8日の国内債券市場で、長期金利(新発10年物国債利回り)が大きく上昇しています。
一時は前日より0.030%高い0.075%まで上昇し、3月17日以来となる約3ヶ月ぶりの高い水準を付け、終値は0.65%となっています。

ここ1ヶ月の長期金利の推移をグラフで確認してみましょう。

長期金利のグラフです

日本相互証券株式会社HPより引用

0.04%~0.05%程度で推移していた長期金利が急上昇しているのがわかります。
この上昇の要因は、外資系メディアが8日午後に、日銀が異次元緩和からの「出口」についての説明を見直す可能性があると報道したことにより、日銀が金融緩和策の縮小や終了に向けた指針を出すと受け止めた外国人投資家を中心に債券の売りが強まったためと思われます。

異次元緩和からの「出口」、つまり「消費者物価指数(CPI)2%を安定的に維持する」としている金融緩和の目標を引下げるのでは?ということですね。
確かに最近は、日銀の黒田総裁がイギリスのオックスフォード大学での講演で人々のデフレ意識の転換について「心理的なために決して容易ではない」と発言したニュースや、日銀の岩田副総裁が参院財政金融委員会で物価目標達成後の異次元緩和政策の出口戦略について「現時点でシミュレーションすることは難しい」と発言したニュースが目立ち、金融緩和を維持していくことに弱気になっているのではと受け取れます。

これまで大規模な金融緩和を行ってきているにもかかわらず、その成果は全くと行っていいほど無いのであればヘコむのもわかりますね。

消費者物価指数の推移グラフです

総務省 平成28年(2016年)平均消費者物価指数の動向より引用

総務省が発表している消費者物価指数(CPI)の年度別の推移グラフを見ても、原油価格が高騰した2008年と消費税率引上げが行われた2014年以外は、消費者物価指数はマイナスに落ち込んでいることがわかります。

当サイトでも諸費者物価指数(CPI)は、金利上昇のシグナルということで毎月お伝えしています。
2017年に入り4月連続でプラスを維持していますが、依然として「安定的に2%を維持する」にはほど遠い状態です。

目標を転換するのか今後の動向に注目しましょう。

今後の住宅ローン金利はどうなる?

金融政策は住宅ローン金利の指標となる長期金利に影響を与えるので、緩和政策が今後どうなるのかが気になるところです。

おそらく黒田総裁の任期中は現在の金融政策を継続する可能性が強いと思います。
つまり、現在行なわれいる緩和策である「長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)」により長期金利は0%程度で維持され、住宅ローン金利は大きく上昇することも無いかわりに、大きく低下することも無いという状態が続くと考えています。

しかし現在の金融緩和策を継続する現状維持以外の方法を取った場合に住宅ローン金利はどうなるのかを考えてみました。
筆者が個人的に考える次の手段は以下の3つです。
1.更なる大規模な金融緩和を行う
マイナス金利の更なる深掘りなどこれまでより一層進んだ緩和策を実行する
→結果として住宅ローン金利は再び低下する

2.金融政策での限界から財政政策でもデフレ脱却を目指す
日銀が行う金融政策では結果がでないことから、政府による財政政策を行う
→延期された消費税10%引上げの凍結など

3.目標を引下げる
景気の回復を示す指標も出ていることから、デフレ脱却を判断し目標である消費者物価指数(CPI)を引下げる
→金融緩和が終了して住宅ローン金利は上昇する

といったところでしょうか。
あくまで個人的な考えということで、あまり参考にならないかもしれません。

こういった他の手段を取る可能性は低く、黒田総裁の任期中は現在の金融政策を継続する可能性が強いと思いますが、日銀による政策の転換は住宅ローンの金利に大きな影響を与えることになります。
今後の動向に注目ですね。

 

 

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