総務省が2017年8月の消費者物価指数(CPI)を発表しています。

変動金利や10年固定などの固定期間選択型の住宅ローンを借りいている方や、これから借りようとしている方が得に気になるのが「住宅ローン金利がこれからどうなるのか?」だと思います。住宅ローン金利は変動するために、変動金利や固定期間選択型の住宅ローンを選びにくいといった方もいるかもしれません。

しかし、詳しくは後述しますが、消費者物価指数(CPI)とは、住宅ローン金利が上昇するタイミングがわかる指数なのです。
住宅ローン金利が上昇するタイミングがわかっていれば、変動金利や固定期間選択型の住宅ローンでも金利上昇リスクの不安がなくなるの間違いないですね。

さっそく8月の消費者物価指数(CPI)を見てみましょう。

8ヶ月連続でプラスで堅調に推移

2017年8月の消費者物価指数(CPI)は、

  • 総合 → プラス0.7%
  • 生鮮食品を除く総合 → プラス0.7%
  • 食料及びエネルギーを除く総合 → プラス0.2%

となりました。

基準となる生鮮食品を除く総合指数はプラス0.7%で8ヶ月連続でプラスを維持しています。ようやく金融緩和の効果が出てきたということなのでしょうか。
物価が上昇したのは288品目で全体の55.1%となっていますが、相変わらずガソリンなど石油製品の価格や電気料金の上昇が主な要因と見られ、その上昇の要因を除いた「食品及びエネルギーを除く総合」の指数が0.2%と低いことで上昇圧力はそれほど強いものとはいえないようです。

8ヶ月連続で数値は上昇していることでようやく日銀がデフレ脱却のために行っている金融緩和の効果が出てきたのかもしれませんが、日銀が目標としている「2%」には程遠い数字ですね。
昨日衆議院選挙が公示され、安倍首相はこれまで2回延期されている消費増税について「リーマン・ショック級の事態が起こらない限り引き上げていきたい」と発言し3度目の正直となる消費税増税を予定されている2019年10月に行う構えのようです。しかし下記の2000年以降の消費者物価指数(CPI)「生鮮食品を除く総合」の推移を見てもわかる通り、前回の5%から8%の増税時には消費者物価指数が一時的に上昇したものの、その後は大きく低下していることを考えると、ようやく消費者物価指数(CPI)は上昇基調になってきたものの、そのペースは遅く、さらに消費税が増税されれば間違いなく低下することになり、政府と日銀が目標としてる「消費者物価指数(CPI)を安定的に2%で維持」は遠のくことになるでしょう。

まだまだ金融緩和を継続していかなければならない状況が続きそうです。ということは住宅ローン金利も今の超低金利を維持するということになりますね。

さて次はこの消費者物価指数(CPI)と住宅ローン金利の関係についてお話してみましょう。

消費者物価指数(CPI)と住宅ローン金利の関係は?

消費者物価指数(CPI)と住宅ローン金利の関係を理解するために、日銀の金融緩和をあらためておさらいしてみましょう。

金融緩和の目的

そもそもなぜ金融緩和を行っているのでしょうか。
その目的は「デフレを脱却し景気を良くする」ためです。

デフレとは、物やサービスの価格が下がるためお金の価値が上がる状態のことです。価格が下がるのはいい面もありますが、行き過ぎると巡り巡って景気が悪くなります。

デフレの説明

金融緩和とは、世の中に流通するお金を増やすことで、お金を使う人が増える、そしてお金を使うことで景気が良くなることを目的とした金融政策です。

金融緩和の目標

これまで住宅ローン金利が史上最低水準まで低下したのは、日銀による金融緩和の影響です。
ではこの金融緩和の具体的な目標はなんでしょうか。
それが、「消費者物価指数(CPI)が安定的に2%を維持した状態」です。

今回、お伝えしている消費者物価指数(CPI)がようやく出てきましたね。
日銀は、景気を良くするために金融緩和を行い、消費者物価指数(CPI)が安定的に2%になることを目標としています。

つまり、消費者物価指数(CPI)が安定的に2%になるまでは金融緩和は継続されるわけです。

2016年から日本の住宅ローン金利史上で最低水準を維持しているのはマイナス金利に代表される金融緩和のおかげですが、それがいつまで続くのかはっきりわかっていることになります。

今後の住宅ローン金利の動向は?

では、金融緩和がいつまで続くのでしょうか。つまり今の住宅ローンの低金利はいつまで続くのかということですね。

日銀は「消費者物価指数(CPI)が安定的に2%を維持した状態」を目標にしているため、金融緩和が終わって住宅ローン金利が上昇するタイミングは、この消費者物価指数(CPI)をチェックすることでわかることになります。

さらにこの目標の達成時期は、これまで先延ばしを繰り返されて「18年度ごろ」とされていましたが、今月の金融政策決定会合では「19年度ごろ」と再び先延ばしが発表されています。日銀が思った通りに消費者物価指数(CPI)が上昇していないことがわかりますね。
2000年以降の消費者物価指数(CPI)「生鮮食品を除く総合」の推移を見てましょう。

消費者物価指数「生鮮食品を除く総合」のグラフです

直近8ヶ月は連続で上昇しているとはいえ、その上昇は頼りなく目標としている2%には遠く及ばないことがわかると思います。
少なくとも「19年度ごろ」までは金融緩和の継続が決定していますが、この達成時期が何度も先延ばしされていることからも分かる通り、2%まで上昇させるのはかなり困難なことと言えそうです。筆者個人的には、この数値を「安定的に2%程度で維持する」まで上げるって言うのは無理なような気もしますが、どうでしょうか。

ここ数ヶ月、ネット銀行でも10年固定金利の引き上げが行われ「住宅ローン金利は底をついた」といったニュースや記事が目立ってきていますが、日本の中央銀行である日銀の政策としては、金利を下げる政策を行っているため大きく上昇することはないし、今の住宅ローン金利が継続して上昇していくシグナルではないといえます。

その理由は「生鮮食品を除く総合」のグラフを見ても分かる通り、日銀が目標としている消費者物価指数(CPI)2%はまだまだ遠く、金融緩和を継続せざるを得ないからです。

住宅ローン金利の上昇のタイミングが判れば、すでに住宅ローンを借りている方でも事前に固定金利に借り換えるなど対策を取ることが出来ますね。そしてこれから住宅ローンの借入れを考えている方は、超低金利の今が大きなチャンスと言えそうです。
「消費者物価指数(CPI)2%」を覚えていきましょう。

とにかく今日この記事を見てくれた方には、消費者物価指数(CPI)をチェックすることで住宅ローン金利が上昇するタイミングがわかることだけでも覚えておいていただければ幸いです。

 

 

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