ソニー銀行とじぶん銀行は同じクレディ・アグリコル生命保険会社を引受保険会社とする”がん50%保障特約付き団信”を取り扱っています。ソニー銀行とじぶん銀行の住宅ローンのがん保障サービスはほぼ同じでした。ただ、じぶん銀行の住宅ローンには2019年3月からがん50%保障団信に加えて全疾病保障の無料付帯を開始したことで、結論としてはじぶん銀行の疾病保障が抜け出した印象です。
ただ、そのじぶん銀行のがん50%保障団信と同様のサービス(※)がソニー銀行の住宅ローンで提供されて、当初金利引き下げ型の固定セレクト住宅ローンも登場したわけですから当サイトとしても注目しないわけにはいきません。
じぶん銀行はがん対する備え(がん50%保障団信)が無料でセットされる低金利住宅ローンを2016年末に投入しすぐにネット住宅ローンの中心的存在になりました。実際、当サイト経由の住宅ローンの申込数でも1年以上1位を獲得し続けています。
この特集ページでは、費用負担・金利上乗せ無しでがんと診断された場合に備えることができるじぶん銀行とソニー銀行の住宅ローンを徹底的に比較しています。
ソニー銀行の住宅ローンについて
ソニー銀行は日本で初めて住宅ローンを取り扱ったインターネット銀行です。「保証料無料」「繰上返済手数料無料」「いつでも金利タイプを変更できるサービス」「来店不要でネットと郵送で契約完結」「5年ルールや125%ルールの撤廃」など、住宅ローン業界の常識を打ち破る商品性でネット銀行の住宅ローンの中心的存在でした。
2017年12月末時点でも1兆4,000億円を超える残高がありますし、オリコンの顧客満足度調査での何年も連続で1位を獲得しつづけていますので、「中心的存在でした」と過去形で表現すべきではないかもしれません。
ただ、ここ4年~5年は住信SBIネット銀行・じぶん銀行・楽天銀行といった他のネット銀行が住宅ローンに力を入れたことでソニー銀行の住宅ローンの存在感は薄れつつあったと言わざるを得ない状況にあります。実際、近年のソニー銀行の住宅ローン残高の伸びは少なく今にも残高が減ってしまいそうな状況にあります。
ソニー銀行の住宅ローンの弱み
住宅ローン比較ネットでは色々な住宅ローンを比較してきましたが、ソニー銀行が他のネット銀行の台頭を許した理由は「疾病保障」でした。
じぶん銀行は”がんと診断されるだけで住宅ローンの残高が半分になる”がん50%保障団信”、楽天銀行は病気やケガで働けなくなった時に備えることができる全疾病保障特約”が無料でセットされる住宅ローンを提供し、費用負担なく将来の病気やケガに備えることができる住宅ローンを提供しています。
※ネット銀行以外でも地方銀行などがようやく疾病保障サービスへの取り組みを強化しつつありますが、基本となる住宅ローンの金利が高くネット銀行の住宅ローンの方が圧倒的に魅力的です。
これまでもソニー銀行の住宅ローンも他のネット銀行と同水準の低金利で金利面では従来から互角でした。そのソニー銀行が2018年8月からじぶん銀行のがん50%保障団信と同じように、費用負担なしで住宅ローンの返済中にがんと診断されたら住宅ローンの残高が半分になる特約をセットしたことで、疾病保障のサービス面の差分の弱みが全くなくなりました。
じぶん銀行の住宅ローンについて
じぶん銀行の住宅ローンは2016年12月に取り扱い始めたばかりの新しい住宅ローンです。「保証料無料」「繰上返済手数料無料」「来店不要」などソニー銀行などのネット銀行がこれまで開発・提供してきた住宅ローンの優れた面を引き継ぎながら「無料のがん保障」、「ネット完結(郵送不要)」、「審査の高速化」などを付け加え、最後発だからこそできる最新の商品性の住宅ローンを提供しています。
じぶん銀行の住宅ローンの弱み
当サイトでは、じぶん銀行の住宅ローンには大きく3つの弱点があると思います。1つは長期固定金利の住宅ローンの金利の高さです。2つ目は当初固定金利タイプの住宅ローンの当初期間終了後の金利の高さ、最後の1つは事務手数料の高さです。
逆にこの3つの弱みを強みとしている住宅ローのがソニー銀行の住宅ローンです。
それでは、新しくなったソニー銀行の住宅ローンとじぶん銀行の住宅ローンの違いをあらためて比較していきましょう。
じぶん銀行の住宅ローンとソニー銀行の住宅ローン比較表
ソニー銀行では、借り入れ・借り換え費用を徹底的に抑えた「住宅ローン」と変動金利の低金利にこだわった「変動セレクト住宅ローン」を提供しています。
ソニー銀行の住宅ローン (がん50%保障特約付き団信) | ソニー銀行の変動セレクト住宅ローン ソニー銀行の固定セレクト住宅ローン (がん50%保障特約付き団信) | じぶん銀行の住宅ローン (がん50%保障団信) | |
金利 | 長期固定金利タイプの金利が魅力的 最新金利の確認はこちら | <変動セレクト住宅ローン> 変動金利が非常に低金利 <固定セレクト住宅ローン> 当初固定期間の固定金利が非常に低金利 最新金利の確認はこちら | 変動金利:0.457% 10年固定金利:0.590% |
自己資金有無により適用金利の違い | あり | なし | |
事務手数料 | 43,200円(税込) | 借入額の2.16%(税込) | 借入額の2.16%(税込) |
保証料 | 0円 | 0円 | |
団信保険料 | 0円 | 0円 | |
繰上げ返済手数料 | 0円 | 0円 | |
疾病保障 | がん50%保障特約付き団信 | がん50%保障団信・全疾病保障団信 | |
がん疾病保障利用時年齢 | 借入時:満50歳未満 完済時:満80歳未満 | 借入時:満50歳未満 完済時:満80歳未満 | |
年収 | 400万円以上 | 200万円以上 | |
雇用形態 | 派遣社員・契約社員不可 | 派遣社員・契約社員でも借り入れ可能 | |
中古住宅 | 中古住宅はマンションのみ | マンション・戸建て | |
諸費用を含む借り入れ | 不可 | 可能 | |
リフォーム資金を含む借り入れ | 不可 | 可能 | |
ワイド団信 | 取り扱いあり | 取り扱いあり | |
ペアローン | 取り扱いあり | 取り扱いあり | |
収入合算 | 不可 | 取り扱いあり | |
125%ルール | なし | あり | |
5年ルール | なし | あり | |
金利タイプの変更 | 自由に金利タイプを変更可能 | 変動→固定のみ可能 | |
親会社 | ソニーフィナンシャルホールディングス | 三菱UFJ銀行とKDDIの子会社 |
※じぶん銀行の住宅ローン金利は2019年2月現在。
がんに対する備え(がん50%保障・がん50%特約)に関しては互角(同じ)ですが、じぶん銀行の住宅ローンには全疾病保障も無料でセットされるという大きな違いがあります。続けて特に意識しておきたいポイントを1つずつに解説していきたいと思います。
じぶん銀行とソニー銀行の住宅ローン金利比較の注意点
自己資金有無による金利優遇
ソニー銀行の住宅ローンは、マイホーム購入資金の10%を自己資金として用意できる人の金利を優遇する金利体系にしています。じぶん銀行では自己資金の有無で適用金利は変わりません。
これは、ソニー銀行は「自己資金が用意できない」または「借り換え」だと適用される金利が若干高くなり、じぶん銀行では自己資金が無くても借り換えでも金利が高くなることがないと言いかえることができます。
「新規借り入れで自己資金を10%以上用意できる人」はソニー銀行の住宅ローンが相対的に有利で、「自己資金が容易できない人」や「住宅ローンの借り換え」ではじぶん銀行が相対的に有利な金利体系になっていると言えます。
じぶん銀行とソニー銀行の住宅ローンのどちらにするかを迷っている人は、「新規借り入れなのか借り換えなのか」、「自己資金を10%以上用意できるか、できないか」は判断材料の1つにすると良いでしょう。
これだけで借り入れる住宅ローンを決めることはできませんが、相対的に整理すると以下のようになります。
- 新規借り入れで自己資金10%以上用意できる人・・・ソニー銀行が有利
- 新規借り入れで自己資金を10%未満で借りたい人・・・じぶん銀行が有利
- 借り換えの人・・・じぶん銀行が有利
※じぶん銀行では諸費用も含めて借入できますので諸費用も一緒に借りたい人にはじぶん銀行がおすすめです。
当初引き下げプランと通期引き下げプラン
「当初5年固定」「当初10年固定」のように「住宅ローンの借り入れ・借り換えから〇年の金利を固定する」という金利タイプを選ぶときに注意して欲しいのが、当初期間終了後の金利です。
当初引き下げプランは借り入れ当初の金利が低い代わりに、固定期間が終了すると適用される金利が高くなります。通期引き下げプランは、当初引き下げプランと比較すると借り入れ当初の金利が高い代わりに当初期間が終了した後の金利も相対的に低くなります。
ソニー銀行では2018年10月から「固定セレクト住宅ローン」と言う名前の新商品の提供を開始しました。この新商品はいわゆる「当初期間引き下げプラン」となっていますのでじぶん銀行の当初期間引下げプランと比較する場合は「固定セレクト住宅ローン」とで比較するようにしましょう。
変動金利の金利比較
ソニー銀行で変動金利での借り入れる場合のおすすめは変動金利の低金利に特化した「変動セレクト住宅ローン」がおすすめです。
変動セレクト住宅ローンとじぶん銀行の住宅ローンは、事務手数料(融資金額×2.16%)の水準も同じなので、基本的には金利で比較することで問題ありません。
ソニー銀行の住宅ローンにがん50%保障特約付き団信が付帯されたことで、金利水準もほぼ同じなので甲乙つけがたい状況です。
ここまで拮抗していると、両方申し込んでどちらかに絞りこむのが理想的なのですが、判断材料の1つは先ほども説明した自己資金の有無です。また、もう1つの判断材料として年収制限をあげておきたいと思います。
簡単に言うと年収500万円以上であればソニー銀行、年収200万円~500万円であればじぶん銀行に申し込むのが無難です。
※ソニー銀行は年収400万円以上が最低条件ですが、安心して申し込める500万円を基準にしています。
事務手数料を比較
ソニー銀行では事務手数料が43,200円で済む通常の住宅ローンと借入金額の2.16%かかる変動セレクト住宅ローン・固定セレクト住宅ローンの3つを用意しています。
じぶん銀行は借入金額の2.16%かかる住宅ローンのみですが、じぶん銀行の場合「事務手数料」も住宅ローンとして借り入れすることができるというメリットがあります。
ソニー銀行の場合、新規マイホーム購入時であれば、自己資金を10%以上用意しつつ、事務手数料などの初期費用も準備できる人はソニー銀行の変動セレクト住宅ローンか固定セレクト住宅ローンがおすすめです。
一方で、自己資金や初期費用を用意できない人で低金利の変動金利を探している人は諸費用も合算して借り入れできるじぶん銀行の住宅ローンおすすめということになります。
借り換えの場合はちょっと複雑ですが、変動金利への借り換えでソニー銀行には借り換えの人の金利を優遇するルールがなくて、全体的に金利が若干高く設定されているのでじぶん銀行が魅力的です。
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