
住宅ローンを借りるには、さまざまな諸費用が必要になります。
この諸費用は、新規に住宅ローンを借りる場合でも、借り換える場合でも発生します。さらに、諸費用まで含めて借りられる住宅ローンもありますが、多くの場合は現金で用意する必要があります。
そのため、『金利』ばかりを気にして、この『諸費用』を軽視していると、何十万円も損をしてしまうこともあります。
諸費用が非常に少なく済むことで有名なソニー銀行の住宅ローンなど、各金融機関の住宅ローンの諸費用について、具体的に比較してみたいと思います。数値はすべて2026年7月時点で各行公式サイトを確認したものです。
住宅ローンの諸費用とは?
住宅ローンを借りる際に必要な『諸費用』とはどんなものがあるのでしょうか。まずは、このちょっとよくわからない諸費用の中身について確認していきましょう。
| 保証料 | 保証料は、住宅ローンを貸している銀行が、万が一契約者が住宅ローンを支払えなくなった場合に備えて、保証会社に住宅ローンの返済を肩代わりしてもらうために必要な費用です。 返済金とは別に一括で支払う方法(一括前払い型)と、金利に上乗せして支払う方法(金利組み込み型)の2つがあります。一般的には、借入額の2%程度を一括で支払うケースが多く見られます。 なお、当サイトで紹介しているネット銀行の多くは保証会社を利用しない仕組みのため、住宅ローンの契約者は保証料が0円となっている場合がほとんどです。 |
| 事務手数料 (ローン取扱手数料) | 住宅ローンを借りる際の手続きに必要な手数料です。 大きく定額型と定率型に分かれます。定額型は借入額にかかわらず一定(33,000円〜110,000円程度が中心)、定率型は借入額の2.20%(税込)とするところが多く、ネット銀行では定率型が主流です。 同じ銀行で定額型と定率型を選べる場合、定額型のほうが適用金利は高めに設定されているのが一般的です。 |
| 印紙税 | 住宅ローンの契約書(金銭消費貸借契約書)に貼る印紙にかかる税金です。契約書に記載する金額=借入額に応じて下記の額が必要になります(物件価格ではありません)。 100万円超500万円以下:2,000円 500万円超1,000万円以下:10,000円 1,000万円超5,000万円以下:20,000円 5,000万円超1億円以下:60,000円 ※電子契約を利用する場合は印紙税がかかりません(別途、電子契約利用手数料が必要な銀行もあります)。 |
| 登録免許税 | 不動産の権利の登記に必要な税金です。住宅ローンで直接かかるのは抵当権設定登記で、税率は債権額(借入額)の0.4%。ただし床面積50㎡以上などの要件を満たす住宅用家屋なら0.1%に軽減されます(適用期限は2027年〈令和9年〉3月31日)。 このほか建物の所有権保存登記(本則0.4%→特例0.15%)、売買による所有権移転登記(本則2.0%→特例0.3%)などがかかります。 |
| 司法書士への報酬 登記実費 | 不動産の登記のための実費と報酬です。 |
この他にも、住宅ローンを借りた後に必要になる一部繰上返済手数料や金利タイプの変更手数料など細かい費用がありますが、やはり借入額の2%程になる「保証料」と「事務手数料」は額が大きく比較しておくべき費用です。
銀行によってどのくらい違うのかを比較してみましょう。
住宅ローンの事務手数料の比較
3,000万円を借り入れた場合に、ローンの事務手数料(取扱手数料)と保証料がいくらになるのか銀行別に見てみましょう。
| 3,000万円借入れた場合の諸費用を銀行別に比較(2026年7月時点) | |||
|---|---|---|---|
| 銀行名 | 保証料 | 事務手数料(税込) | 詳細 |
「住宅ローン」 | 0円 | 44,000円 定額型 ※2 | ソニー銀行 詳細ページ |
![]() 定額型 | 0円 | 110,000円 定率型は2.20% ※3 | イオン銀行の公式サイト |
フラット35 | 0円 | 660,000円 借入額の2.20% ※1 | SBIアルヒの公式サイト |
| ※1 最低融資事務手数料220,000円(税込)。2026年3月2日〜2027年3月31日は「Web申込(本申込)」+電子契約の利用で1債権あたり33,000円(税込)が引き下げられるキャンペーンを実施中 ※2 ソニー銀行の「変動セレクト住宅ローン」「固定セレクト住宅ローン」を選ぶ場合は融資金額の2.20%(税込) ※3 イオン銀行の定額型は、定率型に比べて借入利率が年0.2%高くなります(定率型は最低取扱手数料220,000円〈税込〉) | |||

いつもの金利比較のランキングとは少し違った結果となりました。諸費用で大きな割合を占める事務手数料ですが、定額型を選べる銀行と、定率型しか選べない銀行では、初期費用の桁が変わります。3,000万円の借り入れなら、定率型2.20%で66万円、定額型なら4.4万円〜11万円です。
ただし「事務手数料が安い=総支払額が少ない」ではありません。定額型は適用金利が高めに設定されているのが通例で、たとえばイオン銀行は定額型を選ぶと定率型より借入利率が年0.2%高くなると明示しています。同行は「融資金額が大きい場合や借入期間が長期にわたる場合などは、定率型のほうが総額(利息を含む返済額+諸費用)が少なくなるケースが多い」とも案内しています。借入額が小さく期間が短いほど定額型が有利、借入額が大きく期間が長いほど定率型が有利という関係だと理解しておきましょう。
また、保証料は0円で事務手数料が借入額の2.20%(税込)必要になるネット銀行と違い、大手銀行では保証料に大きなお金が必要になります。大手銀行の保証料は「一括前払い型」と金利に上乗せする「金利組み込み型」があり、「一括前払い型」の方が安く済むことが多くなっています。一括前払い型で保証料を支払うと、借り換えた際や全額繰上げ返済をした場合に一定の割合で保証料が返金されるので、金額も安い一括前払い型で支払っておきたいところですが、その場合には住宅ローンの契約時に諸費用として結構な額の現金が必要になります。契約時の現金負担を抑えたい場合には、ネット銀行のソニー銀行の住宅ローンが候補になります。
事務手数料が安いソニー銀行の住宅ローン
この比較では、契約時の現金負担という点でソニー銀行が他の銀行よりも軽く済むことがわかります。
ソニー銀行の住宅ローンは3商品。手数料は「44,000円」か「2.20%」
ソニー銀行の住宅ローンは、「変動セレクト住宅ローン」「固定セレクト住宅ローン」「住宅ローン」の3商品で構成されています(2026年7月時点)。取扱手数料は次のとおりです。
| 商品 | 取扱手数料(税込) | 向いている人 |
|---|---|---|
| 変動セレクト住宅ローン | 融資金額の2.20% | 変動金利で毎月の返済額を抑えたい人 |
| 固定セレクト住宅ローン | 融資金額の2.20% | 固定の安心感と返済額の低さを両立したい人 |
| 住宅ローン | 44,000円(定額) | 初期費用をとにかく抑えたい人 |
借入額にかかわらず一律で44,000円(税込)というのは業界でも最低水準であり、手元資金に余裕がない・借入額が比較的小さい・数年で借り換えや繰上完済の可能性があるといったケースでは非常に有力な選択肢です。逆に、大きな金額を長期で借りるなら「変動セレクト」「固定セレクト」のほうが総額で有利になり得ます。
さらに、ソニー銀行は「がん団信50」が上乗せ金利なしで付帯し、上乗せ金利年0.1%で「がん団信100」(がん診断確定時に住宅ローン残高100%+診断給付金100万円)も選べます。保証料・団信保険料・電子契約時の印紙代・繰上返済手数料・変動から固定への金利変更手数料はいずれも0円です。
金利・事務手数料・保障のバランスがとれたソニー銀行の住宅ローンは、新規でも借り換えでも比較検討に入れておきたい住宅ローンとなっています。
手数料定額か手数料定率かを選べるイオン銀行
イオン銀行の住宅ローンは、ソニー銀行と同様に手数料定額型と手数料定率型から選べる商品設計となっています。定額型は110,000円(税込)、定率型は借入金額の2.20%(税込・最低220,000円)で、定額型を選ぶと借入利率が年0.2%高くなります。保証料と一部繰上返済手数料は0円です。
また、イオングループでの買い物が常に5%引きになる特典も、ご家庭にはうれしいサービスとして喜ばれています。
SBIアルヒの「フラット35」の事務手数料は2.20%(税込)
SBIアルヒの「フラット35」は、実行件数シェア27.7%で16年連続No.1の高い人気を誇ります(※2010年度-2025年度統計、取り扱い全金融機関のうち借り換えを含む【フラット35】実行件数〈2026年3月末現在、SBIアルヒ調べ〉)。
ここは古い情報が残りやすい重要ポイントです。かつては「ARUHIダイレクトなら事務手数料が半額(借入額の1.10%)」という案内がありましたが、この半額割引は現在は行われていません。現行の融資事務手数料は借入額の2.20%(税込)・最低220,000円(税込)です。
そのうえで、2026年7月時点では次の割引が実施されています。
- 2026年3月2日(月)〜2027年3月31日(水)に「Web申込」(本申込)および電子契約を利用して「フラット35」「スーパーフラット」を借り入れた人を対象に、1債権あたり融資事務手数料を33,000円(税込)引き下げ
借入額別の事務手数料は次のようになります(キャンペーン適用後は33,000円を差し引いた額)。
| 借入額 | 事務手数料 2.20%(税込) | Web申込+電子契約の割引適用後 |
|---|---|---|
| 2,000万円 | 440,000円 | 407,000円 |
| 3,000万円 | 660,000円 | 627,000円 |
| 4,000万円 | 880,000円 | 847,000円 |
| 5,000万円 | 1,100,000円 | 1,067,000円 |
つまりSBIアルヒを選ぶ理由は「事務手数料の安さ」ではなく、全期間固定のフラット35を業界最低水準の金利で借りられる点にあります。金利上昇局面で返済額を確定させたい人にとっては、事務手数料の重さを踏まえても検討に値する住宅ローンです。なお2026年7月1日より、SBIアルヒ ダイレクト支店ではWeb事前審査の取り扱いが終了し、Web本申込のみの取り扱いに変わっています。
※キャンペーンの内容・期間は変更されることがあります。最新の取り扱い状況は必ずSBIアルヒの公式サイトをご確認ください。
諸費用(初期費用)を抑えたいならこの2社
契約時に用意する現金をとにかく安く抑えたいという場合には、ソニー銀行の「住宅ローン」(44,000円)と、イオン銀行の定額型(110,000円)が候補になります。
中でも特に手数料が軽いのが、ソニー銀行の「住宅ローン」です。いくら借り入れても一律で44,000円(税込)という他の銀行よりも圧倒的に安くすむ事務手数料と、上乗せ金利なしで付帯する「がんと診断確定されるだけ」で残りの住宅ローン残高が半分になる「がん団信50」のシンプルで手厚い保障の組み合わせがソニー銀行の住宅ローンの特徴です。
ただし繰り返しになりますが、定額型は適用金利が高めに設定されています。借入額が大きい・返済期間が長いケースでは、定率型(2.20%)の商品のほうが総額では安くなることが珍しくありません。「初期費用を抑えたいのか」「総支払額を抑えたいのか」を先に決めてから商品を選ぶのが失敗しないコツです。
諸費用についてよくある質問
Q. 諸費用も住宅ローンに含めて借りられますか。
金融機関によっては可能です。auじぶん銀行のように事務手数料・登記費用・火災保険料・仲介手数料などを借入額に含められる住宅ローンもあります。ただし借入額が増える=定率型の事務手数料も増える点と、自己資金が少ないほど審査が慎重になりやすい点に注意してください。物件価格に対する借入割合で金利が上がる銀行もあります。
Q. 借り換えのときも諸費用はかかりますか。
かかります。新たな借入先での事務手数料・印紙税・抵当権設定登記の登録免許税・司法書士報酬に加えて、元の借入先での全額繰上返済手数料と抵当権抹消費用が必要です。さらに、借り換えに伴う抵当権設定登記は住宅用家屋の軽減措置(0.1%)の対象外となり、原則0.4%で計算されます。金利差だけで判断せず、諸費用の総額を回収できるかを確認しましょう。
Q. 電子契約なら印紙税は不要ですか。
はい。紙の契約書を作らない電子契約では印紙税がかかりません。ただし電子契約利用手数料を別途徴収する銀行があります(たとえばSBI新生銀行は5,500円〈税込〉)。ソニー銀行のように電子契約の印紙代0円をうたい、追加手数料もかからないケースもあるため、契約方法ごとの費用を確認してください。
Q. 自営業や転職直後だと諸費用は変わりますか。
諸費用の金額そのものは属性で変わりません。ただし審査結果によって適用金利や金利プランが変わる銀行があります(ドコモの銀行(旧・住信SBIネット銀行)は審査結果で年0.100%〜年0.300%の上乗せ、auじぶん銀行は保証会社を利用する「保証付金利プラン」になる場合があります)。諸費用は事前に確定できても、金利は仮審査結果を見るまで確定しないと考えておきましょう。
Q. フラット35の事務手数料が最低金額に達しない場合は?
定率型には最低手数料が設定されていることがあります。SBIアルヒのフラット35は最低220,000円(税込)、イオン銀行の定率型も最低220,000円(税込)です。借入額が1,000万円程度と小さい場合、定率で計算した額より最低手数料のほうが高くなるため、少額借入では定額型が有利になりやすくなります。
諸費用だけでなくトータルコストで比較も
諸費用は安いに越したことはありませんが、諸費用が安くても金利が高くては借入総額が増えてしまいますし意味がありませんね。
金利はもちろん、こういった住宅ローンを借り入れる際に必要な諸費用、さらに上乗せ金利なしで付帯する「疾病保障」などの付加サービスのメリットを考慮してトータルコストで比較することが最適な住宅ローンを選ぶ秘訣です。
比べるときは、次の5項目を1枚の紙に並べてみてください。
| 比較の観点 | 見るポイント | 備考 |
|---|---|---|
| 事務手数料 | 定額型か定率型か。定率なら最低手数料はいくらか | 3,000万円なら定率2.20%で66万円 |
| 保証料 | 0円か、一括前払い型か、金利組み込み型か | 一括前払い型は繰上完済時に一部が戻る |
| 団信の上乗せ金利 | 上乗せなしでどこまで保障されるか | 年0.1〜0.4%の差が総額に効く |
| 審査による金利上乗せ | 仮審査結果で金利が変わる可能性があるか | 年0.1〜0.3%程度の上乗せがある銀行も |
| 借りた後の手数料 | 繰上返済手数料・金利タイプ変更手数料 | 繰上返済を予定するなら0円が望ましい |
ソニー銀行の「住宅ローン」は事務手数料で圧倒的な低水準ですが、その分の金利は定率型商品より高めになっているので、返済総額をトータルで考えることが重要になります。さらに上乗せ金利なしで付帯される疾病保障など、金額では換算しきれないメリットも考慮する必要があります。
諸費用の内訳が把握しやすいという点では、SBI新生銀行の住宅ローンも比較対象に入れやすい商品です。事務手数料は借入金額×2.20%(税込)の定率型に一本化されており、保証料と一部繰上返済手数料は0円、一般団信の上乗せ金利も0円。「何にいくらかかるか」が見えるため、他行との総支払額の比較がしやすくなります。
住宅ローン選びの参考にしてみて下さい。
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日本最大級の住宅ローンの顧客満足度調査を行っているオリコンが住宅ローンの顧客満足度®の最新の結果を2025年8月に発表しました。 2025年8月に発表されたオリコンの住宅ローンランキングの総合1位はイオン銀行です。 |

