一般的に住宅ローンを利用するには団体信用生命保険(団信)への加入が必須です。そのため、健康上の理由で団信の審査に落ちてしまうと結果的に住宅ローンの審査に落ちてしまうことがあるわけです。通常の団信(一般団信)の加入審査で落ちた人のためにワイド団信と言われる加入条件を緩和した団信を用意している金融機関があります。

今回はこの「ワイド団信」について解説したいと思います。ネット銀行ではあまりワイド団信を取り扱っていませんが、低金利&優れた商品性で人気のあるじぶん銀行がワイド団信を扱っており大変おすすめです。

じぶん銀行の住宅ローンであればワイド団信を利用したとしても、年0.757%(変動金利・2018年7月)で住宅ローンを利用することができます。おすすめのワイド団信のある住宅ローンがわかればよいという人はじぶん銀行の住宅ローンをぜひ確認してみてください。

 

ワイド団信とは?

団体信用生命保険は住宅ローンを借り入れる方が加入する生命保険で、住宅ローンの契約者が死亡または所定の高度障害状態になった時に、保険会社から住宅ローンを貸し出す金融機関に住宅ローン相当額の保険金が支払われて住宅ローン残高がゼロになる仕組みです。

生命保険ですので、言って以上健康でないと加入できません。その加入審査は申し込み時に記入する告知書の内容で審査されます。健康上の理由で団信に加入できない方向けに、加入条件が緩和された団信が「ワイド団信」です。

イオン銀行のワイド団信

 

ワイド団信の保障内容は?

ワイド団信お保障は一般団信と同じものとなっており、高度障害状態、死亡時に保険金が支払われます。

じぶん銀行の団信の場合にはリビング・ニーズ特約も付帯されており、余命6ヶ月以内と判断された場合にも保険金が支払われます。

ワイド団信の保障内容

 

ワイド団信はうつ病でも加入可能?加入可能な病気は?

ワイド団信では過去に多くの病気について引き受け実績があります。現代の風邪とも呼ばれるうつ病などでも引き受け実績があるようです。
下記はワイド団信(引き受け大手のクレディ・アグリコル生命)の引き受け実績がある病気一覧となります。

※いずれも病名だけで加入可能有無が判断されるわけではなく症状により加入できない場合もあります。

病気の種類 おもな病名
代謝異常 糖尿病、脂質異常症(高脂血症・高コレステロール)、高尿酸血症・痛風
心臓・血圧 狭心症、心筋梗塞、不整脈、心房細動、期外収縮、心臓弁膜症、高血圧症、血栓性静脈炎(静脈血栓症)
脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)、脳動脈瘤、てんかん、ギランバレー症候群
精神・神経 うつ病・うつ状態、自律神経失調症、適応障害、不安障害、強迫性障害、パニック障害、睡眠障害、神経症
食道・胃・腸 潰瘍性大腸炎、クローン病、逆流性食道炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、大腸ポリープ
肝臓・胆道・膵臓 肝炎・ウイルス肝炎(B型肝炎・C型肝炎)、肝機能障害、脂肪肝、胆石、胆嚢ポリープ
腎臓と尿路 腎炎・糸球体腎炎、IgA腎症、腎臓機能障害、腎臓結石、蛋白尿、ネフローゼ症候群
呼吸器(胸部) 喘息、気管支炎、肺炎、肺血栓塞栓症、結核、睡眠時無呼吸症候群
目・耳・鼻 緑内障、白内障、網膜剥離、難聴、副鼻腔炎
ホルモン・免疫異常 バセドウ病、甲状腺機能低下症、リウマチ性疾患、橋本病、全身性エリテマトーデス
血液・造血器の病気・異常 貧血、赤血球・白血球の異常
妊娠・女性特有 妊娠、子宮筋腫、卵巣嚢腫、子宮頸部異形成、子宮内膜炎

 

ワイド団信の審査基準とは?

基本的にワイド団信と一般団信と告知内容は変わらず、下記のような告知を行う必要があります。告知書の一部を抜粋したものを掲載していますので確認ください。

 団信の告知書
ワイド団信では上記に加えて
 

■過去1年(2年)以内に健康診断・人間ドッグを受けて異常(要再検査・要精密検査・要治療・要経過観察を含みます)を指摘されたことがあるか?

■今までにがん(悪性新生物)にかかったことはあるか?

について告知する必要があります。

繰り返しですが病名だけで判断されるものではなく症状が重要となるため、積極的に審査申し込みをしてみましょう。
なお、現時点でワイド団信の引き受け保険会社をクレディ・アグリコル生命保険としている金融機関が多く、他の住宅ローンを経由してワイド団信を申し込んだとしてもクレディ・アグリコル生命が引受保険会社だと同じ結果になってしまうので注意するようにしましょう。

 

ワイド団信の加入時に診断書は必要?

ワイド団信、取り扱い大手のクレディ・アグリコル生命保険株式会社の基準としては住宅ローン借り入れ額が5,000万円を超えない場合には診断書を不要としています。

5,000万円を超える場合には同社指定の診断書が必要となります。

 

ワイド団信 取り扱い銀行の一覧と保険料

団信の保険料は金融機関の負担となりますが、ワイド団信の保険料は住宅ローン契約者の負担となります。
ワイド団信を取り扱う銀行を一覧化し、保険料(金利)をまとめてみました。
先ほども触れましたが、同一の保険引き受け会社の住宅ローンに申し込みしてもワイド団信の審査結果は同じですので、異なる保険引き受け会社の住宅ローンに複数申し込みを行いましょう。

取り扱い銀行名 引き受け保険会社 保険料(金利)
じぶん銀行 クレディ・アグリコル生命保険 年0.3%
au住宅ローン クレディ・アグリコル生命保険 年0.3%
イオン銀行 クレディ・アグリコル生命保険 年0.3%
ソニー銀行 クレディ・アグリコル生命保険 年0.2%
三菱UFJ銀行 クレディ・アグリコル生命保険 年0.3%
りそな銀行 クレディ・アグリコル生命保険 年0.3%
みずほ銀行 損保ジャパン日本興亜ひまわり生命保険 年0.3%
横浜銀行 カーディフ生命保険会社 年0.3%
住信SBIネット銀行 取り扱いなし 取り扱いなし
新生銀行 取り扱いなし 取り扱いなし
池田泉州銀行 取り扱いなし 取り扱いなし
JA 取り扱いなし 取り扱いなし
オリックス銀行 クレディ・アグリコル生命保険 年0.3%  

条件を緩和しているワイド団信の保険料は、借入れ金利に0.2%~0.3%上乗せする形で保険料を支払うのが一般的です。

じぶん銀行の変動金利0.457%(2018年7月現在)で3,000万円を借入れた場合で試算してみると、ワイド団信を付帯する場合、金利に年0.3%上乗せとなります。完済までの返済総額では169万円の増加、月々の返済額では4,000円程度の返済額増加となります。住宅ローン金利が低下している今だからこそ、ワイド団信の保険料の負担は最小になっていると言ってもいいかもしれません。ぜひ活用を前向きに考えたいですね。

なお、住宅ローンサービスで人気を博している新生銀行や住信SBIネット銀行、メガバンクの三井住友銀行では現時点で残念ながら、ワイド団信の取り扱いはありません。

また、ワイド団信をスーパー団信として扱っていた関西アーバン銀行も現在はスーパー団信の扱いを停止している模様です。

 

フラット35・フラット35Sなどではワイド団信の取り扱いなし

ARUHI(アルヒ)楽天銀行(フラット35)ら取り扱うフラット35にはワイド団信を付与することができません。これは銀行側の問題というよりフラット35を提供する住宅金融支援機構自体がワイド団信に対応していないためです。

フラット35では団信への加入が必須ではないため、健康上の理由で団信に加入できない方でも住宅ローンを組めますが、死亡時、高度障害時に、ご自身やご家族が一括で住宅ローンを完済などの対応を迫られることなり、万が一への備えとしては十分とは言えないでしょう。

まずはワイド団信がある住宅ローンへ審査申し込みを行うのが最適だと言えます。

 

ワイド団信の年齢制限・加入年齢について

ワイド団信は疾病保障・団信を国内取り扱い銀行と提携し、多く取り扱うクレディ・アグリコル生命保険であれば65歳までの加入(住宅ローン契約)、最終返済年齢満80歳までであれば加入可能となっています。ただし、年齢が上がるとともに病歴が増えたり、健康状態にも問題が発生してきますので、早め早めにワイド団信を利用し、住宅ローンを借りる、借り換えるほうが得策でしょう。

住宅ローン借り換えの際にも住宅ローン審査と団信加入審査があるので年齢制限には要注意です。

取り扱い銀行名 年齢制限(加入年齢)
じぶん銀行 65歳までの加入(住宅ローン契約)、最終返済年齢満80歳
au住宅ローン 65歳までの加入(住宅ローン契約)、最終返済年齢満80歳
イオン銀行 65歳までの加入(住宅ローン契約)、最終返済年齢満80歳
ソニー銀行 65歳までの加入(住宅ローン契約)、最終返済年齢満80歳
三菱UFJ銀行 65歳までの加入(住宅ローン契約)、最終返済年齢満80歳
りそな銀行 65歳までの加入(住宅ローン契約)、最終返済年齢満80歳
みずほ銀行 51歳までの加入(住宅ローン契約)、最終返済年齢満80歳
横浜銀行 51歳までの加入(住宅ローン契約)、最終返済年齢満80歳
住信SBIネット銀行 取り扱いなし
新生銀行 取り扱いなし
池田泉州銀行 取り扱いなし
JA 取り扱いなし
オリックス銀行 65歳までの加入(住宅ローン契約)、最終返済年齢満80歳

 

糖尿病と団信について

ワイド団信の加入審査基準は明確にされておいらず、 糖尿病 数値や糖尿病 目安も明らかになっていません。ただ、インスリンを利用していたり、合併症を起こしている状況では審査に通らなかったという口コミが多いようです。

1型糖尿病と2型糖尿病の違い

 

うつ病の団信について

一般団信であればうつ病であることを告知して、審査に通ることは極めて難しいでしょう。うつ病は自殺率の高さ、長期に及ぶ治療などを考えると保険会社が保険を引き受けることに積極的でないことは間違いありません。では、ワイド団信であればどうなのでしょうか?一般団信より加入できる可能性は増えますが、うつ病は自殺率の高さ、長期に及ぶ治療がネックになりやはり審査に通りにくいのが実態です。ワイド団信加入審査時には告知書のほかに医師の診断書の提出を求められることもあるようです。どういった薬を服用しているかも審査時に確認されるようです。

うつ病は再発もしやすいとされておりご本人が考える以上に難しい病気なのかもしれません。複数のワイド団信引き受け会社(じぶん銀行、みずほ銀行、横浜銀行)に審査を申し込むなどの審査対策を行いましょう。

 

ワイド団信にも入れない時の対策は?

民間の住宅ローン(≒いわゆる銀行が提供している住宅ローン)の場合、原則として団信への加入が必須です。健康上の理由で団信への加入が難しい方には、これまで話してきた通り条件を緩和した「ワイド団信」が住宅ローンを利用する手段となります。

しかしこのワイド団信にも加入できない場合は、住宅ローンを利用することは出来ないかというと1つ方法があります。それは、団信への加入を必須としない「フラット35」への申込を検討することです。
「フラット35」は民間の金融機関と国が100%出資している住宅金融支援機構が提携して提供している住宅ローンです。この「フラット35」では団信への加入が任意のため、団信に加入できない方でも住宅ローンを組むことが可能です。

団信、さらにワイド団信にも加入できない状態の方には「フラット35」での住宅ローンを検討しましょう。

 

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フラット35は取り扱う金融機関により金利の幅があるのですが、楽天銀行はその中でも最低水準の金利となっています。その上、融資事務手数料も楽天銀行を住宅ローン返済口座にすると1.08%(借り換えの場合は0.972%)と、一般的な金融機関の融資事務手数料2.16%と比較してもかなり低い水準でおすすめです。

健康上の問題で団信に加入出来ない場合には、団信への加入が必須ではない「フラット35」での住宅ローンの借入れを検討してみることをおすすめします。

 

 

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