
三井住友銀行は、三菱UFJ銀行に次ぐ国内第2位の店舗数を誇るメガバンクで、住宅ローン残高も国内トップクラスの利用者を抱えています。ネット申込に力を入れた「WEB申込専用住宅ローン」と、全国の店舗での対面サポートを両立しているのが特徴です。
このページでは、表面金利だけでなく事務手数料・保証料・団信オプションまで含めた「総支払額」の視点で三井住友銀行の住宅ローンを整理します。
三井住友銀行の住宅ローンは、どんな人に向いているか
- 担当者に相談しながら決めたい人。WEB申込でも、相談・契約は全国の店舗や電話・郵送で対応してもらえます
- 共働きで、二人とも収入の柱になっている世帯。連生団信「クロスサポート」は大手では珍しい取り扱いです
- 自然災害のリスクが気になる立地で購入する人。自然災害時返済一部免除特約は他行にあまりない独自の備えです
- 逆に金利の低さを最優先する人には向きません。2026年9月時点の変動金利(新規・WEB申込最優遇)は年1.525%で、大手5行のなかでも高い水準です(公式サイトで最新をご確認ください)
2026年9月の適用金利と、9月に何が起きたか
三井住友銀行は、2026年9月に変動金利の最優遇を年1.275%から年1.525%へ0.250%引き上げました。大手5行のうち9月に変動を引き上げたのは三菱UFJ銀行と同行の2行で、残る3行は据え置いています。背景にあるのは、2026年6月に日銀が政策金利を年1.0%程度へ引き上げたことを受けた短期プライムレートの改定(2026年8月3日から年2.375%)です。
| 金利タイプ | 2026年9月の最優遇金利 | 備考 |
|---|---|---|
| 変動(新規) | 年1.525% | WEB申込専用の最優遇。2026年9月に+0.250% |
| 変動(借り換え) | 年1.575% | 新規より0.050%高い |
| 固定10年(新規) | 年3.700% | 長期金利の上昇を反映 |
| 固定20年(新規) | 年4.250% | — |
| 超長期固定・全期間(新規) | 年4.610% | 20年超〜35年以内 |
※いずれも当編集部が2026年9月1日に同行の公式金利ページで確認した最優遇金利です。最優遇金利は審査結果によって決まるもので、誰にでも適用されるわけではありません。金利は毎月改定されるため、申込前に必ず公式サイトでご確認ください。
かつて「メガバンクなのにネット銀行に迫る低金利」と紹介されることの多かった同行ですが、2026年9月時点ではその前提は当てはまりません。金利の絶対水準で選ぶ銀行ではなくなっている以上、後述する保障や手数料の条件まで含めて、自分にとって価値があるかで判断する必要があります。
総コストで見る:事務手数料・保証料・繰上返済
三井住友銀行を検討するときは、表面金利に加えて事務手数料・保証料・団信の上乗せまで含めて総支払額を見るのがポイントです。特に独自保障(クロスサポート・自然災害特約・8大疾病保障)は金利上乗せという形の実質コストになるため、必要な保障だけを見極めることが大切です。
| 比較の観点 | 見るポイント | 備考 |
|---|---|---|
| 事務手数料 | 融資手数料型は借入金額×2.20%(税込) | 保証料型との選択制。どちらが得かは借入額と返済期間で変わる |
| 一部繰上返済手数料 | SMBCダイレクト利用で無料 | 金利種類変更手数料も無料 |
| クロスサポート(連生団信) | 金利+年0.180%上乗せ | 連帯債務のどちらかに万一のとき残高が0円に |
| 自然災害時返済一部免除特約(約定返済保証型) | 金利+年0.100%上乗せ | 風水害を含む幅広い災害が対象。「半壊」以上が対象で「一部損壊」は対象外 |
| 自然災害時返済一部免除特約(残高保障型) | 金利+年0.500%上乗せ | 地震・噴火・津波で「全壊」の認定を受けた場合に残高の50%相当を免除 |
※上乗せ幅・保障内容は改定されることがあります。最新の条件は必ず公式サイトでご確認ください。
ここで見落とされがちなのが、上乗せ金利は「返済期間ぶんずっと効き続けるコスト」だという点です。事務手数料は借入時の一度きりですが、金利の上乗せは35年なら35年間かかります。たとえば残高保障型の+年0.500%は、変動金利の1回の改定幅(0.250%)の2回分に相当します。保障の必要性と、その水準の負担を35年続ける価値があるかを、切り離さずに考えてください。
メガバンクとしての安心感
三井住友銀行の住宅ローンの特徴は、メガバンクゆえの安心感・信頼感に加え、専任の担当者が付く高いサポート力にあります。店舗とスタッフを多く抱えるコスト構造から最安金利の提示は難しい面がありますが、住宅ローンは30年以上返済し続けることもあるからこそ、困ったときに全国の店舗で担当者に相談できる環境は心強いといえます。返済が苦しくなったときの返済条件の見直しなど、対面でしか進めにくい相談があるのも事実です。
他行にない2つの独自保障
クロスサポート(連生団体信用生命保険付住宅ローン)
クロスサポートは、夫婦などが連帯債務で借り入れた場合に、どちらかに万一のことがあれば住宅ローン残高が0円になる連生団信です。通常の団信では一方が存命の場合その人の残債は残り続けますが、クロスサポートなら残された家族の負担を大きく減らせます。共働き世帯が増える現代のニーズに沿った商品で、大手では三井住友銀行が取り扱うユニークな保障です(金利+年0.180%上乗せ)。
自然災害時返済一部免除特約付住宅ローン
地震・津波・噴火・台風・豪雨などの自然災害に備える、他行にはあまりない独自の特約です。金利上乗せにより、次の2つのプランから選べます。
- 約定返済保証型(金利+年0.100%):風水害など幅広い災害を対象に、罹災の程度に応じて一定期間の約定返済額相当が払い戻される

- 残高保障型(金利+年0.500%):地震・噴火・津波で「全壊」の認定を受けた場合、住宅ローン残高の50%相当が免除される

※残高保障型は地震・噴火・津波以外の自然災害での罹災、また「大規模半壊」「半壊」「一部損壊」等は対象外です。約定返済保証型と残高保障型はどちらか一方のみの契約となります。詳細は公式の商品説明書でご確認ください。
WEB申込専用住宅ローン
三井住友銀行でもネット銀行のようにインターネットからの申込みが可能です。「住宅ローン審査申込アプリ」を使えば24時間いつでもどこからでも申し込めます。
インターネットで申込み
「住宅ローン審査申込アプリ」から24時間いつでも申込みができ、大手銀行でありながらネット銀行に近い気軽さを実現しています。
相談・契約は銀行窓口でも可能
相談や契約は銀行窓口でも対応し、借入れや返済プランの相談ができます。近くに店舗がない場合や来店なしでの手続きを希望する場合は、電話や郵送等でのサポートも可能です。全国の店舗網を使った対面相談は大手銀行ならではの強みです。
| WEB申込専用住宅ローンIの商品概要 | |
|---|---|
| 対象となる方 | ・借入時満18歳以上満70歳の誕生日までの方で、完済時満80歳の誕生日までの方 ・指定の団体信用生命保険に加入できる方 ・指定の保証会社の保証を受けられる方 ・安定かつ継続した収入のある方 ・日本国内に居住されている方 ・日本国籍の方、または日本の永住許可を受けている外国籍の方 |
| 使いみち | ・本人が居住される住宅(新築・中古)の購入資金、新築資金 ・本人が居住される住宅購入・建築時の諸費用 ・本人が居住される住宅購入時のリフォーム資金 |
| 借入可能額 | 100万円〜1億円以内(10万円きざみ) |
| 借入期間 | <変動金利型> 1年以上35年以内(1ヵ月きざみ) <固定金利特約型> 2年以上35年以内(1ヵ月きざみ) <超長期固定金利型(全期間固定金利型)> 10年超35年以内(1ヵ月きざみ) |
| 金利種類 | 変動金利型・固定金利指定型(3年・5年・10年) |
WEBからの申込みにも店舗での対面相談にも対応した「WEB申込専用住宅ローン」は、気軽さと大手銀行ならではの安心感を両立しています。※商品内容・取扱いのある金利タイプは変更されることがあります。申込前に必ず公式サイトの商品説明書でご確認ください。
申し込む前に確認しておきたいこと
Q. 融資手数料型と保証料型は、どちらを選べばよいですか?
A. 一概には決まりません。融資手数料型は借入金額×2.20%(税込)を借入時に払い切る方式、保証料型は保証料を一括または金利上乗せで負担する方式です。判断を分けるのは「繰上返済や借り換えをする可能性があるか」です。保証料一括前払いは繰上返済時に未経過分の一部が戻る扱いが一般的なのに対し、融資手数料は原則戻りません。逆に完済まで持ち切る前提なら、総額の差は借入額と期間の組み合わせ次第です。試算は窓口で出してもらえるので、両方の数字を並べて比べてください。
Q. クロスサポートは、ペアローンでそれぞれ団信に入るのと何が違いますか?
A. カバーされる範囲が違います。ペアローンで2本借りて各自が団信に入る場合、一方に万一のことがあっても消えるのはその人の分だけで、もう一方の残債は残ります。クロスサポートは連帯債務で借り、どちらに万一のことがあってもローン残高が0円になります。二人の収入を前提に借入額を組んだ世帯ほど、この差は大きくなります。ただし年0.180%の上乗せがあり、住宅ローン控除や持分の扱いもペアローンとは異なるため、借り方そのものを含めて相談したほうが確実です。
Q. 自然災害時返済一部免除特約があれば、火災保険や地震保険は不要になりますか?
A. いいえ、代わりにはなりません。この特約が対象にするのは住宅ローンの返済であって、建物の再建費用や家財の損害ではありません。残高保障型でも免除されるのは残高の50%相当で、しかも地震・噴火・津波による「全壊」認定が条件です。火災保険・地震保険と重ねて考える性質のもので、置き換えるものではない点に注意してください。
Q. WEB申込専用と、店舗で申し込む住宅ローンでは金利が違いますか?
A. 三井住友銀行はWEB申込専用の商品を別に用意しており、金利の設定も分けています。上の表に載せた変動年1.525%はWEB申込専用の最優遇です。「相談は店舗、申込はWEB」という組み合わせも可能なので、対面で話を聞きたい場合でも、どの商品で申し込むことになるのかは早い段階で確認しておきましょう。
Q. 転職して間もない場合や、自営業の場合はどうなりますか?
A. メガバンクは収入の安定性を手堅く見る傾向があり、勤続年数が短い、所得の振れが大きいといった事情は審査上マイナスに働きやすい要素です。ただし可否は個別事情によります。同行の強みは、そこを担当者に事前相談できることなので、必要書類(自営業なら確定申告書の直近数期分など)と見通しを窓口で確認してから動くと無駄がありません。
他行と比べるときのチェックポイント
三井住友銀行は「メガバンクの安心感+独自保障+対面サポート」が魅力ですが、2026年9月時点では金利の水準そのものは大手のなかでも高めです。だからこそ、比較の軸を金利以外に置いたときに納得できるかが判断の分かれ目になります。連生団信や自然災害特約に価値を感じるなら上乗せ分は払う意味がありますし、そこに必要性を感じないなら、同じ上乗せ幅を金利の低さに使ったほうが合理的です。
諸費用の分かりやすさや団信の標準装備という点では、たとえばSBI新生銀行は保証料・一部繰上返済手数料が無料で、一般団信を金利上乗せなしで付けられ、事務手数料も借入金額×2.20%(税込)の定率型に一本化されています。店舗相談とオンライン手続きの両方に対応している点も共通します。総支払額を重視するなら、こうした選択肢も含めて「金利+諸費用+団信」でならして比較するのがおすすめです。条件は改定されることがあるため、最終的な数字は各行の公式サイトでご確認ください。
