
住宅ローンを借り入れる際、金利は「どの時点」で決まるのでしょうか。申込時なのか、契約時なのか、それとも融資実行時なのか——ここを取り違えると、資金計画が大きく狂うことがあります。金利が上がりやすい局面ではとくに重要なポイントです。
借り入れする住宅ローンの金利が決まるのは?
住宅ローンを借り入れる時の流れは、次のようになります。

多くの銀行では、融資を実行する時が金利決定のタイミングです。たとえば住宅ローンの申込みが11月であっても、審査を経て契約が完了し、実際に融資を受けるのが12月であれば、12月の適用金利が使われます。
建売住宅や中古住宅の場合、契約から引き渡し(融資実行)まで1カ月~3カ月程度のため、この間に金利が大きく変わることはそれほど多くありません。しかし、新築一戸建てや大規模な新築マンションでは、完成・引き渡しまでが6カ月~12カ月と長いケースもあり、契約時と融資実行時とで金利が変わっている可能性を意識しておく必要があります。
かつては日本銀行のマイナス金利政策のもとで、金利の上昇をあまり気にせずに済む時期が続きました。しかし、日銀は2024年3月にマイナス金利政策を解除し、その後も段階的に利上げを進めています。2026年に入ってからも政策金利の引き上げが続き、長期金利(固定金利の指標)も上昇基調にあります。さらに、多くの銀行が基準とする短期プライムレートも2026年8月から引き上げられる見通しで、変動金利にも波及していくとみられています(時期・幅は各行の公表を確認)。今は「引き渡しまで時間がかかるほど、実行時の金利が上がっているリスクに注意が必要」な局面です。将来の金利を保守的に見積もって資金計画を立てましょう(最新の金利動向・各行の適用金利は公式サイトでご確認ください)。
なお、金利決定のタイミングは銀行によって異なります。多くの銀行が融資実行時の金利を適用する一方で、住宅ローンを申し込んだ時点の金利を適用する金融機関や、申込時点の金利と融資実行時の金利の低い方を選べる金融機関もあります。金利上昇局面では、こうした「申込時金利が確保できる/低い方を選べる」仕組みのある金融機関を選ぶことが、実行時の金利上昇リスクへの備えになります。とくに完成まで長い新築物件では、この違いが総返済額に効いてくることがあるため、金利の数字だけでなく「いつ金利が確定するか」も比較のポイントにしてください。
金融機関が金利を決定するのは?
多くの金融機関は月末に翌月の金利を決定し、毎月1日にその月の適用金利を発表します。
その中で、ソニー銀行は翌月の基準金利を前月の中旬ごろ(おおむね20日前後)に発表します。ソニー銀行には変動金利と固定金利を何度でも切り替えられるサービスがあり、事前に金利を知らせておいた方が切り替えの判断をしやすい、という考えから早めの発表になっています(発表日は金融情勢により変更される場合があります)。翌月の金利を早めに確認できるため、金利動向の目安を先取りしたいときにも参考になります。
また、金融情勢が大きく動いたときには、月の後半に当月の金利が突発的に変更されることもあります(過去にはマイナス金利政策の導入時などに例がありました)。金利上昇局面では、こうした月中の見直しにも注意が必要です。最新の金利を確認するときは、「◯年◯月適用金利」といった適用時点の表示をよく確認しましょう。
※本記事の内容は2026年7月時点の情報です。金利の水準・動向は日々変わるため、実際の適用金利や金利決定のタイミングは、各金融機関の公式サイトで最新の情報をご確認ください。
