。手数料は融資金額の2.20%(税込)の定率タイプのため、当初3年の金利差と手数料の額を合わせて、他のプランと総支払額で比べるのが確実です。

Q. 繰上返済の手数料を無料にするには?

A. インターネットバンキング「アクセスジェイ」で一部繰上返済をすれば無料です。窓口では変動金利5,500円・固定金利22,000円(税込)がかかり、全部繰上返済は窓口のみの取扱いです。

Q. 健康に不安があっても団信に入れますか?

A. 通常の団信に加入できない場合でも、年0.3%上乗せの「ワイド団信」なら加入できる場合があります(全員が加入できるわけではありません)。借入時満50歳以下が条件で、借入額が5,000万円を超えると告知に加えて診断書が必要です。

 

ネット銀行や他の地方銀行と比べるときの視点

比較の観点常陽銀行ネット銀行の多く
金利の決まり方店頭金利から年1.6〜1.8%引下げ。最大引下げには給与振込など4つの取引が条件取引条件は銀行ごとに異なる。審査結果で上乗せされる銀行もある
保証料・手数料保証料0円。手数料は55,000円(税込)か融資金額の2.20%(税込)保証料0円・手数料2.20%(税込)の定率タイプが主流
疾病保障がん年0.1%・ライフサポート年0.2%の上乗せで付帯がん50%保障や全疾病保障を上乗せ0円で付ける銀行もある
繰上返済ネット(アクセスジェイ)なら一部繰上返済0円一部繰上返済0円の銀行が多い
相談・手続き土日も対面で相談可。営業エリア内に住むことが条件来店不要でネット完結。全国対応が中心

常陽銀行を検討するなら、「引下げ条件を満たせるか」と「どちらの手数料の型になるか」を先に確定させ、そのうえでネット銀行と同じ借入額・同じ保障内容で総支払額を並べるのが近道です。金利以外の条件で差が出る地方銀行の例としては、横浜銀行の住宅ローン(手数料・団信の総コスト解説)や静岡銀行の住宅ローン(審査条件と団信)も参考になります。

※2026年9月時点で常陽銀行の公式サイトにて確認。金利・手数料・団信の条件は改定される場合があるため、最新の内容は公式サイトでご確認ください。

 

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住宅ローン比較ネット 編集部

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