
住宅ローンを借りる人が「どれくらいの年収で、いくらの家を買っているのか」は、これからマイホームを検討する人にとって気になるところです。かつてフラット35の取扱いで人気を集めるARUHI(現・SBIアルヒ)が、フラット35を借り入れた49,415名を対象に、年収・購入価格・居住区分を調査・分析しました。
ここではその調査結果(2011〜2016年のデータ)を紹介しつつ、近年のフラット35利用者の最新傾向もあわせて見ていきます。年収別にどんな住宅を選んでいるかを知ることで、自分の無理のない借入額の目安が見えてきます。
※以下の「平均年収」「平均物件購入価格」「年収別の購入価格」は、上記2011〜2016年のARUHIの成約データにもとづく当時の集計結果です。
利用者の平均年収は?(2011〜2016年の調査)
調査対象者の平均年収は510万円、最も多い年収帯は600万円でした(最大9,000万円、最小40万円。最小の40万円は記入時の誤りの可能性があります)。
利用者の平均物件購入価格は?(2011〜2016年の調査)
土地と建物を合わせた物件購入価格は、平均2,820万円でした(最大はフラット35の上限である1億円、最小200万円)。当時よく言われた「借入額は年収の5倍以内」という目安に対し、平均年収510万円から見るとやや上回る水準で、住宅ローン金利が低かったことが背景にあると考えられます。
年収別・平均物件購入価格は?(2011〜2016年の調査)
| 年収 | 人数 | 割合 | 平均物件購入価格 |
|---|---|---|---|
| 40万円以上200万円未満 | 979 | 2% | 1,440万円 |
| 200万円以上300万円未満 | 5,300 | 11% | 1,750万円 |
| 300万円以上400万円未満 | 11,632 | 24% | 2,240万円 |
| 400万円以上500万円未満 | 12,784 | 26% | 2,840万円 |
| 500万円以上600万円未満 | 7,065 | 14% | 3,120万円 |
| 600万円以上700万円未満 | 4,196 | 8% | 3,340万円 |
| 700万円以上800万円未満 | 2,282 | 5% | 3,550万円 |
| 800万円以上900万円未満 | 1,152 | 3% | 3,770万円 |
| 900万円以上9,000万円未満 | 3,665 | 7% | 4,430万円 |
年収400〜500万円未満の購入者が最も多く26%を占めました。年収が上がるほど借入可能額が増え、購入物件価格も上がる傾向がはっきり出ています(年収200万円未満で約1,440万円、年収900万円以上で約4,430万円)。
近年のフラット35利用者の傾向(最新の調査から)
住宅価格はその後も上昇しており、最近の利用者像は当時とは変わってきています。住宅金融支援機構が毎年公表する「フラット35利用者調査」(2023年度・借換を除く約3.2万件)によると、近年の傾向は次のとおりです。
- 所要資金(物件価格)は上昇:注文住宅の建設費の全国平均は約3,861万円、土地付注文住宅の所要資金は全国平均で約4,903万円と、2016年当時の平均(約2,820万円)から大きく上がっています。
- 年収倍率は7倍前後:所要資金を世帯年収で割った年収倍率は、土地付注文住宅で約7.6倍、マンションで約7.2倍、注文住宅で約7.0倍などとなっています(住宅金融支援機構「2023年度フラット35利用者調査」)。住宅価格の上昇で、年収の7倍前後を借りる世帯が一般的になりました。
- 利用者の平均年齢は上昇傾向:平均年齢は44.3歳と、近年上昇が続いています。
「年収の5倍」という昔の目安より、いまは借入額・物件価格ともに大きくなっています。最新の数値は住宅金融支援機構の利用者調査でご確認ください。
フラット35をおすすめする理由
フラット35は、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して提供する全期間固定金利の住宅ローンです。おすすめできる理由を整理します。
返済計画が圧倒的に立てやすい
フラット35の最大の特徴は、返済終了まで返済額が変わらないことです。長い返済期間で返済額が一定なら、貯蓄や教育費・老後資金などのライフプランも立てやすくなります。
金利上昇のリスクがない
返済終了まで金利が変わらないため、変動金利のように金利上昇で返済額が増える心配がなく、精神的にも安心です。「金利のある時代」に入り、2026年6月には日銀の政策金利が1.0%へ引き上げられるなど金利上昇局面にある今こそ、返済終了まで金利が固定される安心感は大きなメリットといえます。
いまの金利水準を正しく知っておく
かつてフラット35は歴史的な低金利でしたが、長期金利の上昇を背景に金利は上昇し、2026年6月の買取型(融資率9割以下・借入期間21〜35年)の最頻金利は年3.210%と、現行制度になった2017年以降で初めて3%を超え、過去最高水準まで上がっています(住宅金融支援機構)。変動金利(おおむね年1%前後)との金利差は約2%と広がっているため、「金利の低さ」ではなく「金利が変わらない安心」を価値と考える人に向く商品です。金利か安心か、自分の優先順位で選びましょう。
フラット35はどこで借りても同じじゃない
多くの金融機関がフラット35を扱っていますが、同じ商品でも金利や事務手数料に違いがあるのをご存じでしょうか。フラット35を借りるときは、この金利と事務手数料を比較して選ばないと、余計な出費につながります。とくに保証料が原則不要なフラット35では、事務手数料の料率が総コストを左右します。
SBIアルヒのフラット35の注目ポイント
フラット35はトップクラスの低金利
フラット20・フラット35のどちらも、フラット35の中では最低水準の金利です。頭金を1割以上用意できれば、保証型の「スーパーフラット」でさらに低金利を狙える場合もあります。
事務手数料も抑えやすい
SBIアルヒダイレクト(WEB申込)を利用すれば、事務手数料が通常の借入額2.20%(税込)から1.10%(税込)になります(スーパーフラットの新規借り入れを除く。最新の料率は公式でご確認ください)。金利・事務手数料ともに最低水準で、フラット35を検討する方にはおすすめの選択肢です。
年収から考える「無理のない借入額」(フラット35の基準)
年収別の購入価格を見たうえで、自分が無理なく借りられる額の目安も押さえておきましょう。フラット35には、年収に対する年間返済額の割合(総返済負担率)の基準があります。
- 年収400万円未満:総返済負担率 30%以下
- 年収400万円以上:総返済負担率 35%以下
この返済負担率には、フラット35以外の住宅ローン・自動車ローン・教育ローン・カードローンなどすべての借入れの年間返済額が含まれます(住宅金融支援機構)。「借りられる額」と「無理なく返せる額」は別物です。基準上限まで借りるのではなく、教育費・老後資金・将来の出費まで見据えて、余裕を持った借入額に抑えるのが安心です。
よくある質問(フラット35の年収・借入額)
Q. 年収が低くてもフラット35は借りられますか?
A. フラット35は勤続年数や雇用形態を一律の条件にしておらず、自営業・個人事業主や転職直後でも申し込めます。審査は総返済負担率(年収400万円未満は30%以下、400万円以上は35%以下)が基準です。年収が低くても、返済負担率の範囲内であれば利用できます。
Q. 年収の何倍まで借りるのが目安ですか?
A. 近年のフラット35利用者は所要資金が年収の約7倍前後という調査結果ですが、これは住宅価格の上昇を反映した実態であり「無理のない水準」とは限りません。返済負担率や、教育費・老後資金まで含めた家計全体で判断しましょう。
Q. 自営業や転職直後でも審査は通りますか?
A. フラット35は属性に対して比較的柔軟ですが、収入の安定性や返済負担率は審査されます。自営業の方は事業所得などで判断されるため、確定申告の内容を整えておくとよいでしょう。
なお、フラット35(全期間固定)だけでなく、変動金利や独自の長期固定を扱う民間ローン(保証料・事務手数料0円で団信が手厚いSBI新生銀行など)も、諸費用・団信を含めた総支払額で比較してみると、自分に合う選択肢が見えてきます。金利が上昇している今こそ、年収・返済負担率・総コストの3点で冷静に検討しましょう。
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