2016年8月1日より取扱いが開始されたのが「フラット35リノベ」で、国の中古住宅の流通活性化に向けた施策のひとつで、中古住宅の購入とともに指定のリフォームを行うことで、最大10年にわたり年0.5%の金利優遇が行われる商品になっています。

「フラット35リノベ」とは?

住宅金融支援機構が提供する「フラット35リノベ」とは、省エネルギー・耐震性等の住宅性能を一定以上向上させる性能向上リフォームを行うことで、最大10年間にわたり、年0.5%の金利優遇を行う商品です。

国内でフラット35を取り扱う金融機関は330あまり存在しますが、「フラット35リノベ」を取り扱っていない金融機関もあるので注意が必要です。
フラット35リノベ

「フラット35リノベ」のプラン

「フラット35リノベ」はリフォームの内容に応じて、当初10年間、当初5年間と引下げ期間が異なります。

フラット35リノベのプラン

Aプランの要件(300万円以上のリフォーム)

省エネルギー性(1)一次エネルギー消費量等級5の住宅(認定低炭素住宅※1および性能向上計画認定住宅※2を含む。)
耐震性(2)耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)3の住宅
バリアフリー性(3)高齢者等配慮対策等級4以上の住宅(共同住宅の専用部分は等級3でも可)
耐久性・可変性(4)長期優良住宅※3

Bプランの要件(200万円以上のリフォーム)

省エネルギー性断熱材の追加工事
断熱性の高い開口部への交換工事
高効率空調機・高効率給湯器・太陽光発電設備の設置工事 など
耐震性壁、筋かい等の設置工事 など
バリアフリー性手すりの設置工事
通路または出入口の幅員拡幅工事
バリアフリートイレまたは浴室への交換工事 など
耐久性・可変性床材の交換工事
屋根・外壁の塗装・防水工事
天井・内壁等の壁紙等の交換工事など

「フラット35 リノベ」はどのくらいお得になるか

通常の「フラット35」と「フラット35 リノベ」はどのくらい負担軽減になるのか、シミュレーションをしていきましょう。

3000万円の借り入れを2021年8月にした前提で下記のようになります。

商品金利月々の返済総返済額
フラット35年1.280%88,656円37,261,948円
フラット35リノベAタイプ

当初10年間:年0.780%

11年目以降:年1.280%

当初10年間:81,644円

11年目以降:86,669円

35,777,849円
フラット35リノベBタイプ

当初5年間:年0.780%

5年目以降:年1.280%

当初5年間:81,644円

6年目以降:87,648円

36,427,899円

借入額3,000万円で試算すると、当初10年間は毎月の返済額は7,000円程度少なく、総返済額も約3,642万円に減少します。35年間の総額で比較すると149万円以上も負担軽減効果があることがわかります。

当初10年間は月々の返済額が少なくて済むので、貯蓄もしやすく、その貯蓄で繰上返済すれば総返済額も少なく、さらに返済期間も短くすることができそうですね。

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