住宅ローンの団信で家族の安心を守るイメージ

はじめに

住宅ローンは「金利の低さ」ばかりに目が向きがちですが、数十年という長い返済期間を安心して乗り切るうえで見落とせないのが団体信用生命保険(団信)の保障内容です。変動金利が横並びに近づいた今こそ、団信の手厚さが「万一のときに残る返済額」と安心を大きく左右します。

本記事では、ドコモの銀行の団信「スゴ団信」を、保障範囲・上乗せ金利・年齢による違いという“見えにくいコスト”の視点から丁寧に整理します。2021年10月の登場後、2023年4月にはオンライン完結の「WEB申込コース」でも取り扱いが始まり、全国どこからでもこの充実した保障を利用できるようになりました。

 

インターネットで住宅ローンを探すと、必ず名前が挙がるのがドコモの銀行です。同行は2007年に三井住友信託銀行とSBIホールディングスの共同出資で設立されたネット銀行で、日本初のフルバンキングサービスを提供する銀行として注目を集めました。

その後、資本構成は大きく変わり、2025年10月にはNTTドコモの連結子会社となりました。現在はドコモと三井住友信託銀行が共同で経営しており、2026年8月には商号を「ドコモSMTBネット銀行」へ変更しました。住宅ローンなどのサービスは「ドコモの銀行」ブランドで提供される見込みです(最新の社名・商品内容は公式サイトでご確認ください)。

預金金利やATM・振込手数料の安さで評判を集め、2024年9月時点で約773万口座・預金残高は約9.4兆円と、楽天銀行に次ぐ国内2番手のネット銀行に成長。2023年3月にはネット銀行として初めて新規株式公開(IPO)も実施しています。

 

ドコモの銀行の住宅ローンは、新規借り入れ・借り換えのどちらでも人気があります。その理由は金利の低さだけでなく、上乗せ金利なしで付く「全疾病保障」に代表される、幅広い病気やケガに備えられる疾病保障の充実にあります。

 

この記事では、ドコモの銀行の団信の特徴と、2021年10月にリニューアルした団信「スゴ団信」の中身を、総支払額への影響も含めて解説していきます。

 

2021年10月に団体信用生命保険をリニューアル!

2021年10月、住宅ローン業界を驚かせる新商品が登場しました。ドコモの銀行の団体信用生命保険「スゴ団信」です。

 

ドコモの銀行の“スゴ団信”は、上乗せ金利なしで受けられる保障の常識を大きく広げた団信サービスです。

 

2026年時点でも、フラット35を除くドコモの銀行のすべての住宅ローンで「スゴ団信」が対象です。主な申し込み方法は次の2つで、両方に同時に申し込むことはできません。

 

オンラインで契約まで終わらせたい方はSBIネット銀行のWEB申込コース

 

対面で相談・契約を行いたい方はSBIマネープラザ(所属銀行:ドコモの銀行)

 

スゴ団信の保障内容とは?

「スゴ団信」は、従来の団体信用生命保険と全疾病保障に加え、借入時の年齢に応じてがん診断時の給付を含む3大疾病保障特約(残高50%)が基本付帯される点が大きな特徴です。

 

スゴ団信では、団信のプランを「基本プラン」「3大疾病50」「3大疾病100」「ワイド団信」の4つから選びます。選べるプランは実行時の年齢によって異なり、実行時に満50歳以下の方は「3大疾病50」「3大疾病100」「ワイド団信」の3プランから、満50歳超の方は「基本プラン」を加えた4プランから選択します。プランごとに上乗せ金利と保障内容が異なるため、申し込み前によく確認しましょう。

 

年齢によって上乗せ金利がどれだけ変わるのかを、下のグラフでも確認しておきましょう。

スゴ団信の3大疾病保障の上乗せ金利を年齢別に比較した棒グラフ
満50歳以下は3大疾病50が上乗せ0円。50歳超は上乗せ金利が高くなる(2026年7月時点・ドコモの銀行公式)

満50歳以下の方の申込みの場合

住信SBIネット銀行のスゴ団信(満50歳以下)

 

満50歳以下で健康状態に問題がなければ、「3大疾病50」か「3大疾病100」のどちらかを選びます。2つの違いは、3大疾病保障特約の手厚さです。

がんと診断されるか、脳卒中・急性心筋梗塞で所定の状態(60日以上就業不能など)になった場合、「3大疾病50」はローン残高の50%、「3大疾病100」はローン残高の100%が保険金で返済に充当されます。

働けなくなったときの全疾病保障に加え、がん診断時を含む3大疾病の残高50%保障が上乗せ金利0円で付帯する点は、業界でもトップクラスの無料保障といえます。

さらに「3大疾病100」も上乗せ金利 年0.200%で残高100%保障にできるため、コストパフォーマンスの高い団信です。

 

健康上の理由で通常の団信に加入できない方向けには「ワイド団信」も用意されています(詳細は後述)。

住宅ローン最大手の住信SBIネット銀行が50年ローンの取り扱いを開始!

住宅・不動産価格の値上がりに対応するため50年ローンの取り扱いを行う金融機関が増えています。2023年8月には住宅ローン最大手のドコモの銀行が取り扱いを開始し、話題になっています。 ドコモの銀行の住宅ローンの特徴は満50歳以下の方が契約した場合、3疾病保障を無料で付帯する「スゴ団信」が付帯する点です。また変動金利が業界最低水準となっている点も人気の理由です。
ネット銀行の住宅ローンは人気がある商品に申し込みが集中しやすく、契約まで時間がかかることがありますので早めに手続きを進めるようにしましょう

ドコモの銀行の公式サイトはこちら

50歳超の方の申込みの場合

住信SBIネット銀行のスゴ団信(満50歳超)

 

50歳超で健康状態に問題がなければ、「基本プラン」「3大疾病50」「3大疾病100」から選択します。

上乗せ金利なしの「基本プラン」でも、死亡・高度障害に備える一般団信に加え、全疾病保障・重度ガン保険金前払特約・先進医療特約などが無料でセットされます。

一方で、50歳超の「3大疾病50」「3大疾病100」はやや高めの金利設定になる点に注意が必要です。

 

満50歳以下の「3大疾病50」は無料ですが、50歳超では同じ保障でも上乗せ金利 年0.250%が必要です。また、満50歳以下の「3大疾病100」が年0.200%なのに対し、50歳超では年0.400%と倍になるため、50歳超の申し込みでは割高になります。

 

年齢が上がれば健康リスクも高まるためやむを得ない面はありますが、保障を手厚くしたい50歳超の方は、他行の団信とも比較して検討するのがよいでしょう(例えばソニー銀行では、団信の加入時年齢が50歳未満であれば3大疾病保障を上乗せ金利 年0.200%で付帯できます。全疾病保障の有無など細かな条件は異なります)。

 

オンラインで契約まで終わらせたい方はSBIネット銀行のWEB申込コース

 

対面で相談・契約を行いたい方はSBIマネープラザ(所属銀行:ドコモの銀行)

 

ワイド団信の取り扱いもあり

持病があったり過去に大病を患ったことがきっかけで通常の団信に加入できない人向けに提供されているのが「ワイド団信」です。ドコモの銀行でもワイド団信を取り扱っており、利用する場合は年0.300%の上乗せ金利が必要です(※ワイド団信加入時は、先進医療特約・3大疾病保障特約・全疾病保障は付帯されません)。

ワイド団信の中身に金融機関ごとの大きな差はありませんが、ドコモの銀行には一つ特徴があります。それは引受保険会社が「SBI生命保険」である点です。

ワイド団信は健康上の理由で一般団信に入れない方向けの商品のため、加入できないと住宅ローンの利用も難しくなります。ただし、ある保険会社のワイド団信の審査に通らなくても、保険会社が変われば審査基準の違いで通過する可能性があります。ワイド団信ではクレディ・アグリコル生命を採用する金融機関が多いため、これまで健康上の理由で諦めていた方は、SBI生命が引き受けるドコモの銀行のワイド団信を試す価値があります(団信に加入せず利用できるフラット35という選択肢もあります)。

ワイド団信の取り扱い金融機関と引受保険会社
銀行

ワイド団信の引受保険会社

auじぶん銀行

ライフネット生命

イオン銀行

イオン・アリアンツ生命

三菱UFJ銀行

クレディ・アグリコル生命

みずほ銀行

SOMPOひまわり生命

りそな銀行

クレディ・アグリコル生命

ドコモの銀行(WEB申込コース・対面)

SBI生命

 

「総コスト」で見る無料団信の比較

団信は上乗せ金利=実質的な保険料です。同じ変動金利でも、団信の上乗せ幅が違えば総支払額は変わります。当編集部が主要ネット銀行などの公式情報を確認(2026年7月時点)したところ、「上乗せ金利0円で付く保障」には各行に明確な違いがありました。

銀行上乗せ0円で付く主な保障さらに手厚くする場合
ドコモの銀行
(スゴ団信)
全疾病保障(全年齢)+3大疾病50%保障(満50歳以下)3大疾病100%保障(+年0.200%〜)、ワイド団信(+年0.300%)
auじぶん銀行がん・4疾病50%保障+全疾病保障(入院180日以上で残高0円)がん100%保障 など
PayPay銀行一般団信がん50%保障(+年0.100%)、がん100%保障(+年0.150%)
SBI新生銀行一般団信+全疾病保障付団信(2026年3月開始・上乗せ0円)ガン保障付団信 など

※各行の最新の団信内容・上乗せ金利・付帯条件は必ず各金融機関の公式サイトでご確認ください(2026年7月時点の各社公式情報にもとづく)。

こうして並べると、満50歳以下であればドコモの銀行・auじぶん銀行は「がんを含む50%保障+全疾病保障」を上乗せ0円で用意しており、上乗せ0円で備えられる保障の範囲が厚いことがわかります。PayPay銀行はがん保障を付けるなら上乗せが必要で、SBI新生銀行は全疾病保障付団信を上乗せ0円で選べる点が特徴です。金利が数%の差でも、団信の保障範囲まで含めて「総額でどちらが安心か」を見比べることが大切です。

 

(参考)auじぶん銀行の団体信用生命保険もチェック
ドコモの銀行のほかに、auじぶん銀行も上乗せ0円で手厚い団信を用意しています。死亡・高度障害やリビングニーズに備える一般団信に加え、がん・4疾病50%保障団信(がん・急性心筋梗塞・脳卒中・肝疾患・腎疾患で所定の状態になると残高が半分)や、精神疾患を除くすべてのけが・病気で入院が180日以上継続した場合に残高相当額が保険金として支払われる全疾病(長期入院)保障を無料で付帯できます。手厚い無料保障で備えたい方は、あわせて検討する価値があります(※加入可能年齢など条件は公式サイトでご確認ください)。

 

よくある質問(スゴ団信・団信選びのポイント)

Q. スゴ団信は上乗せ金利0円でどこまで保障される?

A. すべての年齢で全疾病保障が付き、さらに満50歳以下の方は3大疾病(がん・脳卒中・急性心筋梗塞)50%保障も上乗せ0円で付帯します。50歳超の方は基本プラン(一般団信+全疾病保障等)が上乗せ0円です。残高100%まで手厚くしたい場合のみ、年0.200%〜の上乗せが必要になります。

Q. 50歳を超えると団信は不利になりますか?

A. 保障を手厚くする場合の上乗せ金利は50歳超で高くなります。3大疾病50は満50歳以下が0円なのに対し50歳超は年0.250%、3大疾病100は満50歳以下が年0.200%に対し50歳超は年0.400%です。ただし50歳超でも基本プラン(全疾病保障付き)は上乗せ0円のため、「無料の範囲で備える」なら不利とは限りません。手厚い保障を望む場合は他行と上乗せ金利を比較しましょう。

Q. 持病があっても加入できますか?

A. 通常の団信に入れない場合でも、年0.300%の上乗せで「ワイド団信」に加入できる可能性があります。ドコモの銀行の引受はSBI生命で、他社(クレディ・アグリコル生命等)で通らなかった方でも保険会社が変われば審査に通る場合があります。どうしても団信に加入できない場合は、団信加入が任意のフラット35も選択肢です。

Q. 金利と団信、どちらを優先すべき?

A. 判断材料は「金利+団信の上乗せ=実質金利」で考えるのがおすすめです。表面金利がわずかに高くても、必要な保障が上乗せ0円で付くなら総支払額では有利になることがあります。逆に、すでに十分な生命保険・医療保険に加入している方は、団信を最小限にして表面金利の低さを優先する考え方もあります。ご自身の保険の加入状況とあわせて総額で比較しましょう。

 

まとめ

スゴ団信により、特に満50歳以下の方向けの無料保障が大きく充実しました。金利を低く抑えつつ、がんを含む3大疾病50%保障と全疾病保障を上乗せ0円で備えられる点や、コストパフォーマンスの高い100%保障は、ドコモの銀行の大きな魅力です。先進医療特約(通算1,000万円まで)や重度ガン保険金前払特約・リビングニーズ特約など、いざというとき早めに保険金を受け取れる仕組みも整っています。

 

一方で、50歳超の方は選ぶプランによってコスト増が避けられません。保障を手厚くしたい場合は、auじぶん銀行やソニー銀行などとも上乗せ金利・保障範囲を比較しながら選ぶとよいでしょう。

 

なお、上乗せ金利0円の団信という点では、SBI新生銀行も2026年3月から全疾病保障付団信(上乗せ0円)の取り扱いを始めており、事務手数料や金利の分かりやすさとあわせて検討に値する選択肢です。金利・諸費用だけでなく団信まで含めた「総支払額と安心」で比べることが、後悔しない住宅ローン選びの近道です。

 

スゴ団信に興味を持った方には、ドコモの銀行のWEB申込コースで申し込むか、全国の主要都市に店舗展開しているSBIマネープラザ(所属銀行:ドコモの銀行)で取り扱う住宅ローン(対面)がおすすめです。(両者の住宅ローンに同時に申し込むことはできません)